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東京都人権プラザ(東京都港区・芝公園駅)
東京タワーが聳え立つ芝公園。増上寺とも近い都会の癒しスポットの一つである。芝公園のすぐそばにある芝公園駅から浜松町駅の間にあるのが今回おとずれた東京都人権プラザである。その名の通り人権についてをテーマにしたミュージアムなので割と真面目なのだけれど見学者を楽しませようとする努力が窺える場所でもある。
東京都が設置した人権啓発のための拠点施設で、人権について体験しながら学べる展示室の他にも図書資料室やセミナールーム、それに人権に関する相談も承っている。人権問題はとても複雑で、国内にはさまざまな要因によって人権を蹂躙されている人たちがおり、そういう人たちが生まれやすい社会機構になっている。人権を守るために何をするべきなのか、そういったことを見学者に考えてもらおうと社会環境が取り巻く状況を説明している。
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まずは障害者。五体満足に動かすことのできない障害者が多い中、以前よりは増えてきたとはいえバリアフリー環境はまだ街の中で圧倒的に少なく、またその意図を汲んでいる人たちがどれだけいるかわからない。むしろSNSの普及などによって以前よりもモラルの低下が進んでいるような気もする。こちらでは実際に車椅子などを使って障害者としての体験を通して社会生活における不便さを体験することができる。パラリンピックについても紹介しており、パラリンピックムラールというモニュメントも飾られている。こちらは日本オリンピックミュージアムにも残されている。
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次に今でも根強く残っている被差別部落の問題や、アイヌの居住区などの問題について採り上げている。差別や偏見による誤解の多くは無理解や誤った認識からきているもの。こちらでは理解を深めてもらう目的で被差別部落が存在するに至った経緯や、異文化の紹介している。未だ解決に至っていない北朝鮮による拉致問題も採り上げている。また近年とくに採り上げられることの多くなったLGBTQの問題や、SNSの発達により生まれた新たな差別問題もここで警鐘を鳴らしている。
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奥にある企画展示室では補助犬についての特集。身体障害者補助犬法という、障害者を補助する犬を育成しつつ、社会参加の促進に寄与することを目的とした法律ができてから20年となった今も満足な社会となっていない現状も踏まえながら、補助犬についてを紹介している。補助犬には盲導犬・介助犬に聴導犬という種類がある。目の不自由な人や体の不自由な人、それに耳の不自由な人に寄り添う犬の紹介と共に、こちらでも障害を体験するコーナーがある。
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トイレは館外にあるウォシュレット式。もちろん多目的トイレも館内にある。いずれもトイレ入室する前にはアナウンスが流れるという仕様になっているのは興味深いところ。人権問題という重くなりがちなテーマを扱ったミュージアムではありながらも、広くいろいろな人に観てもらうべく取り組んでいることが感じられる施設である。
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