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白杖で山登り

2021年☆元旦。

緑のエネルギーを補給したくて、鎌倉の六国見山に登った。小さいころからよく山の中に入って遊んでたっけなぁ。いつかの元旦は初日の出をみようとおさななじみと真っ暗の山の中を歩いたり。結局、方向全く違っていて背中のほうから初日の出がやってきたんだっけなぁ。笑

「いきはよいよい、かえりはこわい~」という童謡、あれは視覚障害のある私の気持ちをよくあらわしている。笑

山道というのは不規則な階段があったり、あっちこっちから木の根っこがはえていたりする。まぁ、つまづいたとしても手をつけば大したことはない。

しかーし!

下り道というのはそうはいかない。ちょっと足を踏み外しただけでそのまますってんころりんすっとんとん。大けがにつながることもある。

弱視(ロービジョン)の私は、立体的に平面をとらえることが難しい。だから、下り階段はどこが段と段の切れ目なのかがわからない。

そこで登場するのが白杖だ!

元旦に、しかも、山道を歩く白杖をもった人。笑

道行く人々は温かく見守ってくれる。特に、道が狭いところでは私が下り終えるまで皆さん待っていてくれる。

あたたかな日差しに包まれた六国見山の頂上。

富士山やら三浦やら横浜のランドマークタワーやら、色々と見えるらしいのだが今の私にはもう見えない。青い空、それが見えれば十分なのだ。

鎌倉、それは私が育ったふるさと。

離れてみて初めて知るふるさとの良さ。当たり前だった山遊び。今はコンクリートジャングルで暮らしているから息子に同じ経験をさせてあげられない。この日、息子は珍しい形をした木片を見つた。そう、自然の中で遊ぶ。当たり前だったことが、我が息子には貴重な体験だ。

両親には長生きしてもらい、ふるさと鎌倉で息子にもたくさん自然の経験値を積ませたいと思うのであった。

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