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貝殻の音に耳を澄ませる[2024/6/5(水)〜6/11(火)]

2024/6/5(水) にんじんケーキをつくってみたら

起きてきた娘と一緒に階段を降りると、最近娘が作った「テレビ」スペースに案内された。室内にあるベンチの上に、空き箱のフタが置いてある。その空き箱のフタこそが我が家の「テレビ」だ。

テレビの前には、クッションが2つ置かれている。「お母さんと仲良くしたいなーと思って」と誘われて、一緒にクッションに座る。「何見たい?」「何があるの?」「ピーター・パンとかあるよ!」「じゃあピーター・パンで」。「オッケー」と言うと娘は電気のリモコンを「テレビ」に向けてピッと言った。

二人でフタを見つめる。

「今何やってるところ?」「ネバーランドに着いたところだよ!」「そっか!こうやって一緒に見るの楽しいね」しばらくフタを見つめていたが、お弁当を作らなければいけない時間で、私は「ありがとう、楽しかった」と立ち上がった。

朝ご飯を食べ、お弁当を作り、ようちえんの集合場所へ。駅前だったから近くてありがたい。今日は海へ行くが、娘は絶対入らない、と決めていた。

家に帰って、洗濯物を干して、仕事。お弁当の残りをお昼ご飯にする。また仕事。

14時にお迎え。海から戻ってきた娘は、ビニール袋を手にしていた。袋からは竹の棒が覗いている。いろいろとお土産を見つけてきたらしい。

帰宅して、棒、流木、貝殻などをテーブルに並べる。「これはシーグラス」と言ったものは、ガラスというより明らかにプラスチックで「シーグラスっていうより、プラスチックゴミ...?」と言ったら「シーグラスだよ!」とちょっと怒っているようにも悲しそうにも見える顔をした。「そうだね、シーグラスだ!」と言う。プラスチック製品があまりにも増えて、海にはもうガラスより圧倒的にプラスチックの方が多いのだろうか。

「何かおやつ作ろう」と娘が言う。そうだ、そんな約束をしていた。最近忙しくて、一緒にいても一緒に過ごせていない気がしていた。時間を共にする手立てとして、お菓子を作ってみようと思っていたのだ。

「冷やさなくても、焼かなくていいおやつにして」。そんなおやつはあるのだろうか。なかしましほさんのレシピ本をパラパラと見た末に、にんじんケーキをつくることにした。ちょうど月曜に畑で収穫してきたおいしいにんじんもある。

にんじんを私と娘と手分けしてすりおろす。150g分のにんじん。なかなか大仕事だ。だんだん手が疲れてくる。途中で帰宅した夫も手伝ってくれた。にんじんケーキは大好きなのだが、作ったのは初めて。こんなに手間がかかっているとは。にんじんケーキは他のケーキより高く販売されていても文句は言えない。娘は「ここはケーキ屋さんってことね」と頑張っている。

なんとかすりおろすことができて、あとは材料を混ぜて焼くだけ。

焼いている間に、実家の母へ昨日産直で買った梅を送りに、コンビニまで行った。

帰宅すると良い香り。にんじんケーキが焼けていた。

「食べたい」と言う娘が、型から取り出して、こぼれた端っこを触っては「あつっ」と言っている。私が少し切って口に運ぶと「いいなーお母さんはどうして食べられるの」と言う。少しして冷めたケーキを切り分けて2人で食べた。打ち合わせ中の夫のために、残しておく。

さて、にんじんケーキを作り終えたところで私はもう疲れていた。眠たい。明日が新月だからだろうか。いつも天体のせいにしては眠い。

冷蔵庫にひき肉と、しゅうまいの皮があるから、しゅうまいを作ることにする。娘も張り切って、ひき肉を混ぜたり、しゅうまいを包んだりするお手伝いをしてくれた。「〇〇ちゃんはしゅうまいの先生ってことね」と言って、「はい、では今度はボートの形をつくります」「次はクマをつくります。こうして重ねて、ここにお肉を乗せて」などとやっている。なんでもなりきるのだ。子どもは楽しむ天才だなと思う。

