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小売の次の 10 年の話

突然ですがあけましておめでとうございます。

ちょうど年末に社内で話した内容を少し外向けにアウトプットしてみようと思い立ち、ざっくりまとめて書いてみようかと。

僕たちは”スペース"に関連する事業を行なっているので、よく不動産マーケット自体の変化に機会を見つけてチャレンジしている会社だと思われているのだが、半分は正解で半分は少し誤解がある。

少なくとも社内では(社外にも正確に理解してもらえるようにすべきですね、がんばる...!)自分たちのチームは小売マーケットのパラダイムシフトに bet しているのだと定義している。

まずは小売マーケットのパラダイムシフトについて少し触れるところから。分かりやすく整理するために音楽産業の一部を例にすすめる。

音楽業界の構造変化

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このように一昔前までは、ライブハウス、クラブ、CD や DVD などのハードを購入する為の小売店などを通じて(もちろんTVなどのメディアも)、ファンはアーティストのコンテンツを消費していた。

つまりこのファンとアーティストとの間に流通を円滑にする役割のプレーヤーがいて、彼らが消費者接点を握っているのでパワーバランスとしては彼らが強い。なぜなら彼らに no と言われてしまえば、消費者にコンテンツを届けるための代替手段があまりにも少ないから。(ファンと直接接点の持てるストリートライブから生まれたゆずのようなスターもいるけれど、レアケース)

しかし現代では、モバイルインターネットの高速化/低額化、SNS のインフラ化などを背景に今日初めて作詞作曲した曲を youtube にアップロードし、twitter や instagram 等を通じてコンテンツとそれを好む人が瞬時にマッチングされ、コンテンツが多くの人に共感を得れるものであった場合には音源データに課金してもらえるようなサービスを使ってすぐにアーティストは資金化が可能だ。

となれば、昔のようにコンテンツの流通をサポートしてくれる中間者の価値というものが逓減していく事になる。(少なくともコンテンツやモノを仲介するという機能以外の付加価値を考える必要がある)

これを小売業界のサプライチェーンにおきかえる。

小売業界の構造変化

例えば僕がめちゃめちゃこだわった素晴らしい肌触りのバスタオルを作ってるブランドを経営しているとする。価格は 1 枚 7000 円、バスタオルとしてはかなり高めの価格だ。

この価格帯のタオルを売るには、一昔前まではなんとか百貨店に置いてもらいたい!と考えるはずだ。それは百貨店が購買意欲が高く可処分所得も高めな消費者を集める仕組みを持っていて、消費者接点を握っているから。

しかしここにも音楽業界と似たような変化が起きている。

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モバイルインターネット、SNS、インスタント EC やその他オンライン上でモノを販売することをサポートしてくれるサービスの登場によって、これまでは流通企業(百貨店や小売店、もしくは直営店になるがショッピングセンターなど)に頼らざるおえなかったものが、製品自体の品質やオンライン上での活動などの努力次第で直接消費者と繋がれる時代にすでに突入している。

当たり前の話ではあるけれど直接的な消費者接点がパワーだとすると、これらの変化のおかげで、多くの消費者接点を武器にしていた流通企業に頼りきりでなくとも自前で顧客接点を作りやすくなり、今となっては全く流通企業に頼らずとも一定規模のビジネスを構築できる土壌は整いつつある。

オンラインは全てを解決するか?

しかし全てをオンラインのみで、というのはものすごく勿体無い。

何と言っても EC 化率はまだ市場全体の約 6 %で(もちろん商品カテゴリによって差がある)裏を返せば 94 %はオフラインでの消費額である。

しかも EC 化率の成長よりもおそらく早い速度で、オンライン上のストア数自体は増え続けている。

つまり競争相手が増えているわけだ。

もちろんその中でも改善できる事はたくさんあるし、選ばれる為の方法もあるし、その為のサポートを提供する企業も多くある。

しかし、実は 94% をもっと上手くやる方法があるならそちらにも手を入れて行くのが良策では?オフラインでのプレゼンスはオンラインで実現できないつながり感を作り、ブランド価値を向上させるのでは?そしてそれが結果自社 EC を伸ばしていく術では?というオンラインからスタートしたブランドが増えている。

