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ここがダメだよ公務員番外編

現役地方公務員が語る the LIVE
と題しまして、今回はちょっと趣向を変えて。
今まさに意味わかんないことが起きてます!
という内容を実際の文書等を用いて報告させてもらおうと思います!
実際の文書とは言っても、ホントにそのまま載せるのは情報セキュリティ的にまずい。
さすがにクビになっちゃう可能性もあると。
なので、表現や固有名詞を一部変更しながら、私が一から作り替えたものを書いていこうと思います。
さぁ現役地方公務員が語るの特別編、行ってみましょう!

5月31日(水)

ことの始まりは先週の水曜日。
とある業務について、ウェブサイトの更新をすることになった我が自治体。
昨年から新たに始めた取組を、とある業務について説明した既存のページに付け足すことに。

この取組み自体もかなり微妙で言いたいことが山のようにあるんですが、さすがに自治体バレに直結しそうなので今は避けておきます。
上手く書けそうな脚色が思いついたら書こうかな。

そして、担当部署から一通のメールが。
以下、メール本文(関係ない箇所は省略しています)


〜〜係長
CC ○○様
お世話になっております。
次の1〜2について、ご確認をお願いします。

2 ウェブサイトの更新について
現在は、業務 A ができなかった場合について、お客さまに行っていただく作業について記載していますが、新たな取組 B について記載を追加しています。

添付資料
・ウェブサイト更新(案)

担当係 係長


まぁいたって普通ですね。
問題なのは添付資料の中身です。

以下、添付資料


業務 A できなかった場合
状況等により業務 A できなかった場合は、理由により次の対応になります。

1 自治体が取組 B することで業務 A ができる場合
 自治体が業務 A の支障となっている箇所で取組し、業務 A を行います。なお、取組 B には私有地に立入ることになります。(取組 B 自体は無料です)
取組 B が必要な場合は、業務 A 担当者からお知らせします。

2 お客さまに作業をしていただく場合
 業務 A ができなかった理由と、その理由の解消法について、お知らせビラにてお知らせしますので、解消をお願いします。

    できなかった理由の例、一覧表

※できなかった理由によって、施工者が変わるので、
別ページをご覧ください 

こんな感じの内容でした。
当然私が修正箇所を指摘します。
その修正案がこちら。(修正箇所太字)


お伺いした当日に業務 A できなかった場合

現地状況等により業務 A できなかった場合の対応は、以下のとおりです。
1 自治体が取組 B することで業務 A ができる場合

業務 A 担当者が後日改めてお伺いし、取組 B 及び業務 A を行います。なお、取組 Bするには私有地に立入ることになりますので、それについて書類の記載をお願いしています。取組 B 自体は無料ですが、書類に記載いただけない場合は実施できません。
取組 B が必要な場合は、業務 A 担当者から別途お知らせします。

2 1以外の場合
 業務 A ができなかった理由と、その理由の解消法について、お知らせビラにてお知らせしますので、お客様ご自身で解消をお願いします。

    できなかった理由の例、一覧表

※できなかった理由によっては、取組 B とは別の取組により自治体の費用負担で解消できる場合もございますので、
別ページをご覧ください。

修正した理由等はこの後改めて書くので省略しますが、まぁ当初案よりはわかりやすくなったかなと。

市民にとって重要な情報が足りなかったり、場合分けの仕方がわかりにくかったり。
そこを修正した感じです。

そもそもは新しい取組を別ページで図なりなんなりで説明した方がいいと思うってのは事前に言ってるんですが、すでにそこは却下されてますのでご了承くださいw

この修正案を当日中に返信し、次の日。

6月1日(木)

担当から再修正案が届きます。
その内容がこちら。


>〜〜係長
CC ○○様
お世話になっております。

ウェブサイトの更新について、お忙しいところ
ご確認いただきありがとうございました。
取組 B の説明が不十分とのご意見でした。 また、更新案であれば現在の掲載内容から変える必要はないのではないかとのご意見もありました。(別部署からの意見ですね) そういったご意見が前提の上で、更新案への語句修正のご意見もいただきました。
重ねてのお話ですが、更新案の意図は、作業の可否判断は自治体にあることをご理解いただき、詳細は対象となるお客さまに対して、業務A担当者から個別に説明するものとしています。
ですので、今回はいただいた語句修正を反映した更新案で実施したいと考えます。
とは言え、ご意見もお預かりましたので、更新案を見たお客さまから詳細な案内のご要望が頻出するようであれば、詳細な説明へさらに更新したいと思います。
修正更新案について語句修正を反映するとともに、説明の順番を変えました。 取替できない事例を先に挙げた上で、自治体による作業、お客さまにお願いする作業の説明としました。また、業務Aができない理由や取組Bの詳細は、ビラ等により業務A担当者からお客さまへ個別にお知らせすることが前提です。
よろしくお願いいたします。

添付資料
・ウェブサイト更新(修正案)
担当係 係長


何言ってるかよくわかりませんがw
要は取組Bの詳細は業務A担当者が個別に説明するから、ウェブサイトではサラッと説明にしときます。

という内容ですね。

2行の文章を何行使って説明してんだよと。
そういうとこだぞ。

で、再修正案がこちら。


業務 A できなかった場合

    できなかった理由の例、一覧表

 

状況等により業務 A できなかった場合は、次の1又は2の対応になります。
1 自治体が取組 B することで業務 A ができる場合
 自治体が業務 A の支障となっている箇所で取組し、業務 A を行います。なお、取組 B には私有地に立入ることになりますので書類が必要です。(取組 B 自体は無料です)
取組 B が必要な場合は、業務 A 担当者からお知らせします。
2 お客さまに作業をしていただき業務Aを行う場合
 1の自治体による取組Bができない場合は、業務 A ができなかった理由と、その理由の解消法について、お知らせビラにてお知らせしますので、お客様にて解消をお願いします。 (解消に必要な費用をお客様に負担いただく場合があります。)


いやいやいやいやw
正気です?w

私の意図がほぼ何も伝わってないんだが?w

たしかに直接修正案の説明はしなかったですよ?
修正の意図とか。

だってわかると思うじゃん!