全部包めたしゅうまいを蒸し始めて、つぎに余っていたにんじんの葉っぱを娘に刻んでもらう。チヂミを作ろうと思う。米粉と調味料を混ぜてフライパンで焼いた。

ミーティングを終えた夫がキッチンにやってくる。「また疲れてるのに大変なもの作って!」と言われる。そうなのだ。私は疲れているときに頑張る変なクセがある。料理が気分転換になっているのかもしれないし、そうでもないかもしれない。疲れている日に手を抜いたら、永遠に手を抜き続けてしまうかもしれない、というよくわからない恐れもある。

かくしてしゅうまいとチヂミができた。おいしくてあっという間に食卓から消える。

食後に娘と夫が久しぶりに一緒にお風呂に入るという。なかなかお風呂に入ろうとしない娘に夫は手こずっていたが、なんとか入った。夫が娘に何かを注意して、娘が抵抗している声がする。

夫と交代で、私が入る。「お父さんと仲良くしたかったのにできなかった」と泣く。「お風呂上がったらお父さんと話そうね」と言う。

娘は身体を拭きながら、ドアを開けて、向こうにいる夫のことを見ている。「今お父さんがこっち見て、にこってしてくれた」「お父さんも疲れてたから怒っちゃったのかな」と言う。それを聞いた夫が、笑いながら「疲れてたから怒ったんじゃないですよ」と言った。

夫がなぜ注意したのか、もう一度説明する。「〇〇ちゃんもどうかなって思ってたんだけど、お母さんが言わないからいいかなって思ったの」と言うのを聞いて「お母さんも注意してましたよー!」と私が突っ込む。だんだん知恵が働くようになってきたなと思う。夫の注意を娘が受け入れる形で二人は和解した。

土曜日のマルシェでYちゃんから買った絵本『世界はこんなに美しい』を、娘は夫に読んでもらう。世界中を旅する絵本で、とても気に入っている。夫はオンラインミーティングを控えていたから、少しだけ、と言って数ページを読んだ。続きの数ページを、私が娘に布団の中で読んでから寝た。


2024/6/6(木) 貝殻の音に耳を澄ませる

朝、娘が朝食を食べる前に、昨日海岸で拾ってきた貝殻を耳に当てている。昨日「貝殻を耳にあてると、海の音が聴こえるよ」と教えたばかりだ。神妙な顔で耳をすませ、「聴こえる!お母さんも聴いてみて!」と呼ばれて聴きにいく。

この音は、体の中の音が反響しているのだとか、貝殻と耳との隙間に入ったノイズが干渉しているのだとか、そういうことを知ってしまった。まだ驚きを持って貝殻から聴こえる海の音に耳をすませる子どもがまぶしい。それでも娘と一緒に耳をすませると、海にいるような気持ちになった。

朝ご飯を食べる。昨日作ったにんじんケーキを冷蔵庫から出して食卓に並べたら、娘は「あなたつめたくなってますね〜」と話しかけながらかぶりついていた。

2人分のお弁当をこしらえる。今日はようちえんのお当番の日だ。
親子で参加するわらべうた。娘はずっと私から離れなかった。それからお散歩して、ヤギさんがいるおうちの庭へ。

子どもたちは葉っぱをむしっては、「やぎさーん、食べてー」とヤギの口元へ運んだり、田んぼに入ってカエルを捕まえたり。穏やかな時間が流れていた。

解散場所は山の中腹で、よく歩いた。毎日歩いている子どもたちよりも、私の方がバテそうだ。水をたくさん飲んだ。

解散して、放課後預かる子どもたちと公園へ移動。娘はピンク色の可憐な花が咲いた雑草を摘んで「これ酸っぱくておいしいんだ」と、花から茎から根っこまで、むしゃむしゃと食べていた。子どもたちが砂場で遊んでいる間、母たちは話していた。

