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家族としてできること

あぁ、今年度は、本当に大変だったなぁ。。(まだ終わってないけど)

次男は今、小学4年生。

医療機関にかかっていないので、診断名こそついていないけれど、特別支援に携わってきた私や夫からみると、多動傾向や認知のアンバランスさなどがあり、グレーゾーンの子かなと。

幼児の頃からとにかく活発で、ご機嫌な子どもだった。

基本的にいつもニコニコしてて、好奇心旺盛で、後ろを振り返らずどんどん進んでいく。

よく飲み、よく食べ、よく眠り(夜泣きもほとんどなし)、意思表示もはっきりしていてわかりやすいし、母的にはものすごく育てやすかったのを覚えている。

文字を覚えるのは早く、2〜3才の頃には、大好きなウルトラマンや仮面ライダーから、ひらがなやカタカナ、漢字、アルファベットもかなり読めていたし、映画のワンシーンを再現しながらのごっこ遊びも、素晴らしい出来だった。

ただし、知的好奇心が高いというよりは、好きな分野のみに発揮されるタイプで、それ以外はまぁ…といった感じ。

幼稚園探しの時は苦労したなー。

『この元気ボーイ(落ち着きがないともいう)を肯定的に受け止め、うまく扱ってくれるところ』という視点であちこち見学に行き、経済的なことも含めてかなり悩んだのだけど。

結果的にこれ以上ないくらい素敵な(次男にピッタリな)幼稚園にたどり着くことができ、親子ともに充実した3年間を過ごすことができた。

幼稚園の先生方には、次男の特性を正しく把握した上で、適切な配慮と支援を日常的にしていただいていたんだなと、今更ながら思う。

何より、どの園児も心から可愛がり、自らも楽しんでおられたように、私からは見えた。

そして、ハラハラ・ドキドキの小学校生活!

幼稚園の時のような柔軟な対応が難しい状況で、集団生活からはみ出てしまわないかと、かなり心配していたのだけれど、1年目は、ある程度経験のある男性教諭が担任で、メリハリのある指導のおかげか、なんとか大きな問題を起こすこともなく、本人も楽しく学校に通うことができた。

2年目は、お若い女性教諭ではあったものの、とても大らかで、包み込むような対応をしてくださる先生で、次男の伸び伸びとした自由な発想を受け止め、褒め、自信をつけさせてくれた。

3年目。たぶん経験年数は4〜5年の女性教諭。それまで高学年の指導をしていたこともあり、わりとビシッとしめるところもありつつ、子どもの成長段階に合わせたわかりやすい指導ができる先生だったため、ギャングエイジらしく、何度か電話でトラブルの報告がきてしまうこともあったが、上手に収めてくれていた。(と思う)

そして今年。新卒の若いイケメン(あ、余計な情報かw)男性教諭が担任に。22歳だって!

次男、1学期はなんとか穏やかに過ごせたけれど、2学期から崩れ始めた。

次男との話の中でわかってきたのだけど、どうやら算数でつまずき、テストでかなり低い点数をとった時に、クラスメイトからバカにされたことがきっかけのよう。

対人関係でうまくいかないことが増えてきて、本人だけではどう対処して良いかわからずにイライラが募り、教室を飛び出してトイレにこもるなんてことや、下校時にクラスメイトと言い合いになってしまうことが何度かあった。

担任から「こんなことがあったのですが、どうしたら良いでしょうか?」と相談されたため、「こちらから次男には『困った時は先生が助けてくれるから、遠慮せず相談するように』と伝えるので、先生の方でもその時は、本人の気持ちをまず聞き、具体的にどう対処していくのかを話し合って決めたり、アドバイスをしたりしてほしい」と伝え、お互いの成功体験を増やしていけるように促した。

一時的に収まったように見えていたが、学習面では、算数だけでなくどの教科も、授業だけでは理解できないことが増え、クラスメイトからのからかいなども相まって、ガクッと意欲がなくなり、あからさまに態度にも出るようになり、先生に注意を受け、ますますやる気を失う、という負のスパイラルに陥ってしまった。

注意散漫なために忘れ物も多く、提出物も出さない(出せない)、ノートもとらない、お当番の活動もサボる、などなど、担任ももうお手上げ状態になったらしく、上から押さえつけるしかなくなり怒鳴る日々。それに負けじと次男も同じパワーで反発し、暴言連発…。