例えば題名のところ。

業務Aできなかった場合

これさ、このまま読んでくと、自治体で業務Aできなかったのに自治体が取組Bすればできるやつは自治体で業務Aやります。

ってなっちゃうわけですよ。

だったら最初からやれよって話じゃないですか?w

でも実態は、業務Aのためにお客さんの家に行った当日にはできない要因があって引き返してきてます。
と。

例えば不在だったから書類を書いてもらえず。
とかね。

で、改めて取組Bをするのに書類を書いてもらえれば取組Bと合わせて業務Aやりますよ。
ってことなわけですよ。

その場で書類書いてもらえてれば、取組Bができて、そもそも業務Aできなかった場合に該当しないですしね。
だから私は「お伺いした当日に」をつけたわけですね。
これはべつにお伺いした当日にが絶対の正解だ!って言ってるわけじゃないんです。
他にも通常の業務Aができなかった場合とか、伝われば何でもいいし、もっといい案もあるでしょう。

でも実際に直してきたとこ。
驚愕です。

よく見てください。

修正箇所太字になってますよ。

1行目「業務Aできなかった」の部分。
 → 業務Aできなかった。



そこじゃねぇ!!!!!!!!

もう1人でデスクの前で悶えましたとも!
なんなら隣の人に「大丈夫?」って心配されましたw

あと表の位置が変わってるとかね。

いやまぁたしかにそこの位置の方が比較的わかりやすいかもしれないけども。

そこじゃないんよ。

で、これが届いたのが夕方だったのと、次の日私が嫁の誕生日で休暇だったもんですから、次はつい昨日のこと。

6月5日(月)

指摘箇所の説明をメールで送りました。
ちなみに相手方の係長ではなく、その下の担当者(同い年)に送った内容がこちらです。


ウェブサイトかなり酷い内容だけどこのままでいいの?
そもそも業務 A ができない場合の中で、どういう場合は自治体がやって、どういう場合はお客さんでやるか。
っていうのを書くはずが、場合分けの条件に答えを持ってきちゃってるから全然理解できない文章になってるよ。

一般的に、1の場合は X、2の場合は Y
っていうふうに場合わけして説明すると思うんだけど、X の場合は X、Y の場合は Y
みたいな説明になってる。

自治体が取組 B することで業務 A ができる場合
っていう条件は、自分も他にわかりやすい表現が思いつかないんだけど、大前提が「業務 A ができなかった場合」ってなってるのに、業務Aができる場合っていう場合わけになってるから、自治体ができるなら最初からやればいいのでは?
と疑問がわくような説明になってる気がする。

大前提を「お伺いした当日には取替ができなかったもの」とか「通常の取替ができなかったもの」
みたいな条件にしてあげた方がわかりやすいと思う。
そして、お客さんに作業してもらうのはその条件以外の場合。
とすれば、場合分けできていると思う。

書類のくだりも、「必要です。」
だけ言いきられても、お客さんからしたら
「それ何?」ってなるよ。

せめて書類を書いてもらえれば自治体の費用で原因を解消しますよ。
逆に書いてもらえなかったら自治体では解消できないですよ。
ってのは書いてあげないと。
そこは詳細説明じゃなくて取組 B の結構核の部分なんだし。

最後にお客さんに解消お願いしといて
「お客さんで費用負担してもらう場合があります」
は、さすがに変でしょう。
お客さんに解消してもらうんだけど、ワンチャン自治体の費用で解消できることもありますよ!って説明すべきでしょう。
お客さんで費用負担してもらうかもって説明は、基本は自治体の費用でやるんだけど、状況によってはお客さんで負担してもらうかもしれません...すみません。の時でしょう。

以上、君から上に説明してもらって、どうせウェブサイトなんて誰も見ないからこれでいい!
とか、明確に私の意見が間違ってる!
とかならこれ以上は何もいいません。
よろしくお願いします。


これはさすがに伝わっただろと。
修正案通りじゃなくてもいい。
うまく表現してくれるだろうってね。
思いましたよ。ええ。

皆さん。
もうお気づきですね?w

そんなに甘くないんですよ地方公務員は!!

その日の夕方、担当部署の係長からうちの係長に入電。

結果。

「何がそんなに変なのか?今のままで十分説明できているから修正しない。」

きtらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!

もう最っっっっっっ高に地方公務員してます!!

ネタの提供ありがとうございましたーーー!!!

おわりに

さぁ今回は番外編的として、直近で起きたことをかなり詳細に書かせてもらいました。

いかがだったでしょうか?

ちょっと長すぎたかなー?とも思ったり。

でも好評だったら、またやりたいw
書いてて楽しいw

まぁ何か起きないと書けませんし、そうしょっちゅうこんなこと起こられても困りますけどねw

それではまた!

引続き、誰か1人でも共感したり、反面教師として参考にしてくれたらなーと思います。
別の自治体の方、コメントくれれば講演しますよー 意識改革して楽しい職業にしていきませんかー
よろしくお願いします。

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