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【地方移住】人生で初めて家を飛び出す

🎍あけましておめでとうございます🎍

 被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。少しでも早く日常を取り戻せるようお祈り申し上げます。

 新しい年を迎え、「今年はどんな1年になるのかな、どうだろな。」と目標の一つでも明確にしようかと思った矢先に地震が起き、張り詰めた気が緩まぬ間に飛行機事故、山手線での事件と今までの人生でなかったお正月の時間の経ち方だった(できれば経験しないままの方が全然いい)。

 長野市山奥の古民家な我が家もスマホの警報音が鳴りだし大きく揺れ、私は人生で初めて「建物の中にいては危険かも」と思った。元旦仕様なのか頑なに着替えようとしないパジャマ姿の次女(2歳)をこたつから引きずり出し「外に出る!」と夫さんに宣言、夫さんは寝室で昼寝中の長女(5歳)の所に飛んで行った。

 揺れが収まらない中玄関から10キロの次女を小脇に抱えて外に出ると、古民家の我が家は横に揺れているし、隣にある蔵(おんぼろ)は「このまま崩れるんじゃ」くらい屋根がみしみし唸っていた。

 私がこうして外から家と蔵の様子を見ている間も夫さんと長女が家から出てこない。「どうしたんだろ」と不安になると、橋を渡ったお隣の家から次々と住んでいる人が出てきていた。その次にようやく家から出てきた夫さんは「起きないんだもん」とお姫様抱っこの長女を苦笑いで抱えていた。子どもでも熟睡すると力が抜けて途端に重くなるけれど長女、あの揺れでも寝ていたのか…と。

 お隣さんの家には長女と一つ違い、次女と同い年のボーイズがいるので念のため無事を確認、報告をしに家まで行ってみた。親族の方々がお揃いで外にいて次男くんは我が家の次女と一緒の「なんだなんだ」みたいな表情を浮かべていた。

 「びっくりしましたねぇ~、あ、あけましておめでとうございます💦」みたいな会話をちょこっとして、我が家に帰ると
・お正月飾りの辰のオブジェが落下
・棚に飾っていた写真たてがうつぶせ
くらいしか変わったところはなく、古民家だからと大きく壁が崩れたりひびが入ったりということはなかった。

 後になって気づいたのだけれど、私はこの古民家で暮らし始めるまで鉄筋コンクリート造りの一軒家とマンションにしか住んだことが無かった。東日本大震災の時も都心のテナントビルで仕事をしていた。

 木造プラス古民家の要素が「大きな地震」にプラスして「崩れたらどうしよう」と瞬時に思い家を飛び出すことになったのだと思う(お隣さんも古民家)。でも2014年の長野北部地震では損壊家屋が同じ集落内でもあったらしいけど、この家は崩れず家の裏の土手も危険性は低かったらしい。100年以上この地に建っている信頼はあるのだ。

 今日から我が家は全員仕事と保育園始めで久しぶりに、本当に久しぶりに家の中は私一人だ。全員が行くべき場所に向かい、何事もなく帰ってこれる日常をかみしめながら暮らしていくことが今年の抱負の一つになったことは言うまでもない。

 そして、この瞬間にも辛い気持ちややりきれない気持ちの方、「暮らす」ことがままならない方もいらっしゃる中で私でも出来ることを積み重ねようと思う。1日でも早くすべての人が日常を取り戻すことを願ってやみません。


最後まで読んで頂きありがとうございます。夫さんが思う存分農業が楽しめるように私も好きなことでサポートしていきたいと思っています。頂いたサポートは今後の活動に充てていきます!