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人に会うことが未来の自分の仕事を作るのだとしたら|手と仕事#12

フリーランスとしてどんなことが一番大事なのだろうか?
これから独立する誰かも3年前開業届を出した僕も、きっと誰もがぶち当たる壁ってやつがあるんだと思う。

ぼくは何の実績もつながりも持たないまま無謀な開業をして何とかして今も生きながらえている名前だけのフリーカメラマン。
カメラの仕事ももちろんやっていいるし、少なからず長野に移住して3年の間に築き上げた人間関係というものが今のぼくの生活を支えてくれている。

その行動力と今の活動における原動力って一体何?
二つほど前の記事でも自分の行動心理や行動力のことについて書いているのだけど、改めて面と向かって僕に質問してくれる学生がいた

何で行動するのか、どうして人に会いにいくのか。
そもそもぼくが能動的に動くキッカケってのはいくつもあるけれど、やっぱりそれがいつか仕事になるとわかっているからだと思う。

イベントに出向く、人に会いにいく。
主催者に会う、写真に収める。
SNSに投稿したり、情報もSNSから集める。
それがいつしか誰かの目に止まって”写真を撮らせるならなおとだろう”って誰かが想像するんだ。

始めたての頃なんて誰も見向きもしないで知らない人が依頼をくれるなんてなくて、だからぼくは知り合いの『写真』という枠を全部なおとにしてしまおうって考えで、いろんな活動をしながらも写真を撮ることをやめてなんかいない。

そうやって動き続けるために移住一年目の頃から蒔き続けた種が今芽生えて、何度も花を咲かせてはその花がまた種をこぼしたり、蒔くのが習慣になった頃のぼくのポケットには蒔き散らすための種が溢れんばかりに詰められていて、意図しない場所にタネをこぼし始めるんだ。

どんなに頑張って育てたいと思った種よりも、雑多に落ちていった種の方が強く育って、大きくて力強い芽を出してはぼくの名前を強く強く押し上げる

そのおかげなのか、どうなのか
気がつけば学生と行政とまちとコワーキング
そんな繋がりを持つ シェアハウス管理人/フォトグラファー として活動させてもらっている。

そして2023年のクラフトフェアまつもと のカメラマンとして指名いただいた。
きっと日本で一番有名なクラフトの祭典『工芸の五月』と言われるほどに松本の五月は熱い。その最終のイベントのカメラマンとして名前をあげていただけたのもこの行動と地道な種まきのおかげなんだとぼくは思っている。

今になってみれば好きなイベントに顔を出して、好き勝手に写真を撮っていたらそれを評価してくれる誰かに会えて、運営の方が予算をつけて依頼という形でぼくを呼んでくれるし、好きなことをしてる時ほど後から声がかることが多い。

呼んでもらえるだなんてその時は想像もしてなくて、でもいつかこのイベントのカメラマンやれたらいいなって下心はガシガシに持ちながら綺麗な写真を撮らせてもらっている。
そうやって確率を上げて、可能性を上げて、日々を忙しなく生きているからそんな日々でさえもぼくは愛しいと思う。


小さな種は固い地面を押し上げて芽吹き、アスファルトにヒビを入れて太陽に向かって伸ばし続けて”そこから始まる”

考えてみれば『モノノメ』という屋号そのものだ。

ものの芽は春の季語
 
『すべての草木の芽の総称』
 
草も木もやさいも、なにも区別しない
 
植物たちのはじまりのことば 

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