その結果、前期の通知表は「関心・意欲・態度」みたいな感じの項目が、キレイに落ちていた。

家で次男といろいろな話をした際には、「先生に相談しても話を聞いてくれない」「怒ってばかりだ」「ぼくはもうダメなんだ」「死んだ方がいいんだ」などと言い、裸足で外に飛び出したことも。

激情型だし、その時深く考えずに口にした言葉とはいえ、切なくなってしまった。

こうしてボロボロになった自己肯定感、自己有用感を上向かせるために、夫婦で相談し、あれやこれやとテコ入れを始めた。

①まず、これまでのお稽古事を見直し、彼の好きなこと・得意なことを伸ばす、楽しい時間を増やす方向に。
②一度つまずくと後で取り戻しにくい算数は、家庭で0からやり直す!ということで、4年生の内容を最初から1つずつ教えて、わかる・できるようにしていく。(主に夫が)
③信頼関係のない先生との学校生活を、なんとかモメずにやり過ごすために、親子で決めた目標(ノートをとる、時間を守る、お当番をしっかりやる、など)を守れたらポイントがもらえて、それがたまると週末にゲームの時間が増える、というようなやり方で、ちょっと強引ではあるが次男が自主的に頑張れるように仕向けていく。
④家では実行可能なお手伝いをたくさんお願いし、とにかく褒めて感謝を伝えて、「あなたがいてくれて嬉しい、助かる、大好き」のメッセージをたくさん送る。
⑤身体的な愛情表現も増やす!!ってことで、何かできた時はハイタッチをし、「おやすみなさい」「いってらっしゃい」でほっぺにチュッを習慣化。
⑥とにかく次男の話をよく聞く時間を作る!ということで、毎日寝る前に Bedtime Story ならぬ、Bedtime Talk?の時間を確保。(本人から「パパ〜、お話ししよう〜」と言ってくる)
⑦そして、担任ともマメにやりとりして、情報を共有し、担任からの相談にも乗る。

ということを頑張ってきたけれど、今、この時期で、どうなったか?というと…

家庭での頑張りと本人の努力によって、ある程度は改善され、次男が困る場面が減ってはきている、と思う。

ただ、それについて担任から、次男の良くない行動が減って良かった的な発言や、私や夫への感謝の言葉はいくつかあったけれど、ご自身が何を頑張ってどんな成果があったか、というものは何1つ聞かされていない。

『子どもの不適切な言動を、家庭で親が指導して、問題を起こさせないようにする』というのを当たり前だと思って欲しくない。

担任の学級経営や授業づくりの失敗、そして指導力不足を、すべて子どものせいと考えているのではないだろうか。そして、保護者のしつけの問題とも、捉えているのではないか。

夫は特別支援学校の教員でコーディネーターもしてきたし、私も教育相談業務に携わっている身なので、学校現場の大変さも良くわかると同時に、通常学級での支援のノウハウも持っているわけで、もっとこうすればいいのに…なんて気持ちにもなる。

初任で1クラス40人もいる状態で、確かに大変なんだろうとは思う。まだまだ経験を積む段階だし、長い目で見守ってあげたい、担任自身の気づきを待ちたい気持ちもあるけれど、こんなにズタボロになっていく我が子を目の前にして、もう待つのも応援するのも(担任を)支援するのも、ウンザリ。

たぶん担任は学生時代、真面目で優等生タイプで、勉強もスポーツもそれなりにできて、頑張れば大抵のことは乗り越えられたのかな、というタイプ。(かなり主観だけどw)サッカーも将棋も英語も得意とのこと。

次男みたいな頑張ってもうまくいかないタイプの人の気持ちは、なかなかわからないんだろうな…。どんなに傷ついているか、苦しんでいるか。辛い気持ちの裏返しとして、反抗的な態度や投げやりな態度になってしまうってことが、理解できないんだと思う。

次男のクラスメイトのお母様からは、メールで遠回しに、私の愛情不足を疑ったような言葉がかけられてしまった。

もう、一保護者として家庭でできることは全てやったなぁ。。。

つい先日、夫から担任へ、連絡ノートで質問をしてみた。

先生が次男のために何を頑張って、どんな成果があったのかを、教えてほしいと。

まだ、返事はない。

次年度に向けて、少しでも良い状態で4年生を終えられたら…と切に願っている。