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かんじいさん

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かんじいさんの音楽と本
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#本が好き

ZAZ こんな曇り空の午後には...

この映像で彼女を知った。 アルバムを何枚も聴いた。 こころ、躍った。

かんじい
2年前
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もう少しそばに置いておこうと思う。『アンジュール‐ある犬の物語‐』

すでに逆算の人生、ぼくが死蔵、塩蔵しているよりも誰かの役に立つこともあるだろう、と蔵書の…

かんじい
1年前
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『大きな字で書くこと』 三五年近く書き続け、四冊の著作もある。それでも村上春樹を…

加藤典洋さんは、鋭い文芸評論家であった。 村上春樹さんの作品について、三五年、四冊、され…

かんじい
1年前
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椎名誠さんの『遺言未満、』で“死に際”のお勉強。

「カロウト式」とは、墓石の中の骨壺を収める空間のこと。本書を読むまでそんなことも知らなか…

かんじい
1年前
65

『やわらかく、壊れる』というタイトルにひかれてしまった。

そこには、ぼくが住んでいた町や、地図でしか見たことのない場所の記憶が大樹の年輪のように刻…

かんじい
1年前
55

ハイボール二杯分の短編をひとつ。それも酒場のお楽しみ。

本屋を徘徊する日は、本棚から一、二冊持参する本をピックアップして出かける。 そして、これ…

かんじい
1年前
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カズオ・イシグロが応えて云った。「なるほど。おもしろい話ですね。記憶は死に対する部分的な勝利といえますね」

生物学者、福岡伸一さんから「絶え間なく合成と分解を繰り返し、一年もたてば物質的には別人になっている人間において、細胞と細胞の神経回路が保たれていれば、記憶は保存されうる」と聞かされた時のカズオ・イシグロさんの言葉です。 彼の著作の多くが“記憶”をテーマに執筆されることを思うと、なんだか微笑ましいというか、そうだよなぁ、“部分的な勝利”ってうなずけるなぁ、と思ってしまった。 これは福岡伸一さんの『福岡伸一、西田哲学を読む』のプロローグに出てくるエピソード。 ランダムにページ

時間が経つと過去の意味は変わる。これが私が「感情の記憶」を嫌っている理由の一つだ…

演技理論「サンフォード・マイズナー・オン・アクティング」の概念のひとつで、画像に映ってい…

かんじい
2年前
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本の“大量虐殺”工場で働くギレンは、『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』

★『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』 ジャン=ポール・ディディエローラン:著  夏…

かんじい
2年前
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「読み返すなら今だぞ」本はときどきそう呼びかけてくれる。

北杜夫さんを半世紀ぶりに読み返していたら、また戦争が始まった。 この頃、若い時に読んだ本…

かんじい
2年前
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アリステア・マクラウドと『冬の犬』に出会えた。

産まれて、生きて、手渡して、死んでいく物語。ぼくはそんな本を探していた。 10数年前、業界…

かんじい
2年前
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物語は本の中だけにあるんじゃないんだな。

カバー・イラストに見入る夜。Etta Jamesを聴きながら最初のページをめくる。 『チャリング・…

かんじい
3年前
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柴崎友香さんの『わたしがいなかった街で』を再読している。

再読と言えば、沢木耕太郎さんの『世界は「使われなかった人生」であふれてる』(2001年11月発…

かんじい
3年前
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“24時間書店”は避けて通れない。

初めての著者。 解説を担当されたゲームデザイナー・米光一成さんによると、本書は『Mr.penumbra’s24hour Bookstore』の全訳で、東京創元社から2014年に出ていて、“ぼくたちがいま読むべき本ベスト1長編”だそうだ。 ロビン・スローンは作家。と最初に書かれているが、2004年には情報社会の未来を予想したFlashムービー「EPIC2014」を共同制作して話題を呼んだひとでもあるらしく、ぼくの苦手なそっち方面(ゲームとかITとかAIとかの)にも精通され