佐倉巡り2(塚本美術館〜佐倉市立美術館 千葉県佐倉市・佐倉駅)
前回の記事はこちら。
・塚本美術館
佐倉市には主に2つの美術館がある。佐倉市立美術館は割と知られている美術館だけれど、もう片方の塚本美術館はあまり知られていない。平日のみの開館なのであまりメジャーではないのかもしれないけれど、佐倉市を訪れる際には是非とも足を運びたい場所。
佐倉市出身の実業家である塚本素山が生前に集めていた日本刀のコレクションをもとに設立された日本刀専門の美術館となっており、最近ではゲームの影響などから注目が高まっている。
展示室は階段を上がって2階部分の1フロアであるものの、日本刀のみを展示している美術館は珍しくソファもあるのでじっくりと鑑賞することができる。訪れた際にも他に2名ほど都内から訪れている見学者がいた。
日本刀の作り方の解説から始まり、今回の企画展では新刀(桃山時代から明治までに作られた刀剣)を紹介している。自分のような刀剣の初心者でもわかるように館内には部位の名称があったり、それこそ鑑賞の手引が冊子であるのでそれを手にしながら観てみると味わい深い。新撰組の沖田総司が愛用していた加州清光が作った脇差や、勤王刀と呼ばれた土州正宣があったりと、幕末期に愛された刀が特に目立つ。
刀だけでなく鐔の展示もある。普段あまり気にしない刀の鐔。こちらも単体で並べられて展示されているとその造形の細かさに目を見張る。もはや芸術品と言っても差し支えない工芸技術、金箔が施されているものもあって目の保養。館内にはトイレは無し。
・佐倉市立美術館
フランソワ・ポンポン展に関する記事は以下にて載せたので、今回はそれ以外のものについて軽く触れてこうかなと。
入口は旧川崎銀行のエントランスホールを生かした作りで、天井まで吹き抜けになった開放感のある造り。時期によってはここでも展示が行われるという。
展示室の方はというと各階を行き来する階段が吹き抜けになっており、採光も効果的になっている。今回のフランソワ・ポンポンの企画展は3階と階段を降りて2階で開催されていた。なお、企画展がない時は2階は常設展示室となっており、佐倉市や千葉県ゆかりの画家の作品が展示されている。
1階にはカフェーがある。お腹が空いたらここでちょっとお腹を満たす、なんていうのも良いかもしれない。カフェーの横には所蔵作家の紹介パネルがある。
代表的な人物は洋画家の浅井忠で、安井曾太郎や梅原龍三郎、それになぜか正岡子規にも絵を教えていて、夏目漱石『吾輩は猫である』にもモデルの人物が登場したりする。
屋外には彼を称えたブロンズが建てられている。おそらく常設展の時には浅井忠の作品が多く見られるのだろうか。
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