公園の閉門の時間が近づいてくると娘に「駐車場閉まっちゃうよ」と言われて、急いで車に乗り込む。Eコーヒーへ。

会いたかった友達がいて、話したかったことを話せた。

そのままMちゃんと中華を食べに行く。石焼き麻婆豆腐ご飯。ものすごい量があって、食べきれない、と思ったのに、ゆっくり食べていたらいつの間にか全部なくなっていた。

家に帰り、玄関を開けようとしたら、タタタタタッと背後で音がして、誰かと思ったら夫が走り込んできたところだった。買ってきたお弁当を手に持っている。

夫が弁当を食べている横で、娘が包み紙の中に何かを隠して「この中に何が入っているでしょうか」というゲームをしていた。輪ゴムにヘアゴム、ビーズで作ったうさぎ、エルマー展で買ったリュウのぬいぐるみなど、いろんなものが包み紙の中から現れた。

私と夫の間で寝ている娘が、毎晩寝ている間に90度回転しては夫のことを蹴っていて、夫は最近安眠できていない。だから今晩は、私と娘の場所を交代してみることにした。

昨日途中まで読んだ絵本『世界はこんなに美しい』の続きを読んで、旅の中の心地のまま寝た。


2024/6/7(金) 風の心地よい日、娘の甘えん坊に付き合う

夜中に目が覚めたとき娘は頭の上の方の床にはみ出して寝ていた気がする。4時半に起床すると、今度は娘は足の方の床に飛び出して寝ていた。大移動したようだ。床で寝たいとは、暑いのかな。

5時前。起床して階下に行って、自室へ戻ろうと階段を登っていたら、寝室のドアがゴンゴンと鳴る音がした。そっとドアを開けると、すぐのところに娘の頭があった。「喉乾いた」という。階下まで一緒に行って、水筒の水を飲む。娘を寝室に戻し、ガーゼの夏掛けをかけてやる。

7時半頃、洗濯物をしていたら「ママーパパーきーてー!」と娘の呼ぶ声がする。寝室に行くと、すでに布団の上で起き上がっていた。「ママだっこー」と言う。今日は娘の甘えん坊に付き合おうと思う。いつもそうしているつもりだったのだけれど、自分の忙しさを言い訳にして、娘にとっては十分ではなかったかもしれない、と思ったのだ。

「ママからくっついて離れたくない」とソファの上に座る私の上にまたがって、ずっとぴとっとしている。

ご飯を食べよう、と夫がやってきて、解放された。

朝ご飯を食べて、お弁当を作り、着替えて出かける準備をする。歌いながらいた娘がドアを開けると、ようちえんに一緒に送っていくRくんが家の前まで来ていて、一緒に集合場所へ。

集合場所でも、なかなか離れたがらない。いつも仕事があるからな、と思いながら「じゃあね、バイバイ」とすぐに離れていて、それでも悪くないと思うのだけれど、今日は「行かないで」という娘と、なるべく一緒にいてみる。Aちゃんが「〇〇ちゃんも一緒に桑の実とろう!」と声をかけてくれて、「うん」と娘がそっちに行くのを見届けて、離れた。

帰宅して仕事。夫が家で仕事している日で、昼ご飯にチャーハンを作って一緒に食べた。また仕事して、お迎え。

「ストライダー持ってきて」と娘に頼まれていたから、ストライダーを車に積む。

集合場所の果樹園跡地から隣のはらっぱへ移動して、遊ぶ。晴れていて、いい風が吹いていて、気持ちの良い日だった。娘はストライダーに乗ったり、かき氷屋さんごっこをしていた。私もRちゃんとMちゃんと何気ない話をしながら子どもたちを見守っているのが心地よかった。