またオンラインは一般的に低単価商材の方が売れやすい。高単価になればなるほど、消費者は失敗したくない。

特に EC モール内での勝負は様々な論点はあるものの、基本的には顧客情報は思いのままにならず、価格比較が容易な環境下で価格競争に陥りがちだ。それでも価格を維持してもなお、めちゃくちゃ売れるというのであれば、本来は自社 EC のチャネルにもっと注力した方がいいかもしれない。
( ここでは EC モール自体の是非を問いたいわけではなく、様々な役割があると考える)

そういった消費者はあなたのブランドにロイヤリティが高い証拠だ。

音楽でたとえ直すと、わざわざチケットを買い Live にも参加してくれてグッズも買ってくれるファンのように。

そんなファンを増やしていくためには延々と youtube でコンテンツを発信するだけではなく、やはりエンゲージメントを色濃くできる Live やイベント、エンゲージメントの印として手元に残りマインドシェアを引き止めておけるグッズ、もちろん次の渾身の新曲などを駆使して世界観(ブランド)を共有し、繋がり続ける。

これは小売の世界ではどう実現するべきだろうか?

まとめ

と、ここまで寄り道をしながらつらつら書いたがシンプルに整理すると、

・ 作り手と消費者とを繋ぐ手段(プレーヤー)が大きく変化しはじめていて、インターネットや SNS によって作り手がパワーを取り戻す世界に

その前提に大きく寄与するオンライン上の手段として自社 EC 構築/運用コストの逓減、SNS のインフラ化

・ 
とはいってもオンラインのみではまだ小売全体の 6 % のパイなので、94 %どうする問題

・ 
オンラインではまだ実現しきれない(代替できていない)、体験やブランドとの繋がり感の醸成

なのだが、パラダイムシフトの中でオフラインに大きな課題が残るので、これまでのオフラインの消費者接点を、【直接消費者と繋がれる時代においてのブランド】を起点にアップデートしていく必要があり、その問題を解くべき/解ける会社が自分たちだと定義している。

次の 10 年の変化はいかに?

楽天の創業から約 20 年ほどで、日本での EC 化率が 6 %ほど。

しかも直近 5 年で変化の速度と変化幅が急激に広がっている。

AmazonGO や類似する無人ストアのテクノロジー、DTC、フリマも含めたCtoC、モノのシェア(レンタル)...etc

どれもほんの数年前に世界に登場し、SNS 等による情報流通の変化、伴う消費スタイルの変化などを背景にものすごい速さで浸透し、 10 年前には思いもよらないような方法でモノやその価値が移動している。

そして 2019 年から次の 10 年、 2029 - 2030 年までにより速く、より大きな変化が待ち受けているはずだ。

日本の小売マーケットは 140 兆超と言われる、これが直接的/間接的なテクノロジーの進化によってどのような姿になるのか、僕たちはこんな想像や妄想をしている。

・ 低関与な商材は無人ストアに寄っていき倉庫化していき、高関与な商材は接客を含むテクノロジーとのハイブリッドなスマートストアとなり、メディア化する

・ 
リアル店舗と EC はよりシームレスになり、リアル店舗もデータドリブンに

・ 
年商 5-10 億、もしくはもう少し小さい規模の多様化/細分化したクラスターに合わせたブランドが爆発的に増える

・ 
ブランド同士のコミュニティがファンを拡げる … etc

僕たちは次の小売の 10 年にチャレンジするブランドを支える製品やサービスを提供していき、面倒な事や不自由さを解消する事で、ブランドはよりよい商品開発、ブランド作りにフォーカスできるよう支援していきたいし、少しずつではあるが着実にその為の仕込みを続けられていると思う。
そして結果として、これまでの流通企業の課題も解決し、消費者、ブランド、流通企業、自分たちの全てが幸せになる世界を見ている。

チームのミッションとして掲げている、

【 最適な「場」を提供し、誰もが価値を届けられる世界に。】

を目指し、まだまだ仲間もパートナーも募集しているので、興味があればぜひ気軽にコンタクトください!

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