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【日記】代謝を上げてダイエット!の不都合な真実

雑誌でもメディアでも代謝を上げてダイエットしよう!と言いますよね。
僕も、メディアに取材を受けるとしょっちゅう言われます。

「このポーズで代謝上がりますか?」
「痩せ体質になりますか?」

ええっと、、、。

ケースバイケースで答えは変えていますが、ここではちょっと真面目な回答をしたいと思います。

代謝とはまず基礎代謝と運動時の代謝があります。
基礎代謝は寝ている時などの安静時で声明を維持するために必要なカロリーのことです。

こちらで計算できます。
参考)ke!san
僕の場合は、1,429.43kcalでした。

ここでの計算式に入力するのは、年齢と体重と身長、性別です。
具体的には以下の計算式だそうです。

ハリス・ベネディクト方程式(改良版)
 男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
 女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593

ハリス・ベネディクト方程式

基礎代謝の基準値があるので、体重などの情報で概ね算出されるということですね。
大柄な方と小柄の方、そして男女で違うということですね。

さて、基礎代謝で消費されている比率を見てみますと、骨格筋、脳、肝臓がそれぞれ2割ずつで、後は心臓、腎臓は1割と続きます。
参考)e-ヘルスネット

寝てるのになんで骨格筋が2割もあるのかは?ですが、横隔膜とかも入ってるのでしょうね。

さて、基礎代謝を上げると痩せ体質になるので、たくさん筋肉つけましょうというのは通説ですね。
でも、本当ですか?

そもそも、筋肉が多いことは健康なのでしょうか?
代謝が高いというのは燃費が悪いということです。
基本的に生物は燃費を良くするように進化しています。
飢餓になって、燃費が悪かったら即死にます。

ハチドリを知っていますよね。
彼らは心拍数1260くらいです。
2~3時間食事をしないと餓死します。
睡眠中はほぼ冬眠状態です。

人間は絶食しても数日間生きていけます。
代謝が高くないからです。

代謝が高い病気があります。
甲状腺機能亢進症です。
参考)MSD
僕ら医療者は、代謝を上げましょうと言われると、病気になるよと思ってしまうのです。

平時の代謝をあげる必要はないでしょう。
どちらかというと代謝が正常以下になるのが問題です。
フレイルやサルコペニアなど、老年期には筋力低下が著しくなることが問題です。

ですから筋肉をつけましょうはわかりますが。
みんながムキムキになる必要はあるでしょうか?
つまり、プラスにする必要はあるのでしょうか?
最適ではダメなのでしょうか?

健康を正常からの低下状態と考えずに、何かすぐにプラスにしないといけないと考える節がありますね。
ダイエットは、代謝をあげるのではなく、過食をやめればいいのです。
運動は足りないですが、筋力がガタ落ちしているようなるい痩の方を目かけることはほぼありませんね。

適度な食事と適度な運動が健康を作るという原則から外れることはないでしょう。
代謝を上げようというスローガンは怖いですね、、、。

代謝を上げてダイエットというのは、過食がやめられない人のためということが本音なのでしょう。
省エネの時代に、燃費の悪い体を作ることに躍起になっている人が多いのは何とも滑稽ですね。

肥満が1976年から右肩上がりで上がってきたことと、昭和60年からの体力の推移が右肩下がりではないことを考えると、運度よりも肥満は過食の問題であることが分かります。

参考)日本人における肥満の疫学スポーツ庁体力運動能力調査

今の時代は、食べないということが難しい時代とも言えるわけです。
だって、食品業者はあの手この手で食べて欲しいですからね(笑)

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