娘はしばらくストライダーを乗り回して遊んでいたが、ようちえんの友達に引っ張られたのをきっかけに、泣いて「帰る」となった。たぶん疲れたのだろう。

EコーヒーにMちゃんのスコーンを取り置きしていたから、帰りに寄り道する。持ち帰りのつもりだったが、ドーナツがたくさんあるのが見えて、ドーナツとこどもカプチーノで娘とお茶する。娘も大好きな面白いお兄さんDくんがいて、ただ会話しているだけなのに大爆笑していた。

つばめが2匹、お店の中に入ってくる。新しく巣を作る場所を探しているのだろうか。「きたー!」と娘が駆け寄ると、逃げていってしまう。しばらく出たり入ったりをつばめは繰り返していた。

食材を買って、家に帰る。車の中で童謡「ゆりかごのうた」が流れて、娘が「眠くなっちゃうよ」と言う。振り返ると脱力して体を二つ折りにし、本格的に寝ていた。

荷物と娘を家の中に運び込む。部屋に入ると娘は目を覚ました。

夕飯は最近我が家で流行中のタコスパーティをした。出かける夫を見送って、2人で眠気と戦いながら、シャワーを浴びる。絵本『世界はこんなに美しい』を、ついに最後まで読んで、旅を見届けて寝た。


2024/6/8(土) 夏の日差しの横浜へ

米粉と豆乳と砂糖を混ぜる。フライパンに油をひいて、タネを流し込み、プツプツと泡が出てきたらひっくり返す。きれいなきつね色になっている。ホットケーキを焼く余裕のある休日は良い休日だ。

ホットケーキを食べて、着替えて、荷物をまとめて出かける。

電車に乗ってお出かけ。たまたま2人分の席しか空いておらず、娘とそこに座って、少し離れたところで空いていた1人分の席に、夫が座った。やがて本を開いて寝始めた夫のことを、娘は「お父さん寝ちゃった」「本閉じてあげたい」「駅に着いたらお父さん起こしにいくね」と終始気にしていた。

娘が行って起きた夫と3人、無事に横浜駅でみなとみらい線に乗り換えて、日本大通り駅へ。外はカンカンに晴れていた。海の近くとコンクリート。横浜の街は日差しが強い気がする。

到着した赤レンガ倉庫ではハンバーガーフェスが開催されていた。キッチンカーがずらりと並び、ハンバーガーを中心に販売している。夫はハンバーガーが好きなので、これはいい!と思ったが、どこもすでに行列ができている。どんなお店があるだろうと一周回っているだけで娘は「あっついーあっついー喉乾いたー」と疲れてきてしまった。

日陰がなく、コンクリートの地面に反射した熱にクラクラする。

夫がそこまで行列になっていない店を見つけて並んでくれて、私と娘は購入したホットドッグを日陰で食べながら待っていた。やがて購入したハンバーガーを持ってきてくれた夫と食べる。値段の割にサイズが小さく、これはイベント価格...と思う。行列ができているところはやはり行列ができているだけあって、値段とサイズが見合っているような気がした。

赤レンガ倉庫の中にあるホールで、娘が通っているバレエスタジオのお姉さんたちの発表を見に行く。今日の本当の目的はこちらだ。9組出てきたが、それぞれ色が異なっていて、とても楽しかった。お姉さんたちのダンスもとても迫力があって引き込まれる。

娘は夫の膝に足を投げ出して「もみもみして」とマッサージしてもらいながらいた。観終わった娘は「お姉さんたちが踊ってるの見たら踊りたくなっちゃったから、帰ったら踊ってもいい?」と言っていた。

涼しいホールから暑い外へと飛び出し、キッチンカーで練乳いちごかき氷を食べる。3人でつつきながら食べていたが、終わりの方になると「〇〇ちゃんの!」と娘が独り占めした。

帰りに「象の鼻テラス」で開催している展示に立ち寄り、再び日本大通り駅から横浜を経由して帰宅。行きに読み始めた本を、ちょうど読み終えたところで最寄り駅に着いた。夫は横浜を出てすぐに寝始めて、娘は少しうとうとしかけたが、結局起きていた。

