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・六本木ミュージアム(東京都港区・六本木駅/クリスチャン・ディオール展)

六本木の周辺にはいくつものミュージアムやギャラリーが点在しており、日本国内におけるアート発信地の最有力エリアとして活発な動きを見せている。六本木駅から東京タワー方面へと進む途中、鳥居坂の道筋にある六本木ミュージアムもその一つと言えるかもしれない。こちらではブランドChristian Diorの主催するミス・ディオール展覧会「ある女性の物語」を開催。予約制ながら満席が必至の人気イベント。

ようやく来られた六本木ミュージアム

クリスチャン・ディオールの中でもフレングランスに特化した「ミス・ディオール パルファン」の誕生を記念して開催された展覧会、世界中の会場を駆け巡っていよいよ東京へというところ。新作はもちろんのこと、これまでクリスチャン・ディオールが展開してきた香水やフレグランスのアーカイブ・コレクションも含めての開催となっている。

どじゃんとフレグランスがお目見え
入口のオブジェも素敵

昨年だったか、東京都現代美術館でディオール展が平日すらチケット購入に行列が並ぶというような盛況だったのもあって、今回の展覧会もかなりの競争率。さすがに入場時間指定を設けるこよによって前ほどの混雑は解消され、比較的スムーズに作品を鑑賞することができる。ブランドはこういったミュージアム系のイベントを開催してくれることが増えており、鑑賞者としてはありがたい限り。

香水を納めるためのトランクも凝っている

会場はいくつかのステージに分かれている。最初はミス・ディオールの紹介から始まり、次の展示室では2024年に誕生した「ミス・ディオール・パルファン」のうち、ジャスミン、ローズ、チュベローズ、オレンジブロッサム、サンバックジャスミンの新作の香りをそれぞれ楽しむことができる。

いくつかのスペースでそれぞれの香りを味わえる

ミス・ディオールは、クリスチャン・ディオールが衣裳の展開と別に立ち上げたフレグランスのブランド。自身が命を吹き込んだドレスの「仕上げ」として作ることを思い立ち、調香師のポール・ヴァシェに依頼した。その源泉はディオール幼少期の大切な存在である母マドレーヌ、妹カトリーヌである。特にカトリーヌは兄と同様に花を育て、庭園に無償の愛を注いだこともその作品の背景となっているかもしれない。

右が母で左が妹 トンネル状の展示室にはフレグランスや資料があふれる

次の展示室は、ディオールの中でもレディトゥウェアのコレクションであるミス・ディオール・ラインで発表された服飾の作品を展開。さらに彼がずっと交流を重ねてきた多くの詩人・芸術家などからと交流したサロンから、ディオールの作品を絵画作品として昇華した作品のフロアとなっている。

ミス・ディオール・ラインの面々
アート作品ではこれが好み ルネ・グリュオー作

次は現役の芸術家とのコラボレーションを含めての展示。フレグランスをイメージしたファッションと絵画作品を現代アートの作家が手がけることで深みのある作品として仕上がっている。会場の全体はミス・ディオールのフレグランスの香りに包まれているのはもちろんのこと、照明も効果的に抑えられており見どころがたくさん。

こんなんや
こんなんが点在 フレグランスと服飾とアート

最後にはこれまでのコマーシャル映像を視聴できるコーナーもあり、しばらく鑑賞。なにしろ機会がなく今回ようやく初めて訪れることのできた六本木ミュージアム紡ぐ世界観(これは企画展に主旨に左右されるけれど)を体感できたというのが個人的には素敵な体験だった。トイレはウォシュレット式。

やっぱナタリー・ポートマン一強
ラストもグッド
併設されているカフェではジャスミン・ローズ・ティーをいただきました


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