直近増配を発表した2銘柄
企業の決算が立て続けに発表されている11月。
今回はそんな決算シーズンの中、株主への還元方針である「配当金」の増配を発表した2銘柄を紹介します。
その銘柄とは、
【5019】出光興産
【8219】青山商事
です。
【5019】出光興産は石油元売り大手企業で、ガソリンスタンド「アポロステーション」を展開している企業、と言えばわかりやすいと思います。
今期の年間配当を従来計画の32円→36円に増額修正を発表しました。
(今の所)出光興産の公式HPでは「総還元性向50%以上の株主還元を実施することとし、配当は1株当たり36円を下限とする」と記載されています。
下限配当として設定されているのはありがたいです。
記事作成時点の株価が1,032円。配当利回りが約3.48%と高配当銘柄として候補に挙がるくらいの水準です。
2銘柄目の【8219】青山商事は、紳士服専門大手企業です。
聞き馴染みのない企業かも知れませんが、「洋服の青山」と聞けば分かる方が多いのではないかと思います。
従来の配当方針である(年間配当下限額60円、連結配当性向40%)の変更を発表。
新たに「連結における配当性向70%もしくは株主資本配当率(DOE)3%のいずれか高い方を採用する」との目標を掲げました。
それに伴って、25年3月期の配当予想を61円から127円(前期65円)に大幅増配。
記事作成時点の株価が1,634円。配当利回りが7.77%と近年稀に見る利回りと出しています。
そんな株主還元姿勢が評価され、記事作成時点で前日比20%超高、ストップ高になりつつあります。
ただしどちらの企業も四半期決算の結果は芳しくありません。
決算は昨日(11月12日)に発表されましたが、どちらも四半期ベースで赤字を出していて、足元の業績としては悪化しています。
青山商事だけは通期の業績予想を据え置き、黒字で着地する見通しを出しています。
ですが今の時点では本当に黒字着地するのか、やや懐疑的にみる必要があります。
今回の中間決算では営業利益だけでなく、経常利益ベースでも赤字転落するなど正直会社状況としては逆風が吹いています。
出光も通期見通しは減益予想。中間決算でも青山商事と同じく赤字転落、と業績は悪化しています。
株主還元、もとい配当金の原資は”企業が稼ぎ出した利益”です。
その利益が目減り、もしくは稼げてない、そんな状況なら配当金は出せません。
配当金の増配を発表するのは構わないのですが、無い袖は振れないわけですから、ちゃんと有言実行して初めて意味があります。
半年後の本決算、もとい配当金権利確定前にどうなっているのか?、目先の良いニュースに踊らされることなく慎重に見極めていきたいですね。
以上何か一つでも参考になっていただけましたら幸いです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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