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リーダーの仕事とは再現性を作ること

企業でアートディレクターとなりチームを率いてもう10年近く。。まだまだ勉強中ではありますが。リーダーの仕事とはなにか?
何となく分かり始めたことがあります。それは、「再現性」を作り上げることではないか。という話。


そのプレゼンもう一度勝てる? もう誰もそのミスしないと言える?



会社の中でもたとえば、競合プレゼンで勝ち取った時にチームで喜び合い讃えあう文化はどの会社にもあるかと思います。

ただ、ほとんどの場合は「誰々のデザインが良かったね。」「今回は社長の好みにばっちりハマった。」「じゃ次もがんばりましょう。」で終わっているのをよく見かけます。

作っている時には徹夜をしたり、さまざまな案を出してはゴミ箱に捨てて。。提案ギリギリまでチーム一丸となって完成度を上げた提案がクライアントから採用された時は、泣きそうなくらい嬉しい。

そんなせっかく勝てたプレゼンをその場で絞り出した提案の運や、個人の力量で終わらせては勿体無い。もう一度、勝てたプレゼンのフローを見直してシステム化をし、どんな人でも可能な限り同じパフォーマンスができることを試みる考えが組織には必要かと思います。

たまたまで終わらせてしまった勝利はただのギャンブルと同じだし、個人の裁量だけに頼っているとその人がいなくなったらまた振り出しに戻ってしまいます。

本当の価値はなぜ勝てたのか?どうすれば成功するのか?の「再現」にあるといえるでしょう。

また、仕事でミスした時や会社に損害が出るトラブルがあった場合、上司から再度起きないような対策などを報告させられるかと思います。

さらにそこから再現性を広げ、誰もがその対策ができるようなマニュアルや体制作りまで考えて行動する。
その人だけの対策だけではなく、社内の誰もがどんな時もストレスなく確認できる仕組みがないと永遠に同じミスは繰り返されるでしょう。


「頑張る」ということは「行けたら行く」と同じ



「頑張るをやめる」じつはこれが改善の仕組み作りで一番大切
なこと。
多くのリーダーがやりがちな改善がチェックの人数を増やす。チェックリストを増やす。時間をかける。など、「頑張る」ことを増やしがちですが、

思い出してみるとミスの多くはイレギュラーな時に起きる。そしてせっかく増やしたチェック項目やチェックの時間をイレギュラーな事態によってスッ飛ばしてしまうことなどにおきます。

「忘れないようにする」。。「注意する。」「心掛ける。」この考えも全て「頑張る」という根性論。これらは全て排除し、どんなイレギュラーな状況でも、どんな人でもチェックできるような仕組みを考えましょう。

たとえば、私のチームで遅刻をなくした例で言うと。
コロナ禍でリモートワークの時に業務開始時になかなか起きてこない社員がいたんですがww チームの全員に朝の日報をteamsで共有するルールを作りました。

そうすると共有のアラートが全員に飛び、その社員は目覚ましのアラートと共にみんなのパンパンなスケジュールが携帯通して目に飛び込んできます。そしてそれに、リーダーの私が返事と挨拶をする。
人の会話は目を覚ますのに一番効果があります。
これで、その社員の業務開始が遅れることは無くなりました。

日報提出を怠った人がいてもいいんです。朝に忙しい時もあるでしょう。遅くまで仕事して時に寝坊もするでしょう。それを責めないことが大切。
みんなが提出すると自ずと自分だけができない同調圧力でまた提出するようになります。イレギュラーは必ずあるものだと仮定してシステムを組むことが大切なんです。

仕事における「頑張る」は飲み会の誘いの「行けたら行きます」と同じくらい当てにならないその場凌ぎの言葉と言えるでしょう。


目的地へ繋げるレールを作るのがリーダーの役割


組織とは目的やビジョンへ向かって、従業員という車両を走らせている電車であり、リーダーとはその目的に対して部下が抵抗なくついてこれるレールを作るのが使命だと思います。

獲得した成功の道を、次は誰でも通れるレールを引いてあげることこそがリーダーにしかできないこと。
なんなら自分が作った道じゃなくてもいい。ほかのディレクターが成し遂げた道を参考にしたり。部下が話してくれた提案を採用し、みんなが目的地へ行きやすいレールを作れる人になってみましょう。


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