帰宅して手を洗った娘と、娘の遊び場でゴロンとする。日差しにエネルギーを吸い取られた。娘が「踊るんだった」と思い出して立ち上がる。氏名、続いて「みずうみにきれいなひかり」と作品タイトルを自らアナウンスして、「チャラッチャッチャー チャラチャッチャー」と踊っていた。

今夜は月に一度の団地のお食事会。じゃがいもがたくさんあったから、揚げて持って行くことにした。じゃがいもを洗って拭いて揚げている間、今度は娘はライブの受付の人になりきっている。「上演中の撮影はおひかえください」などど案内している。「今日は誰が出てるんですか?」と夫が聞くと「透明です」と答えた。透明。そういうバンド名だろうか、誰もいないということだろうか。「こちらに入ってご覧ください」と案内された夫が洗面所に消えていった。

しばらくして娘が鉄琴をキンコンカーンと鳴らす。おしまいの合図らしい。

「すごく良かったです、透明」と夫が洗面所の引き戸を開けて出てきた。「私も見てきます、透明!」と行って、今度は娘が洗面所に駆け込む。「あははははは あはははは!」と笑いが止まらない様子。バンドだと思っていた「透明」はもしかしたらお笑い芸人だったのかもしれない。「あー面白かったです〜」と言いながら娘が出てきた。

団地のお食事会へ。夫は定番の白米を炊飯器ごと持って行く。カレーやごはんに合うおかずを持ってきてくれた人がいて、白米に追い風が吹いていた。

町のお試し移住体験でやってきた方や、町役場の方、隣町の役場の方、団地に1,2年前に引っ越してきて初めて来たという方などもいて、とても賑わっていた。

娘は友達と遊ぶため、すぐに部屋の外へ出ていった。子どもたちだけで遊んでくれると、大人は話しができてありがたい。

たくさん食べて、話して、帰宅。昼寝もほとんどしていない娘は眠たそうだった。なんとか、寝る準備をすませて、一緒に布団にもぐりこんだ。

夜中布団の真ん中で寝ていたら、90度回転した娘の足と、バタンとこちらへ寝返りを打った夫の腕がやってきて、狭くて困った。


2024/6/9(日) 天体と連動する私が奮闘する日

仕事の予定があって出かける夫に「お誕生日おめでとう」と告げる。娘が起きてきたとき、夫はもう出かけた後だった。

ゆっくり起きてきた娘と朝ご飯を食べる。昨日のお食事会議で持って帰ってきたおかずなど。あれもこれもおいしくて、もっと食べたかったなと思う。一夜限りしか食べられない、幻のご馳走。

買い物に出かけなければと思うけれど、眠たい。布団に戻って横たわる。娘が私の上にダイブしてくる。「10時に起きれるようにするね」といつの間にか私の部屋から目覚まし時計を持ってきた娘が、きちんと目覚ましの針を10のところにセットしてこちらに向けた。寝かしてくれるのかと思いきや、なんだかんだ起こされて、10時より前に起き上がっていた。

意を決して、夫の誕生日パーティに向けて、買い出しへ出かける。スーパーでお肉などを買い、玉ねぎを買いに産直へ。今年新規就農した農家の友達が育てたカブもあって嬉しく購入。また別のスーパーで冷凍パイ生地などを買う。帰り道に、畑に寄った。

草の伸びるスピードが早い。イチゴはほとんど終わりのようだ。ミニトマトの緑の実が大きく膨らみ、枝豆もぐんぐん伸びていた。

少しだけ手入れをして、帰宅。

お昼ご飯にスーパーで買った冷凍ピザを焼いて食べた。初めて買ったが、悪くない。

娘は食べ終わると、お父さんにプレゼント準備する!と言って、手紙を書く。ぬらし絵の一部を切り取ってカードにし、「おとうさんといしょに あそぶのだいすき おとうさんもだいすき」と書いていた。

