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なんで勉強するのって聞かれたら…

 うまい答えが見つからないので、大変恐縮なのですが、タイトルの通りのことを、いつもという訳ではありませんが、時々考えています。
 現段階での暫定的な答えとしては「ベスト、というわけではないかもしれないけど、中学校までの勉強内容は国語、算数、理科、社会、英語、音楽も美術も体育も技術・家庭科も、いずれも生きて行く上で必要」、「"試験・テスト"というものは、それまで得た知識の締め固めのために存在する、良くできたシステムと考えた方がよい。結果よりも"試験勉強をする"というプロセスが大切」、「だからどんなに嫌でも、中間・期末テストは大切にして、高校受験までは頑張った方がいい」という三段論法です。

 職業によっては使わなくなる知識も出てくるかもしれませんが、中学までの知識は、将来、自分の進む道がこっちじゃない、と思った時に引き返せる力になると思っています。というのも、私はいわゆる文系の分野から、畑の違う職業に転向した際に、中学までに得た知識を総動員した経験があるからです。その中学までの勉強には、5教科だけでなく、美術や、関係ないように思える体育も含むと思っています。空間デザインの端くれなので、アートの専門的な教育を受けたことはないけど、スケッチの訓練をするのに学校の美術で割と成績が良かったことは自信になりました。一方、全く得意ではないですが、嫌々ながらも体育で走ったり泳いだりしたおかげで25mや100m、400mや1.0kmといった、身体スケールから少し離れたスケールを体で覚えるベースが養われたと思っています。
 また、現在、少し仕事の幅を広げようと資格試験の勉強をしているのですが、学生時代にやったはずの化学の知識があると、もっと関連する書籍がサクサク読めるだろうなと思うことが多いです。そんな経験があるので、今の気持ちを正直にいうと、大人にありがちだと思いますが「もっとちゃんと勉強しておけばよかった」になると思います。

 そんなことで、前段に述べた暫定的答えは、暫定的とはいえ、私自身の経験から導かれる、肚から納得いく答えです。というものの、正しいと自分で思っていても人には伝わらないのは世の常。まあ、この理屈は、当然のことながら勉強が嫌いな小学生には通じないです。勉強嫌いの子どもとして、私の身の回りにも、息子をはじめ、親戚の子や、息子の友達など何人かが想定できます。いずれも小学校高学年なので「嫌ながらもこれまで頑張ってきたじゃないか、高校受験までと考えるとあと数年だよ」と声をかけても、大人と子供の時間経過の感じ方は異なるらしく、その数年が彼らにとって永遠に感じられるみたいで「えーっ、がっくり」に似た反応か、反応があれば良い方で、まず聞いていないことが多いです。息子には「お母さん、50近くなっても勉強してんじゃん、だからオレ、やりたくなったらやる。今やんなくても大丈夫」といったような、返答に困る切り返しをされて困ります。

 こんな状況なので、息子には自分で勉強のスケジュールを立てさせて(まあ、これもガミガミ言ってやっとなのだけど)、時間が来たら「勉強しろしろ」とうるさく言う、タイムキーパー、あるいはマネージャー以外のことは出来ていません。本来は、彼らに自主的に机に向かってほしいから、良い答えがないかと考えあぐねていることですが、良い答えが出る前にこのまま高校受験を迎えそうな気がします。とは言え、安心して「勉強しろしろ」とガミガミ言えるのは、自分の中に暫定回答があるからかもしれませんね。ガミガミ言うのはそれなりに疲れるので、納得いく根拠が必要と思うと、「なんで勉強するの?」という問いへの答えは、息子のためではなくて、自分のために必要なのかもしれません。


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