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銀座エリア画廊巡り4(東京都中央区・銀座駅周辺)

銀座に行く用事があったのでついでに画廊巡りを敢行。今年に入って4回目となる画廊巡りである。今まで訪れた場所とはほとんど重複していないのにまだこれだけの画廊がある。まだまだ未訪問の画廊もあるのでいつか制覇したいもの。トイレはなし。残念ながらほぼ全て会期ギリギリだったため終わってしまっているものが多い。

・ガーディアン・ガーデン
ガーディアン・ガーデンはクリエイションギャラリーG8と並びリクルートが運営する銀座ギャラリーの一つになっている。すぐ隣のビルで洋菓子を買うための行列ができており、最初はギャラリーの行列かと勘違いしてしまった。

こちらでは平手氏による展覧会を拝見。会場はやや小ぶりで開始早々に行ったので誰もおらず独占状態。布でぐるぐる巻きにした謎の人形が会場を所狭しと浮遊している奇妙な状況が出来あがっている。展示品は触れることも可能で、かなり手作り感がラフなもの。

ある種の狂気を計算して組み立てているのが良い

・銀座柳画廊
銀座で20年以上続いている画廊の一つ。普段はピカソやシャガールなどの海外作品の他、横山大観や平山郁夫といった国内の有名画家も幅広く取り揃えている画廊である。

今回は岡野博展を開催している。あざやかな風景と匂い立つ油彩画が印象深い。入った時に別の人と勘違いされてしまいやや居づらくなって早めに退散。その中でも受付の方から厚意でカレンダーを頂戴する。丁寧さの中に裏付けされた余裕が見え、その接客の安定した品の良さに感銘を受けてしまった。声の掛け方から距離の取り方まで素晴らしい。

とても丁寧な接客

・日動画廊
以前にこちらへ訪れてから二回目となるが、今回はしっかりと目当てがあって訪問。どうしても観たかったのが鴨居玲の作品展。人間の闇を鋭く描いた画家で本人は自死を遂げている。

1階の会場は結構な人数が訪れている。風景画もまた面白いけれど彼の真骨頂はやはり人物画だろうか。道化師みたいな人物画に滑稽な表情を与えることで浮かび上がってくる悲哀がビリビリと響く。特に心を惹かれるのが晩年に描いた自画像。人物が手にしているマスクにあるのは自分の顔。苦悩に満ちた死に顔のようである。非売品と記載があることからも大事にされていることがわかる。

可能な限り訪れたい

・ポーラミュージアムアネックス
何度か訪れているポーラミュージアムアネックス。入れ替わるたびに精力的な展覧会が行われていて個人的にはかなり好きなギャラリーでもある。こちらでは流麻二果による展覧会が開催されている。

色彩の作家と呼ばれる多彩な絵画が目に飛び込んでくる。虹のような光彩を放った作品が印象的。山下紅畝、藤川栄子、松林雪貞、井上照子といった歴史上の女性画家の色彩を追体験するシリーズもここで披露している。

鮮やかな色彩にグッとくる

・コバヤシ画廊
最初はどこにあるのかわからなくてウロウロしてしまった。階段を降りた地下にあり、こちらも40年以上の歴史を持つギャラリーでキャリアある画家から若手画家まで多くのアーティストを抱えている。

今回は永原トミヒロ展が開催されていた。運河だろうか、薄明の人工的な橋梁と流れる無機質な川。そして匂い立つ油彩画はかなり印象に残る。手前に大きな作品、奥の小さな部屋に小品がいくつかという構成。奥の部屋は最初は気づかなかった隠れ場所である。

階段の下にひっそりと

・メグミオギタ
最寄駅は銀座駅というよりも東銀座駅と言った方が妥当かもしれない。中央の喧騒から離れ、大正時代から続く伝説の中華そば萬福の並びにある比較的あたらしいギャラリーで、現代アートをメインに展示している。

今回は岩月ユキノ個展を開催している。印象的だったのが家屋の前にある畑の絵。田舎によくありそうな風景ながら、家の中には常に布団が敷きっぱなしになっているという自堕落な感じがミスマッチ感が出ていて面白い。何気ない風景にあるのんびりとした違和感。

穏やかなようで何か奇妙

今回は矢継ぎ早に六つのギャラリーを巡る。突然の土砂降りが降ってきたりと不安定な天候だったので地下に潜り込んで移動。地下鉄の駅はもちろんのこと、地下駐車場が銀座の街を縦に走っているのは知らなかった。
あと三吉橋というY字形の三叉路になった珍しい橋の近くにある公園のトイレに珍しい水道(出水口)があって興奮。ハンドル式の水道が減った今、これこそまさに清潔感を保つアイテムなのではないだろうか。

つかい方が最初わからんかった


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