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物理のカリキュラム

弟の高校では来月末までの休校が決まり、今は家で勉強をしている。通信制の高校にでも入ったのであろうかと思ってしまうほどだ。
入学してからまだ2日しか学校に行っていない。

最近では「物理基礎」という科目をやっている。
そんな科目あったかな、と思ったら嘗ての「物理I」、「物理II」は「物理基礎」、「物理」に変わったらしい。知らなかった。

そんなことはさておいて、僕が高校生の頃は2年生 で文系、理系に分かれてから物理のカリキュラムが始まったので文系は物理をやらなかった。だから1年から文理関係なく物理をやるのは違和感がある。

というかそもそも一年生で物理をするには明らかに前提知識が足りない。三角関数もベクトルも分からずに物理を学ぶのは不可能だ。

案の定最初の数ページでベクトルが登場し、さっぱり意味のわからない弟は僕に助けを求めてくる。仕方がないからベクトルの初歩の初歩を教えてなんとかやり過ごしている。初めからベクトルを理解していれば、ややこしい相対速度だってただの位置ベクトルであるということもわかるはずなのに。

斜面に箱を置いた暁には三角関数が登場するだろう。
今はまだ角度が登場する時は30°、45°などの有名角しか出てこないのでなんとかなっているが、そんなその場しのぎに何の意味があるだろうか。

だから1年で物理に必要なことを学んで(ついでにふるいにかけて)2年で本格的に物理を勉強するのが理にかなっていると思う。

ましてや今は授業を受けられないので教科書を見ながら勉強するしかない。幸いにして僕は一応物理学科を卒業しているので、弟の勉強を見ることができるが周りに教えてくれる人がいない環境にいる生徒達は大変だろう。

なにか避けられない理由があって今のカリキュラムになっているのかもしれないが、その所為でただでさえ難しいイメージのある物理を敬遠する人が増えたら、それこそ本末転倒のように思う。


P.S.
最近はPythonのpygletというライブラリを使って、ゲーム作成の勉強をしている。公式ドキュメントに懇切丁寧なtutorialがあるのでそれを参考にしている。

特にゲームが作りたいという訳ではないが、ゲーム作成ではクラスをたくさん定義したり、他のファイルをimportしたり非常に勉強になる。そして意外にも数学や物理の知識が役に立つ。

「Pythonのmathモジュールでは角度はradianで反時計回りが正だけど、pygletのSpriteクラスのrotation変数では角度はdegreeで時計回りが正だから、まずこれを変換する」

とか言われても数学が分からないと意味不明だろう。
と同時に、当たり判定の設定など非常に面倒臭いことも多い。今まで何気なくやってきたゲームには色んな人達の途方も無い時間と努力が詰まっていることを再認識した。

このような拙文を最後までお読みいただきありがとうございます。 皆さんの反応を糧に生きています。