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言葉のパワー

言葉にはすごいパワーがある。

私「お父さんなんか大っ嫌い、私は、お母さんが好きなんだから!ママと留守番するんだから」

父「そうなの・・・」

4人兄弟で唯一女の子だったせいで、私をとても可愛がってくれていた。父の趣味の登山に何度か連れて行かれて、懲り懲りしていた私は、つぎの山登りの予定をかってに決められた事に腹を立てた。

断り方を知らなかった。断ってはいけないと思っていた。だから、思わず、そんな言葉が出てしまった。父に怒られると思っていた。

父の寂しそうな顔とガックリと肩を落として何も言わず黙り込んだ姿を今も忘れられない。予想外の父の行動に心が痛み自分自身を苦しめた。

私は、30分ももたないうちに父に「さっきは、ごめんね、ひどいこと言っちゃった」と謝った。

この時、友達とのけんかとは違い、言葉に思いを乗せて故意に傷つけたと子供ながらに罪の意識を感じた。

父の寂しそうな言葉と姿を思ったら苦しくなって切なくなって謝らないといけないと誰かに囁かれたように思えた。いまだにその光景が忘れられない。

ただ、小さいながらに言葉に秘めるすごい力を感じたのは、確かだった。

謝ったら、心の中がポッと温かくなり、父親と心が繋がったような感覚を覚えた。言葉には不思議な力があると実感した。

あるテレビで「愛してる」って言葉に出すと押されても倒れにくくなり、力がみなぎっている状態になることや、「バカ野郎」のようなことばを発するとすぐに倒れてしまい、力が入らないという実験を見たことがある。

私は、これらの現象について、言葉を覚えた時にその言葉のイメージを脳裏に焼き付け、その言葉と共に味わった体験を脳が覚えていて、その言葉を唱えると脳がそのイメージを呼び起こすのではないか?とずっと思っていた。

でもある時、衝撃的な記事を見つけ釘付けになった。それによると、声掛けによって結晶の形が変わるというもの。「愛してる」とか「ありがとう」といったポジティブな言葉をかけられて結晶になったものは美しい結晶体になり、「バカ野郎」や「死ね」のようなネガティブな言葉をかけられて結晶になったものは形が崩れて結晶とは呼べない形になるというのだ。

これからわかることは、言葉には目に見えない何かパワーのようなものを一緒に伝えているということ。そして、水は、それを受け取る力があるということ。人間の体は、70%水分なのだ。

言葉は、声に出すだけでなく、書く事でもその願い事が叶うというようなすごい力を秘めている。

これに気づくと、自分の口から汚い言葉や暴力的なく言葉は、吐かなくなる。そりゃそうだろう、自分の上に唾を吐くような行為だという事は、容易に想像がつく。

言葉選びは、慎重に!ネガティブな言葉を吐くのは、とても危険な行為なのだ。ネガティブな言葉は、ネガティブなイメージを呼び起こしテンションを下げ、やる気を下げる。それだけではなく、確実に人間に負のエネルギーを伝えてしまうのだ。

同調しず、ポジティブに塗り替えてその場から離れる。エネルギーを奪われるのは苦手なのだ!

父は、3年ほど前に亡くなってしまったけれど、父の山登りのお陰で足腰が強くなり、忍耐力がついたと感謝している。あの日、すぐに口に出して「ごめんね」って言えて良かった。謝るというキーワードでいつもこのエピソードを思い出す。

言えてなかったら、きっと後悔のエピソードになってしまっただろう。


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