見出し画像

セルフイメージと感情

セルフイメージと感情は強く結びついていますが、中でも体にまつわる様々な感情や思いは根が深く、私達の心身像を形作るだけでなく、行動や思考に影響を与えます。例えば、痩せている、太っているの捉え方です。どんなに痩せていても、自分が望む「痩せている=美しい」基準に達していない為、自分が太っていると思いこんでしまうことがあります。

他の人がどう言おうが、鏡に映る自分の姿がどうしようもなく太っていると見えてしまう。セルフイメージ=太った自分なので、極端に食事を減らすことによって、または他の方法で痩せよう痩せようとします。自分が太っているという思いが日常生活を牛耳っているため、「太っている自分自身に対する気持ち」と「人から見られる太った自分のイメージ」が日々の行動や言動のベースになっていきます。

体の一部分がセルフイメージに影響を与えることもあります。例えば、髪の毛は、感情と非常に深く繋がっています。髪質や髪の量などが標準から外れていると言う理由で、幼少期に誰かから何かを言われ、それがコンプレックスの原因になっている場合、大人になっても自分の髪について歪んだイメージを持ち続ける人は少なくありません。又、髪といえば気になるのは、白髪や禿げですが、私の長年知っている美容師さんによると、女性の白髪や禿げは感情と深く繋がっており、隠したり改善しようとする努力たるもの、凄まじいそうです。人によっては、白髪になり始めると、染めずに自分のスタイルとしてカッコいい銀色の髪をアピールする人もいて、ネガティブなイメージを転換させてポジティブに変えていくケースもあります。

その他にも、性的アピールを自分の持つ特性であると思う人は、性器や胸、お尻に自分が象徴されると感じるかもしれません。人前に出たり、焦ったり、不安になったりすると必ず手が汗ばむ人は、緊張する気持ちと共に汗ばむ手が、自分のセルフイメージとなるでしょう。

 「感情的自己像」には、社会環境、人間関係の中で生まれてくる感情や心理的なものが複雑に入り組んでいます。それには、人種、階級、性別や性的指向も含まれてきますし、「イメージ」形成に置いては、メディアの影響は否めません。こうしてつくられてきたセルフイメージは、真の自分の姿を反映しないことが殆どですが、それを認識することで、本来の自分の姿を取り戻す第一歩を踏み出すことができます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?