見出し画像

幕別町「Makura showcase」

 北海道十勝総合振興局です。

 令和4年9月、鈴木知事は十勝管内幕別町にある「Makura showcase」を訪問しました。

 Makura showcaseは、地域が動くきっかけづくりを目的として、木造倉庫をリノベーションして作られた地域交流複合施設です。

 今回はこの「Makura showcase」をご紹介します。


人口26,000人の幕別町が抱える地域内人口格差

 幕別町は帯広市の東隣に位置する人口約26,000人の町であり、道内の町としては音更町、七飯町に続き3番目の人口を有しています。

 しかし、帯広市に近い札内地域は約19,000人居住していることに対し、幕別地域は、5,300人、忠類地域は、1,400人と、同じ町でもベッドタウンとして需要の高い札内地域に人口が集中しています。

 幕別地域は行政機関が集中しているものの、商業施設はシャッターを降ろす店舗が後を絶たず、幕別町が「幕別地域を活性化しなければならない。」という行政課題を抱えていました。

 そんな中で現れたのが、Makura showcaseの生みの親である谷保明洋たにほ あきひろさんでした。

知事と懇談する谷保さん(左)

地域交流の場として生まれ変わった古倉庫

 『各地域を転々として地域おこし活動に参加する中で、地域の活性化には「地元の人たちの熱い思いを動かすこと」が大切であると考えるようになった。』そう語るのは、Makura showcase設立者の谷保さん。

 谷保さんは札幌市出身で「地元地域に恩返しをしたい。」という思いから、道内地域の活性化に取り組んでいます。

 谷保さん:『実際に幕別町に足を運び地域住民の話を聞くと、地元へ何かを成したいという思いや、熱量はあるが、「具体的にどのようにすれば良いか分からない」「一人では何もできない」と話す方が多かった。それであれば、自然体で集まれる場所を作れば、皆一歩ずつ踏み出せると考えた。』

 そんな思いから、使われなくなった木造倉庫を地域住民が交流できる場としてリノベーションし、「古倉庫」は「Makura showcase」へと姿を変え、地域を繋ぐ場として活躍していくこととなります。

Makura showcase 外観

流れ始める人とのつながり

 幕別町在住の福島智大ふくしま ともひろさんは、過去に十勝で音楽イベントを開催しようと友人と企画していました。

 しかし、新型コロナウイルス感染症が流行したことで、室内に人を集めることが難しくなり、何も出来ない状態だったそうです。

知事と懇談する福島さん

 そんな中、幕別町役場に相談したところ、役場職員である西嶋さんから音楽イベント開催の実績があるMakura showcaseの紹介を受け、この企画が動き出しました。

 Makura showcaseオーナーである谷保さん協力の下、「コロナ禍であっても、野外であれば3密を回避することがきる。」ということで、明野ヶ丘公園で「LAMP LIGHT FESTIVAL2021」を開催。このイベントは1,000人規模のものとなり、大成功を収めることとなります。

 福島さん:「自分のやりたかったことを後押ししてくれる方々が自分の住んでいる町に居たことが嬉しかった。また、人のつながりから地域が盛り上がっていく様子を見られるのが嬉しかった。」

 Makura Showcaseがきっかけとなり、地域が動き出したのです。

LAMP LIGHT FESTIVAL 2021 パンフレット

地域の魅力を映し出す場所として

 地域住民へレンタル制で貸し出しをおこなっている当施設は様々な用途に利用できるため、音楽イベントのみならず、手芸や絵画を展示・販売するアートショップやピザやコーヒーを販売するなど、様々な催しが開催されています。

 幅広いジャンルのイベントがおこなわれることで、様々な人が惹き付けられる当施設。

 最初は数人しか居なかった運営メンバー「Team Makura Showcase」も、今では10人を超えており、福島さんもそのメンバーの一員です。

 地域の魅力を、その地域を愛する人々の手で映し出すMakura Showcase。人と人のつながりを作る場所として、今日も温かな明かりを灯しています。


 北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、道の施策に反映するとともに、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
 今回ご紹介した幕別町でのなおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。

Facebook

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?