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ノルウェーの台所から

ノルウェーに住み始めて自分が変わったと思うこと。
料理の開拓が増えたことと、お菓子作りを始めたこと。

ノルウェーでは、日本食材やお菓子は基本手に入りません。売っていても品揃えは少なく、激高。
醤油、料理酒、お味噌など、日本から持参した最低限の調味料は本当に貴重です。

できればこちらのスーパーで簡単に手に入る食材で日本食を作りたいし、美味しいレシピがあるなら試したい。

そんな私の日々の試行錯誤の軌跡を書いてみたいと思います。

日本を感じる食材は迷わず買う

日本食材は手に入りにくいけど、和食に使えそうな食材をスーパーで発見することがあります。そんな時は、今まで使ったことがない食材でも、作り方がさっぱりわからなくても、迷わずに買うようにしています(実際は食材を前にしばらく立ち止まります)。

どう調理するかは、お友達やSNSから仕入れた情報を駆使したり、GoogleやYoutube を漁ってみたり。初めて下ごしらえから取り組んだ食材も少なくありません。

旬の鯖はお買い得。頼めば売り場の店員が頭と内臓を取ってくれます。
めったにやらない3枚おろしをして、鯖の味噌煮など。
秋に出てくるHokkaido の名前で売られるカボチャ。
北海道で作られたものではなくヨーロッパで流通する西洋カボチャ。
ほくほく感は少ないけど、煮物やグラタンに。
栗は一晩水につけて、スチームクッカーで蒸し栗に。
本当はモンブラン食べたいけどハードルが高すぎる。
紙パックで売られているレッドキドニービーンズであんこを作る。
何かが違うのでまだまだ改良が必要。

直近でトライしたのは生タラコ。
食レポはX(旧ツイッター)でごくたまにつぶやいています。

調理家電をフル活用する

ノルウェーの台所は電化製品が充実しています。

以前借りていた家は、冷蔵庫・電子レンジ・オーブン・スチームクッカー・食器ウォーマー、食洗機、そして生ゴミを粉砕するディスポーザーがビルトインで備え付けられていました。
調理はIHコンロが主流ですし、クッキングはすべて電気と言っても過言じゃない。

大家さんご自慢の電子レンジ・オーブン・スチームクッカー

それに加えて我が家では、長年愛用している炊飯器、唐揚げを作るためのエアフライヤー、ホームベーカリーが大活躍です。

ノルウェーに来て、オーブンやスチームクッカーを活用した手抜き料理が増えた気がするような、しないような。

おまけ。包丁は壁にマグネットつけて収納。
最初はぎょっとしましたが、さっと取り出せて効率的。

恋しくなったらイチから作る

私も息子も、日本のパン屋さんが大好き。日本のパンってふわふわで甘くて幸せの味。ヨーロッパの硬くてパサパサしたハードパンは苦手です。

「こっちに日本のパン屋さんがあればいいのに」と愚痴ったところで手に入らないので、ホームベーカリーの助けを借りて作ってみることにしました。お菓子パンは買うもの、と思っていましたが、ネット上にレシピは大量にあるし、こんな私でも意外と作れるものです。

みんな大好きソーセージパン
ハムチーズコーンのおかずパン
恋しさの極みだったメロンパン
勢いづいてカメロンパン

この際イタリアンに挑戦

何かが違っている日本食が続くと、もうこの際、和食にこだわらなくてもいいじゃないか、という気持ちになってきます。

あるコミュニティのイベントでイタリア料理教室があり、これだ!と思って参加してきました。

私たちに馴染み深い味だし、何より美味しい。そして、料理のなかに自信と誇りが感じられます。ノルウェーでイタリア料理にトライするのも悪くないかも。

(ノルウェー料理は世界的に不人気ですが、いつか挑戦してみる、かも)

男子厨房に入らざるを得ず

最後に、ノルウェーに来てから夫も料理することが増えました。

私より何倍も食にうるさく、日本食にこだわる夫。
私が作る適当な和食に我慢できず、自分が作るしかないという境地に至った模様。食材を調達し(私がいつも選ぶお買い得商品では満足いかない)、自分なりのやり方で調理をするようになりました。

知り合いの日本人家族でも、旦那さんがこだわりラーメンをスープから作るようになったとか、肉を薄切りする業務用スライサーを購入したとか、料理に時間とお金をかけ始めた男性の話がちらほら。

午後4時、仕事が終わるとスーパーに買い物に行き、家でクッキングするノルウェー人男性は多そうです。(男女平等の国ですから)
実際、キッチン用品のお店や食料品店では男性率高く、真剣に選んでる様子をよくみます。

男子が厨房に入って来やすい(入らざるを得ない)のがノルウェーなのかもしれません。




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