七十歳最後の雨の日に迷い込んだ雨降りの町。
中華街まで直通で行ける、らしい私鉄の町に、その名に由来する大学はもう存在しない。
明日が七十一歳の誕生日という雨の日に、この町に舞い降りた。
ビニール傘を差して商店街をゆくと、酒屋がやっている角打ちに出くわした。
そこで、CAVAと酒粕漬けクリームチーズをつまんでいると、ひとり、ふたり、と日本酒や、ワインを買いに町のひとがやってくる。
きっと、良い酒屋なんだろう、ちょっとうれしくなる。
待ち人到着して、またビニール傘を差して通りをゆく。
ほんの20,30メートル歩い