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『“天才”は忘れた頃にやって来る茶会?京都の繁華街のただ中にお茶のワンダーランドが密かに誕生?』



ある日、届いた…
京都の老舗茶舗、寳来堂からの弥生釜のご案内。

テーマは…
「『天才』は忘れた頃にやって来る茶会」
雛と菱飾りにてお迎え致します、とのこと。

…ん???

弥生とは
言わずと知れた旧暦の3月。
なので雛と菱飾り、ですよね。

でも…
「『天才』は忘れた頃にやって来る茶会」!?

好奇心を刺激されるテーマに
ガッツリ心をつかまれます。

そうなんです。
蓬莱堂のご主人、安盛永博さんは
なかなかのイベントプロデューサー…
あ、いやいや、
なかなかクリエイティブなお茶人さんなんです。

安盛さんのお茶会は一筋縄では行きません。

沢山の伏線がはられ、
様々な楽しい仕掛けが
茶室やお道具にこめられているのです。

今日はどんな趣向やサプライズがあるのか
ドキドキしながらお茶室に入ると…

まずは安盛さんのお母様が
昭和元年の初節句に…
藪内流の十一代お家元から頂いた雛人形が
私たちを迎えてくれました。

なんと!
安盛さんのお母様は
十一代お家元のお孫さんなんだそうです。

流石、老舗のお茶屋さん。
可愛らしい雛の茶道具も
藪内流にそったお道具が揃えられています。

うやうやしく始まった弥生の茶会。
やにわにお一人のお客様が
後から加わりました。

なんと!
可愛らしい『猫ちゃん』(置物)です。
桃の花と“柳”のお軸の下に座られました。

この『猫ちゃん』と“柳”が
のちのちの伏線になっているのです。

そして、
その後、登場したのが!!
こちらの主菓子(^ω^)


!!!

この主菓子は!!
バカボンの…パパっ???

ふと今日のテーマが心に浮かびます。
『天才』は忘れた頃にやって来る茶会…

わおっ!
『猫ちゃん』が“柳”のお軸の下に居るのは…

「柳の下に猫がいる♫
 猫やなぎ〜♪」
頭の中に聴き慣れたフレーズが流れます。

遅れて入って来たネコ様の
所以が明らかになりました。

きゃあっ☆

お茶会が進むにつれ
一つまた一つと謎解きがなされ、
仕込まれていた点と点がつながり
一つのテーマの物語になって行きますー!!

まるで
素敵な舞台を観ている…
いやいや、
舞台に参加しているようです。

『これは一本取られましたー☆』
『きゃあっ、そう来ますか!素敵過ぎます♫』

などなど
嬉しい悲鳴が上がり続ける
安盛さんのお茶会。

まさに京都の繁華街の中で
密かに繰り広げられるワンダーランドのようです。

その後も素敵なサプライズが続きますが
全て種明かしをしてしまうと、
それはそれ。

また次回のお楽しみにとっておくことにします。

続いてのお薄には…
こーんな可愛らしいお干菓子が。

最後は皆でレレレのおじさんになって
記念写真を撮影しましたっ☆

いやいや、
お茶の世界は深いです(o^^o)




そもそも利休さんのお茶は
本来はとても自由なものだと思うんです。

暮らしの道具を茶道具として使う
『見立て』を考え出したり…
お客様を感動させる演出のため
朝顔の花を全て切ってしまったり…

今で言う“サプライズ”を取り入れた
“おもてなし”の心。

そこに息づくのは
お客様を楽しませたい。
笑顔にしたい。
ビックリさせたい。
美しさに感動して貰いたい。

そんな純粋な“おもてなし”の気持ちだと…
私には思えてなりません。

お茶を愛する人々が集まって楽しむ。
趣向を凝らして
最高のパフォーマンスを繰り広げる。
本当に素晴らしいお茶会に参加させて頂きました。

安盛さま、ご一緒させて頂いた皆様。
一期一会の掛け替えのない時を
有難うございました♫














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