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ふくの湯の弁天さま

千駄木にあるふくの湯さんのお風呂で浮かんだこと。

女風呂、「弁天の湯」の温かいお湯に浸かっていたら、なんだか急にもやもやっとした感情が浮かび上がってきた。
悲しいな、怖いな、苦しいな。そんな気持ち。

そういえば。
世界ではどんどん争いが増えていく気配。
幸せはいつまで守られるかな。世の中の不安や苦しみ、憎しみが人の心や地球を蝕んでいくのだろうか。それを見てわたしは何もできない無力感を感じ続けるのかな。巻き込まれて違う自分になってしまうかな。
自分の心はそれに耐えられるのかな。

どんどん気持ちが溢れ出した。

ゴシゴシ顔を洗ってみた。
心地良さを選んで生きていこう、不安や恐怖じゃなくて目の前のことをそのまま受け入れて、今に意識を向けて生きていこう。それを周りにも波のように広げていって、必要とする人の視点を上げるお手伝いをしよう。

でも。そんな余裕はなくなっていくのかもしれない。生活を守りたい、家族を守りたい、自分を守りたい、死にたくない、自分さえ良ければいい、の連鎖になってしまうかもしれない。どうしよう。

思い切って冷水に浸かってみた。
上から照らしてくれるライトの光がキラキラ降り注ぐ。ほぐれていた体は冷たい水で一気に引き締まる。もやもやした感情もピシッと塊になって外に取り出せそうな感じ。思い切って何度も何度も宇宙に放り投げるイメージをしてみた。
そしたら自分が軽くなって、空いたスペースにキラキラした光が入ってきたような気がした。

ふと目を上げると壁に描かれた弁天さま。
空を飛びながら幸せそうに琵琶を奏でている。富士山かな、美しい山々の上空を自由に飛んでいる。

ハッとした。そうだよね、どんなことがあったって心の中は自由なんだ。
どんなに状況が厳しく見えても、その状況にどんな意味を与えるかは自分で決めていい。
楽しむ気持ち、遊びごころを持ち続けて。
自分のこころの自由を守って、弁天さまのように自由にいよう。
キラキラしたエネルギーをまとって、軽やかに自由な気持ちで生きられたら、自分にとってはどんな状況だってOKなんだ。気づいてしまった😊

ふくの湯の弁天さまは、冷水に浸かるわたしにぴしっと、でもやさしい眼差しとインスピレーションをくれたのだった。


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