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箱根NARAYA CAFEにサウナが完成[12/30までプレオープン期間]

はじめに



NARAYA CAFEオーナーの安藤義和と申します。

箱根登山鉄道宮ノ下駅前に足湯カフェをオープンして今年で15年になります。

開業からこれまで、箱根の自然と足湯の温泉に癒されながら、世界中から来た旅人が交流を楽しめるカフェとして多くのお客様に来ていただきました。

コロナ禍の2年間は業績の落ち込みにこそ悩みましたが、こんな時こそ手を動かそうということで、これまでで最大規模の施設のリニューアルを行ってきました。

その目玉とも言えるのが サウナ です。

(サウナを作るに至った経緯は前回記事をご参照ください)

このほどサウナ施設が完成し、10月末に保健所の許可がおり、11月からプレオープンを開始しました。(こちらのサイトから予約できます)


サウナ室は旧物置スペース


宮ノ下駅前通りから見たNARAYA CAFE

NARYA CAFEは箱根登山鉄道、宮ノ下駅を降りてすぐの坂道沿いにあります。
築50年以上の古民家を改装した木の雰囲気とオープンな足湯空間が特徴ですが、このどこにサウナがあるのかというと、、、、


デッキ工事中の様子(2022年1月)

駅前通りと反対側は切り立った斜面になっています。
通りからは平屋や2階建てにみえるカフェの建物群も実は地下1F,2Fや物置などが下に付属しています。
そのため足湯からも店内からも眺めが良いのですが、反面「拡張しようにも平場がない」というのが開業当初からの悩みでした。

工事中のサウナとウッドデッキ(2022年1月)

そんな悩みへの解決策がテラス状のウッドデッキを廻らせて、回遊できるようにすることでした。
その際、注目したのが足湯のあるフロアの下の物置スペースでした。
昭和20年代に建てられたであろうコンクリートの基礎とブロックで囲まれた空間に建築士の友人と佇んだとき、
「このスケール感、サウナにちょうど良いのでは?」
と思いつき、そこからイメージが膨らんでいきました。


サウナの設計図(当初案のため実際と少し異なります)


完成したサウナ


サウナ横に配置した水風呂(かつて富士屋ホテルで使用されていたものです)
 ウッドデッキにはなぜか南国風のシュロの木が(もともと崖に植っていました)

この位置にサウナを作ると、サウナ室内は適度な囲まれ感があり、サウナから直接ウッドデッキに出て外気浴ができます。
また、足湯のある上のフロアからは身を乗り出さないと見えないので、プライベート感も確保できます。


更衣室はB2、3F部分に


B1 ブックカフェスペース「NARAYA tabi Books」

前述したNARAYA CAFEの空間的特徴のため、足湯のあるフロアを「1F」と捉えると、現在客席となっているのはその他に「2F:ギャラリー席」と「B1F:ブックカフェ席」があり、全3フロア展開となっています。

サウナのための更衣室や休憩スペースはブックカフェのさらに下、B2F,B3Fを利用して作りました。
(*ただし一番下から数えると、1F、2F、3F[ブックカフェ]なので、足湯は「4F」にあることになります)

サウナに入場するには、受付でサウナグッズを受け取って、B1F[ブックカフェ]を通り過ぎ、さらに階段を下ります。


貸出用サウナグッズ(バスタオル、フェイスタオル、ポンチョ、マグカップ)
※料金に含まれています
オリジナルバッグにちょうど収まるので、これを持って更衣室に向かいます
サウナ入口

下った先のB2Fフロアがサウナのあるウッドデッキとつながっていて、女性更衣室もB2Fにあります。


女性更衣室入口

そうそう、まだ開業したばかりですが、すでにこのサウナにはイメージキャラクターがいます。

サウナの妖精「サウナン」です。

女性更衣室内部

さきほどの暖簾をくぐった先が女性更衣室です。
ここでロッカーに荷物を入れ、シャワーを浴び、水着やTシャツ・短パンなど汗をかく服装に着替えてサウナに向かいます。また、サウナ後はゆったりと山を眺めながら、ドライヤーで髪を乾かしたり、メイクをしたりできます。


