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わたしが偏愛する ひと・もの・こと・場 のはなし

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この世には、素敵なひと・もの・こと・場 が多すぎる、と思うのです。 そんな偏愛アイテムについて、つらつら書いている記事を集めたマガジンです。 これを読んで、あ、おんなじ!!!と思…
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#アート

”風の時代”と、藤井 風 というアーティスト

今日、2020年5月20日は、藤井風(ふじい かぜ)さんの1st Album『HELP EVER HURT NEVER』がついに発売された日です。 え、誰?という方、とりあえずちょっとだけでも、こちらをどうぞ。 続けてこちらもぜひどうぞ。 昨年、私はこの2本の動画を観て初めて、藤井風さんという人を認識しました。そして心の底からYoutubeに感謝しました。 出会わせてくれてありがとう!!!と。 ”何なんw”って何なん圧倒的すぎる素晴らしい才能は、見つかるべくして見つか

どれだけお得?「ぐるっとパス」を初めて買って使い倒してみた

5月に公開した「ぐるっとパス」にまつわるnoteの記事、本当に多くの方に読んでいただいています。ありがとうございます!!! あっという間に8月も半ば。立秋もお盆休みも過ぎて、なんとなく空が秋っぽい色になっている気がしていますが、今日はその後のお話を。 「ぐるっとパス」初めて買って使いました今回、わたしが買ったのは、「メトロ&ぐるっとパス」¥3,130 (※限定7,000セット)です。 このところ毎週のように利用している、東京メトロの24時間券(¥600)×2枚とセットに

ミュージアムのフリーパス?「ぐるっとパス」ってほんとにお得?をリサーチしてみた

30代も後半だというのに、学割 の恩恵を存分に享受した社会人芸大生の日々。 おかげさまで、なんとかかんとか、「卒業」と「学芸員資格の取得」をもって幕を閉じました。 (しめくくりのnote記事は、近いうちに必ず…!) そして今、アートやカルチャーを中心とした書き手となり、Webメディアを中心にご紹介する記事を書くべく、さまざまなミュージアムやギャラリーへ取材に伺う日々です。 そもそも、お仕事かどうかは全く関係なく、自分の五感を養うためにも、学芸員の視点で 展覧会をどう構成し

存続危機のヴァンジ彫刻庭園美術館に思うこと ─ミュージアムを"続ける"難しさ─

わたしの故郷・静岡県には、素敵なミュージアムがいくつもあります。 ドライブ好きだったアラサーの両親は、週末の度に幼かったわたしを、美術館や博物館、歴史資料館、遺跡もあるような広い公園、動物園や水族館、海に山にキャンプに、と、県内くまなく、また、箱根など近隣県へも足を伸ばし、ありとあらゆる場所へ連れて行ってくれました。 おそらく意図せずして、ですが、おかげでミュージアムという空間・場と富士山と動植物が大好きな大人に育ちました。 そんなわたしが、進学のために静岡を離れた200

彫刻家・瀬戸優さん 個展『CIRCULATION』at Bunkamura Gallery

それはもう、圧巻、の一言でした。 野生動物の生き様が、自然の摂理が、ありありとそこに存在していました。 彫刻家・瀬戸優さんの、過去最大規模の個展が、東京・渋谷のBunkamura Galleryで、2022年12月2日(金)から開催されています。 観に行って数日経った今でも、ちょっとまだちゃんと消化しきれてなくて、言葉にうまくまとめられそうにもないのですが、一人でも多くの方に知っていただけたら、と思い、今日は書きます。 数か月前から、日々少しずつ姿を現していく動物たちの

この1年で出会って最も好きになった作家・有元利夫さんのこと

あの日あの時、あの展覧会に行かなかったら出会っていない、作品や作家。 きっと皆さまにもいらっしゃることでしょう。 わたしも、数多くの展覧会やミュージアム、ギャラリーに足を運んだり、SNSを介したり、ありがたいことにお仕事のご相談がきっかけとなって、偶然出会えた作品や作家の方が本当に多いです。 中でも、この1年で最も大好きになったのが、画家・有元利夫さんです。 有元さんの作品との出会いは、本当に本当に、偶然でした。 ほんの1年前は、名前も知らなかった。でも今では大好きな作

展覧会、会期情報を見逃して行きそびれがち問題

自分の備忘録も兼ね、観に行きたいおすすめの展覧会について、3か月ごと、noteで記事を書き続けています。 これまでの記事はこちらのマガジンで。行った展覧会のレビューは、Instagramのほか、音声配信「聴くミュージアム&ギャラリーレビュー」にまとめてます。 普段から度々、今行ける展覧会やおすすめを聞かれることも多いのですが、合わせて質問されるのがこちら。 展覧会やアートにまつわる情報、どうやって集めているんですか? うっかりしていると、気づいたときにはもう会期が終わっ

