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葛城の蜘蛛塚

葛城古道を歩いた時のお話です。

この時おもしろいものを見せていただきました。

「蜘蛛窟」「蜘蛛塚」です。

かつてこのあたりに「土蜘蛛」と呼ばれる一族が住んでおり、彼らは蜘蛛のように長い手足を持ち、人々から恐れられる存在だったようです。

成敗され、その力を封じるために3つに分けて封じられました。

それが「蜘蛛窟」とふたつの「蜘蛛塚」だとか。


頭と胴体、そして手足?に分けられたのでしょうか。

バラバラにされるあたり、土蜘蛛の威力がわかる気がします。

そして、「蜘蛛塚」は葛城で一言さんと有名な「一言主神社」の境内にありわかりやすいのですが、「蜘蛛窟」はかなり離れていてわかりにくいところにありました。

同行してくださった方が懸命に探してようやく見つけたのですけど、見つかった時は歓声を上げたくらい、わかりにくい処でした。

この物語は大和朝廷が君臨する以前に住んでいた力ある一族が排除され、彼らを貶めるために「蜘蛛」と呼んだということもあるでしょうし、もっと他の意味があるかもしれません。

何にしても、古の風景がこうやって形として残ってくれているのは、私達にとってとてもありがたくおもしろいことです。

町を歩き、歴史を散策することは自分たちが行きてきた場所がどんなに豊かな場所であるか、その再発見にほかなりません。

先人たちが作り、育て、守ってきたものを「知らない」「見ない」のはもったいない!

ぜひ探求して、土地を見る目を変えてもらえたらと思います。

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