男子更衣室入口

男性更衣室はさらに下、B3Fフロアにあります。

こちらにも「サウナン」が、、、、
私、NARAYAマスターをイメージした「サウナン」です。
このようにサウナンは妖精ですが、たくさんいるという多神教的な(?)設定で、今後だんだん増えていく予定です。


男性更衣室内部

男性更衣室は女性更衣室より小さめですが、同じくシャワー・トイレ・ドライヤーを完備しています。


B3Fラウンジスペース


B3Fのウッドデッキ

男性更衣室のあるB3Fは発展途上です。
山小屋風のラウンジスペースとキッチン(既存)があって、こちらにもウッドデッキがあります。
キッチンを使った食事提供やウッドデッキスペースを使ったイベントなど、サウナ営業と絡めた今後の活用を模索していきたいと思います。

自然の中でくつろぐための「サウナ」


サウナ手前の休憩室

男女それぞれの更衣室で水着に着替えたら、(貸出用)オリジナルポンチョを羽織ってB2Fの休憩室に集合します。

ここは自分で言うのもなんですが、かなり「良い感じ」に出来ました。
後ろにある書棚は、かつて奈良屋旅館で使われていたものですが、これを縦置きにリノベーションして書棚にし、壁に配置しました。
サウナの休憩中やお連れの方の着替えを待つ間、本を手にとって読むことができます。


サウナ入口

さあ、いよいよサウナへ入ります。
サウナ入口には温泉・水2種類のかけ湯ができる手水鉢が作られています。
当店のサウナの場合、足湯に使う温泉が(大量には使えませんが)利用できるという特長があります。
(位置的には真上にありますが、足湯の排水が来ているのではなく、きちんと別系統で配管した湯が出ますのでご安心を、、、)


Harvia社製サウナストーブ


サウナストーブはフィンランドのサウナストーブメーカー「Harvia」社の電気ストーブを利用しています。フィンランド式サウナの特徴である、熱した石に水をかけて蒸気を作る「ロウリュ 」をすることを主体に作られたストーブです。

サウナ利用中はこの「ロウリュ 」を自由に行っていただけます。
かなり天井が低く設定されたサウナ室なので、ロウリュ がとても効きます。
温度はそれほど高くないサウナなので、「暑くて我慢できない」という程にはならないのですが、このロウリュ を繰り返すと汗が噴き出してきます。
いわば「温度の割には汗をかく」タイプのサウナに仕上がりました。

熱々の体で水風呂に飛び込むタイプのサウナ好きの方には少し物足りないかもしれませんが、「私、サウナ苦手」という女性の方などにも楽しんでいただけるのではないでしょうか。

また各回、なにかスペシャルなロウリュ 用の水も用意しようと思っています。
たとえば「ほうじ茶ロウリュ 」「クロモジロウリュ 」など試行錯誤しつつレパートリーを増やしていく予定です。



デッキチェアー(それぞれに絵柄がデザインされています)

サウナ後は水風呂に浸かるもよし、外のデッキチェアで涼むもよし。
「2時間で何セットできるか?」とか考えずに、ゆったりと好きなことをしていただけたらと思います。

各自1脚デッキチェアを確保できますので、読みかけの本を読みながらでも、(カフェのwifiも届いてくるので)ノートPCを叩きながらでも、はたまたカフェのメニューを食べながらでも(ポンチョで買いに来るか、事前に注文いただけば出前します)、過ごし方は自由です。

プレオープンは12/30まで


ひとまず2022年内は「プレオープン」という形で1枠5名の定員で営業し、お客さんからの意見を聞きつつ、オペレーションの仕方を模索していく予定です。
(NARAYA CAFEの定休日となる水曜・第4木曜はサウナも定休日となります)

また、これから冬に向かうにつれ、サウナ室の保温・断熱と予熱時間がどう変わってくるか検証し、場合によっては改装工事も必要になってくると思われるので、プレオープン後は一旦閉めて、2023年春頃の本格オープンを計画しています。

まだまだ知名度は低く、ほぼすべての日程が予約可能です。
紅葉も美しく、晩秋〜冬へと向かう箱根で、サウナを楽しんでみてはいかがでしょうか?

ご予約はこちらまで


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