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かんじいさん

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かんじいさんの音楽と本
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#小説

ZAZ こんな曇り空の午後には...

この映像で彼女を知った。 アルバムを何枚も聴いた。 こころ、躍った。

かんじい
2年前
35

ばら撒いた金平糖のように、平易で素敵なコトバが、そこここに散らばっている。

タイトルの「鯨オーケストラ」。 「港町のライブハウス」、「ローカルラジオ局」、「ロールキ…

かんじい
4日前
59

もう汚してしまった。

ポカ、ポカ、冬のある日、ぼくの部屋のどこかに消えてしまった『アルジャーノンに花束を』を買…

かんじい
6か月前
73

お目当ての本は品切れ、いつのまにか外は雨。地下にもぐろうか、駅にもぐりこむか..…

すべてはいたましさから生まれ出るが冷え切った灰ではない。 呉明益著『雨の島』の後記に出て…

かんじい
1年前
78

またシリーズ第二作から読むところだった!

ほんとに、こういうことが続くと老いを意識するなぁ、と脳左側頭部あたりで軽く舌打ちすると、…

かんじい
1年前
53

本の“大量虐殺”工場で働くギレンは、『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』

★『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』 ジャン=ポール・ディディエローラン:著  夏…

かんじい
2年前
58

本当に『ねこに未来はない』のか。

『ペンギンの憂鬱』、『カモメに飛ぶことを教えた猫』と、なんだか動物モノがつづくなぁ、と思っていたら『ねこに未来はない』(長田 弘著)である。 ユング先生、これは、あれですか、シンクロニシティ。それとも本の魔力? 僕は猫と暮らしたことがありません。 嫌いなわけではないし、その“生き方”にはシンパシーを感じています。 つまり、猫のように勝手気ままに生きるってかっこいい!と思っているのです。 遠くで暮らす妹のまわりにはいつも猫や犬がいます。 最後に飼っていた老犬が母の膝で息を

『カモメに飛ぶことを教えた猫』の著者は、三人の息子になにを伝えたかったのだろう。

書評には“愛と感動と勇気の世界的ベストセラー”、劇団四季の新作ファミリーミュージカルと記…

かんじい
2年前
64

『ペンギンの憂鬱』ウクライナの憂鬱。

カント先生曰く”人間はもともと邪悪で、放っておくとすぐに戦争をはじめる存在である”。 能…

かんじい
2年前
61

アリステア・マクラウドと『冬の犬』に出会えた。

産まれて、生きて、手渡して、死んでいく物語。ぼくはそんな本を探していた。 10数年前、業界…

かんじい
2年前
46

ケルアックを読み返す一番の場所は酒場だが...

読み進む。まるっきり見当違いの記憶。おまけに、ああっ、失くしてしまった。

かんじい
2年前
39

謹呈「弥勒シリーズ」最新刊『花下に舞う』(あさのあつこ著/2021年3月31日・…

ぞくり、とさせるのは信次郎なのか?著者なのか?それとも、われらひとなのか? いっきに読み…

かんじい
3年前
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遂に読み終わってしまった。

図書館で借りてきたフィリップ・クローデルの『リンさんの小さな子』 祖国を、家族を、そして…

かんじい
2年前
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ボサノバを聴きながらまどろんでいれば出来上り。

京葉線~日比谷線~千代田線。友人のヘアサロンへ長い旅路。完全予約制のサロンはあちこち店主が手を入れ、音響機器をカスタマイズしてその日の気分に合わせた音楽が流れている。 今日はボサノバ。 もっとも座った途端に寝入って、35分後には出来上がり。 聴いてる暇もない。 家人とチェンジして、ぼくは日本橋へ。 代々木公園駅から千代田線。 日比谷駅で乗り換えれば日本橋、と思い込んでいた。 隣の銀座駅で銀座線に乗り換えることをすっかり失念。 いや、そのまま日本橋に到着すると信