買い物に疲れてしまって眠たい。

ミニトマトの苗をプランターへ植え替える。畑に植えようと育てていたのだが、畑にはいただいた苗を植えたので、この苗は家のプランターで育てることにした。

S家からもらってきて水耕栽培していたローズマリーも良い具合に根っこが出てきたので、土に植え替えよう思う。アロエが枯れているから、とアロエを鉢から引っこ抜いたら、しっかり根を張っていた。そっと戻す。「ごめんね」と娘もアロエに謝る。ローズマリーの鉢は別で用意しよう。

庭の草を少し買って、部屋に戻る。さて、いい加減夕飯を作らなきゃと思うが気力が湧かない。今日は眠たい。インスタをフォローしている星読みの人が、どこかの星とどこかの星の関係で眠気やだるさが出る人も、と書いていたからその通りなんだと思う。私は天体と連動している。

娘はエネルギッシュで、出かけるよ、と言ったらすぐに準備をするし、やりたいと思ったことはすぐにやる。元気いっぱいでいいなあと見ている。「お母さん、ご飯作らないの?」という娘に「もう疲れちゃってやる気でない」と言っていたら「お父さん帰ってきてご飯なかったら悲しくなるかもよ。僕のお誕生日なのに、ってなるよ」と言われて、そうだなあと自分を奮い立たせる。

ラジオを聞きながらキッチンに立ち始めたら、だんだん楽しくなってきた。自分の役割を探している娘に、「お部屋の飾り付けしてくれる?」と言ったら、「折り紙してみる!」と張り切って折り紙を折ったり、セロファンの模様が美しい折り紙を切ったり、壁に貼ったりしていた。

家族のお誕生日は年に何回かの夕飯を張り切ってつくる日である。メインと、サラダと副菜とスープを作り、パイ生地を焼いて、生クリームを泡立てる。娘はサラダの上に、庭に咲いていたピンク色の「食べられる花」ことムラサキカタバミを摘んできて、花の部分をちぎってサラダに乗せた。

パイ生地が焼き上がった頃、夫が帰ってきて、夕飯にする。
リクエストのメイン、チキンロールに夫が喜ぶ。ケーキはパイ生地とクリームを重ねてミルフィーユっぽいものを作った。どこのお店にも畑にもイチゴがなかったからブルーベリーを挟む。娘も夫もおいしいおいしいと喜んだ。元気でまた一つ年を重ねられる、こんなにシンプルで良いことはない。


2024/6/10(月) 困った時のコース料理

朝仕事を進めていたら娘を起こすのが8時半近くなってしまった。昨晩は誕生日パーティで寝るのが遅くなってしまったから、何度目かの「起きて」という声がけでやっと起きてきた娘も「まだ眠い」とうにゃうにゃしている。

一緒にトイレに行く。「おしっこ」と言う娘に「あしっこ、いしっこ、うしっこ、えしっこ、おしっこ!」と言ったら、ぽかんとした後、眠たい目を細めたままにっこり笑って「おしっこの家族?」と言った。

森のようちえんのお当番の日で、果樹園跡地へ2人分のお弁当を作って出かける。起きる時間が遅かったものだから、10分ほど遅刻。

全員集合すると散歩にでかけた。娘と手をつないで、先頭を歩く。脱走する子がいたり、動こうとしない子がいたり、行きは時間がかかったが、帰りはスムーズに戻ってくることができた。

年少の女の子たちがしろつめくさを摘んでブーケにしている。「結婚式するの」というのがかわいらしい。集めた花をくれる子もいたから、もらった花束で花冠をつくって、結婚式をする子の頭に乗せた。

ようちえんを解散した後、給食に地産の野菜の導入をすすめる会のミーティングがあった。人数も少ないし、何か甘くておいしいものを食べに行こうか、と話したけれど、目当てのお店がどこも休みで、そのままようちえんの解散場所ですることに。

