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業務幅が倍増しても、同じ人数で回し続けるための仕組み作り

1年ぶりのnote です!
去年の記事は↓

unito に入社して、2年4ヶ月が経ちました。
その中で、象徴的なことを1つ挙げると、
事業規模や業務幅が増えていても、チームの人数がほぼ変わらないこと
があります。

unito は、プラットフォーム型のビジネスのため、
トラフィックを上げることによって、GMV(流通取引総額)が上がり、
テイクレート(売上となる手数料率)によって、売上が決まります。

CSチームの主な役割は、以下の2つになります。
「トラフィックを増やすこと」
「オペレーションをスムーズに回せる体制を作ること」

業務幅として、
事業のリスクやサービスとしての完成度を高めるための連携
売上をあげるために、新たに運営する事業や、獲得チャネルの拡大
社内の別の事業部との連携や、
純粋に広告費をあげる分、問い合わせやトラフィックも比例して大きくなります。

事業を運営する以上、やらないといけないことは無数にある中で、
同じ人数のまま運営することは使えるリソース量が変わらない状況です。
純粋に、生産性を上げなければ、運営自体ができなくなる状況ではありますが、そもそも「なぜ生産性を改善する必要があるのか?」についても考える必要があります。

なぜ生産性を改善する必要があるかは、
「事業が伸びるかどうかに最もインパクトがある箇所に
 時間・リソースを投下するため」

テーマとして、「使うべきところに使う時間を増やす」ことがあるのですが、そこに、現在のスタートアップのフェーズとしての観点を付け加える必要があります。

スタートアップのフェーズだからこそやるべき役割として
「事業が伸びる要素を発見するために、ミニマムな検証を続けること」

仕組み化を重視することでの罠として、
「新しいことをできるだけやりたくない。新しいオペレーションを入れたくない」という方向性の引力が発生せざるを得ないです。

新しいオペレーションが入ると、その分やることが増えるからこそ、
仮説検証と、オペレーションを整えることは、ある種、逆行する力が働きます。

その際に持つべき視点として、
「会社・事業のフェーズ・現在地を適切に把握すること」と、
「チーム単位ではなく、全社単位でのリソースの観点で判断すること」です

「会社・事業のフェーズ・現在地を適切に把握すること」は、
先ほども触れた部分である、目標とする売上を達成するために、現在進行形の先でそもそも達成する見込みがどれくらいあるか?という観点
会社・事業として、社会に永続的に必要とされるために進化・改善しないといけない部分があることを大前提として理解すること。

「チーム単位ではなく、全社単位でのリソースの観点で判断すること」は、
純粋に、全社で見た時の費用対効果の観点で、
「ビジネスサイドでミニマムに検証する」or「エンジニアも交えて開発する」
このどちらが費用対効果として合うか。
エンジニアのリソースをかけてでも、やるべき必要がある機能開発なのか
そもそも、現在プロダクトチームは、どんなロードマップをもとに何を進めているかを、前提として把握できていなければ、全社の観点での費用対効果の議論の土台にも、そもそも乗れません。
多くの施策は、効果が読めない点があるからこそ、ミニマムに検証することが必要なタイミングであることが多いです。その際に、オペレーションを増大にせず、最もミニマムな検証をするために、どうすれば良いか?を考える必要があります。

ここまでの話をまとめると、

目的として、「使うべきところに使う時間を増やす」ために、
事業規模や業務幅が増えても、生産性を改善することで、現状のリソース分配のままでも実行できる体制を作る。
ただし、生産性改善の観点だけだと、「新しいことをできるだけやりたくない」という引力が働く。
その際に持つべき視点として、「会社・事業のフェーズ・現在地を適切に把握すること」と、「チーム単位ではなく、全社単位でのリソースの観点で判断すること」が必要になる。
それを持つことによって、スタートアップのフェーズで求められる役割を果たし続けることができるチームになります。


業務幅が増えても、同じ人数で回し続けるための仕組み作りのポイント

  • 健康状態の把握・可視化

  • 外注化させる業務・アナログとシステムの見極め

  • 組織内の連携の工数を下げる

  • フローの改善ではなく、フロー自体をなくす思考


健康状態の把握・可視化

1週間のリソースを見た時に、チームメンバーが何にどれだけの時間が掛かっているかの可視化をする必要があります。

なんとなく忙しくてヤバいではなく、実際にどの業務にどれだけの工数が掛かっているかをいつでも計測できる状態にするために、
カレンダーを吐き出して、分類し、可視化する。

また、顧客のステータス管理においても、
どのステータスの人がどれくらいいるかを明らかにすることによって、
今、どれくらいヤバいかを見えるようにする。

「サマリは健康状態の把握・改善は1件の現場から」

チームメンバーの状況によって、提供する価値のクオリティが変化する場合があるので、ぱっと見で、状況を把握した上で、
本当に使うべきところに時間を使うためにどうすれば良いか?

あとは、オペレーション改善だけに留まらず、事業を伸ばせるかが、
変わらず重要となるので、事業のセンターピンとなる構成要素を定義し、
健康状況がいつでもわかるようにして、それをもとに次にどうすれば良いかがわかる状態にします。


外注化させる業務・アナログとシステムの見極め

全てを自チームだけでこなすのは限界があるため、
自チームのリソース対効果を最大化するために、何は外注して任せるべき必要があるか?

「チーム単位ではなく、全社単位でのリソースの観点で判断すること」でも触れましたが、全てが全てシステムでどうにかするよりかは、アナログで動いたほうが効率的な場合もあり、単に頑張ってどうにかするだけでなく、
いくつものオプションを作っておく。
一度、外注化して、成功した経験が組織にあると、2回目以降も選択肢として利用することができます。


組織内の連携の工数を下げる

カスタマーサクセスは、カスタマーサクセス単体では成立しないことが多いため、社内連携はマストで考えるべき事象です。

例えば、セールスだけに留まらず、
バックオフィスへのパスを前提とした数字・データの整備なども、
社内での不要なキャッチボールの数を減らすためにも有効です。

組織内のコミュニケーションにおいても、何が大事で、
どのような形式であれば、それを実現することができるかを考える


フローの改善ではなく、フロー自体をなくす思考

人間は、1回作ったフローを疑うことなく、変えづらい性質(経路依存性)を持っています。

ただし、現在のフローは、過去の解像度をもとに作られたものがあるため、
現在の解像度をもとに、そもそも不要なプロセスをカットしていくこと。

提供価値は変えず、むしろ強化するために、
どうすれば、最小として成立させることができるか?

クライアント群が変われば、そこで標準とされるオペレーションも変わるので、自社の改善だけでなく、ステイクホルダーとなる運営会社、管理会社のオペレーション自体に深く入り込んでいかないといけない


業務幅が増えても、同じ人数で回し続けるための仕組み作りのポイント

  • 健康状態の把握・可視化

  • 外注化させる業務・アナログとシステムの見極め

  • 組織内の連携の工数を下げる

  • フローの改善ではなく、フロー自体をなくす思考


これらを行うことで、
外的環境・顧客/クライアント層の変化があったとしても、
強い利益率の高い体制を作るために、柔軟に力強い
事業となるために、カスタマーサクセスとして果たせることができます。

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