観てきた!25年ぶり!の静岡県立美術館・ロダン館 part2

前回 5月5日に公開したpart1 おかげさまで、note公式のマガジンアカウントさまの『GWに行きたい!おでかけスポット 記事まとめ』と『特集「みんな、休日なにしてる?」ピックアップ記事まとめ』の2つ(!!!)に掲載いただきました✨ part1では「カレーの市民」や「地獄の門」を中心にご紹介しましたが、もちろんこれは、まだまだほんの一部。すごいんですよ、ロダン館。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「ロダン以前の作品」フロア 「地獄の門」が置かれたフロア、門

"唯一無二の額"額司 游游雅 宮井譲さんのこと

わたしは美術館・博物館や、ギャラリーへ展示を観に行くと、作品そのものと同じくらい、額装や表装の細部まで気になって、じっくり鑑賞してしまうタイプです。 作品の写真撮影がOKな場合は、それらを主にして撮ることもよくあります。(えぇぇ?この人なんでそんな横から撮る?・・・え、額縁?と思われていることもしばしばでしょうw) 平面作品の展示に欠かせないパートナー、かつ、作品をうっかり残念にしてしまうのも、格段に魅力的にしてくれるのも、額装や表装次第といっても大袈裟ではないはず。

柳宗悦さんと民藝と日本民藝館のこと

1926年、思想家・柳 宗悦さんらが「民藝」という言葉と概念を提唱してから、まもなく100年です。 東京・竹橋にある、MOMATこと東京国立近代美術館では、大規模な展覧会が開催され、「民藝」への注目がぐぐぐぐっと高まるタイミングをむかえています。 今わたしは、とある方が開講している生涯学習の講座に参加していまして、改めて「民藝」の歴史と、それをとりまく人々について、学びを深めているところです。 (大学、休学中なのにw いや、休学中だからできる寄り道ですねwww) ほんの

アート好きの偏愛カプセルトイ・ガチャガチャ考┃作り手編

最近、改めて思うのです。わたしは絵画や写真のような平面作品よりも、圧倒的に、立体造形に心惹かれます。 彫刻、陶芸、ガラス、工芸の数々。建築やインテリア、機能とデザインと効率を考え抜かれ量産される工業デザインにも心躍ります。 そのはじまり、気づいたら子どもの頃から好きだったもの、無自覚なまま影響を受けてきたものって何だったのかなぁ。 ぼんやりといろいろ思い出した中で、最も思い当たる節があったのが、カプセルトイ、そう、ガチャガチャでした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

展覧会限定の図録トート 買うか・買わないか問題

展覧会のミュージアムグッズの中で、わりとどこでもよく見かけるアイテムの一つが、布製のトートバッグでしょう。 特にここ数年は、図録とセットで¥200くらい安くなる感じで、"図録トートバッグ"なる名称で販売されているのもよく見かけます。 レジ袋の有料化にともない、ますますマイバッグ・エコバッグを持つ方が増え、こういったミュージアムグッズのトートバッグにも、にわかに注目が集まってるのでは?なーんて思っておりました。 かく言うわたしも、ついつい買ってしまうんですよね、トートバッグ

NODA・MAP『フェイクスピア』の余韻

春頃からことごとくチケットを逃したのに、ありがたいことにリセール&追加販売で超絶良席を確保できた上、2回も観劇できまして、これはもう、noteに書いてね ということだと思いました。 今日は、泣く子も黙るNODA・MAP 野田秀樹さんのお芝居『フェイクスピア』を観てきたお話です。 東京での公演を終え、今日7月25日が大阪での千穐楽。このご時勢の中で無事に幕が上がり、約2か月の公演が終わって、本当に本当に良かったです。 ●ご安心を!全ての公演は終了しましたが、この記事では

めくるめく 岩崎龍二さんのうつわの世界

この世には こころ動かされるものが数多存在し、人の数だけ ”推し”の世界があるでしょう。”推し”のある生活、とても楽しいものです。 でも、こんな気持ちを抱いている方もいませんか? 確かに、無条件にこころ惹かれる。 けれど、きっと一歩踏み入れたら抜け出せない。”沼”にはまって、好きすぎてどこまでも追いかけてしまいそうで。だから、敢えてちょっと距離をとっている。。。 わたしにもそんなジャンルがいくつかある(!)のですが、その一つが、作家の方々が手がける うつわの世界 そして