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『ふと見た文字から父の声が…。懐かしくてたまらなくなりました。』


小さい頃から
絵を描くことが大好き♫
もちろん!
綺麗な絵を描ける
色えんぴつや色絵の具も大好きでした。

母と行ったデパートの文房具売り場で
48色の色とりどりの色えんぴつを見ると、
つい嬉しくなって
思わずテンションが上がり、
母におねだりをしましたが…

『家にある24色の色えんぴつで我慢しなさい。
 工夫次第で色々な色が描けるから!』
母にそう言われ…

高い色えんぴつのセットを
買ってもらうことは叶わず、
夢のまま終わりました。




数日前、
絵本の『読み聞かせ』をするために
久しぶりに絵を描こうと
色えんぴつを探していると…

懐かしい24色の色えんぴつが出て来ました。

ふと見ると…

『植村猶行』
父の名前が書いてあります。

“字”には人柄が出ます。

字を見た途端、
鮮明に父の姿が
目の前に浮かんで来ました。

『なおみ君。
 ベゴニアの葉はね左右非対称。 
 片想いなんだ。
 こうやって描くんだよ。』

生涯かけて父が研究をしたベゴニア。
その葉の描き方を私に教えてくれた
父の声が聞こえて来るようです。

大切に父が使っていた24色の色えんぴつ。

中を開けると…
小さくなるまで使い込んだ
父の大切な色えんぴつが出て来ました。

えんぴつを強く掴んだ部分は
ハゲていて、
父の温もりが感じられるようです。

思わず
気持ちが温かくなるのを感じながら…

父と同じ色えんぴつを
父と同じように掴んで
一生懸命、絵を描きました。





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