ミーティング前に、甘いものでも買おう、と近くのドラッグストアに行ってみたけれど、市販のお菓子を買い慣れないものだから、何を買ったらいいかわからずに困った。知っているサブレとチョコを買う。

1時間ほどで終わらせよう、と言っていたが、結局2時間以上話していた。子どもたちはわっと近くへやってきたかと思えば、ちょっと離れて遊んでいてくれたりもした。

家に帰ったときは18時を過ぎていた。就寝が遅い日が続いていたから、今日こそ娘を早く寝かせてあげたい。

とりあえず、あるものからご飯を出す。昨日の残りのチキンロールとサラダと米を出し、とうもろこしが茹で上がったらとうもろこしを切って出す。困ったときの、コース料理形式だ。お風呂を済ませて、なんとか20時台に寝ることができた。


2024/6/11(火) たけのこはどこでとってきた?

最近は目覚ましをかけなければ、4時〜4時半頃に目が覚める。締め切り前になると、日記を書く暇もなく仕事。

起きてきた娘と支度をして、今日の集合場所の海岸へ。海岸は家から5分ほどの距離だから、自転車で行く。海岸の駐車場へ差し掛かる道はほどよい下り坂になっていて、風を受けてぴゅーっとくだっていくのが気持ちよかった。

家に帰って仕事をして、Rちゃんと展示を観にお出かけ。展示先のカフェには本棚があって、私の好きな児童書があった。嬉しくなる。行く先々で顔見知りに会い、楽しい旅だった。

16時半頃海岸に戻る。子どもたちとビワを取りに出かけている、と友達からメッセージ。ビワの木に向かうとIちゃんとTちゃんが木に登ったり、柵の向こう側を歩いたりしながら、ビワを取ってくれていた。

Tちゃんに託された先の割れた棒で、エイと枝をひねると、ビワが落ちてきた。枝の先にはたわわに実っているのが見えるけれど、向こうのおうちの屋根に差し掛かっていて、到底こちらからは届きそうにない。高枝鋏と脚立が必要だろうか、ハンモックがあればいいのでは、など真剣に話す。

たくさんビワを食べて、口の周りがペタペタになった子たちと海岸まで戻り、帰宅。今日は先にお風呂。

夕飯は解凍しておいた牛肉を炒めて、牛丼にする。本当は肉じゃがでも作ろうかと思っていたのだが、夕飯に凝ったものを作っても自分も疲れるし、子どももお腹空かせて不機嫌になるし、誰も幸せにならない、という話をRちゃんとしたのを思い出した。

あとは味噌汁とそら豆を炒めたの。朝焼いたタラもある。これでおしまい、と思っていたら「これ今日食べるって言ってた」と娘がたけのこを指して言う。そうだった。昨日お散歩で竹林を通ったときに持って帰ってきたのだった。たけのこの皮を娘に剥いてもらう。

「できたー!」と持ってきてくれたたけのこはきれいに剥けていた。が、テーブルと椅子の上に皮がポロポロと散乱している。「ひとりで片付けてー!」と言いたい自分を押さえて、「一緒に片付けよう」と娘に声をかける。

娘がテーブルの上の皮をビニール袋に入れて、私は床をほうきで掃く。やわらかい皮は床に貼り付いていて、ほうきでは拾えない。ぞうきんを持ってきて拭く。忙しい夕飯時に作業が増えて「あーあ」とため息をつきたくなってしまうけど、床掃除をさせてもらっているのだ、と思うことにした。

「お掃除してくれてありがとう」と伝えると「お母さんも一緒に片付けてくれてありがとう」と娘が言った。

かくしてたけのこの煮物も夕飯に加わった。ご飯を食べる頃に帰宅した夫がたけのこを食べながら「これはどこでとってきたの?」と娘に聞く。「たけのこ見ると、どこかでとってきたんだなと思うね」と夫。たけのこが買うものではなくて、収穫するものになったのは、この町で暮らしてからだ。デザートはもちろん、収穫したビワだった。


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