料理人はコロナ禍でどう生きていけばいいのか?②
あまり前向きなことは言えないですが、料理人はこれからどうして生きていけばいいのか考え中です。
「食」を守ろう。新型コロナから飲食業界を救うアイデアまとめ
という記事がありまして、世界各国で料理業界を救う色々なサービスやアプリが開発されているということはいい兆候です。
しかし本日、確定申告のための去年の伝票を整理していて、私が料理できる機会を奪われると、『経済が止まってしまう』と思ってしまいました。
自分は1年で結構な金額を食材費で仕入れていました。
去年も、かなりコロナの影響でイベントやキャンセル続きでしたが、それでも集計すると結構な金額を仕入れに使っていることが判明。
自分は、人件費や、特定の店舗を設けていないために、食材費により重点を置いて仕入れられていると思います。
伝票を整理していてなんだか切ない気分になりました。
今はなき水産会社さん。
全国各地で知り合った方のおかげで訪れた場所での買い物。
野菜の農家さん。
毎日ちょっとした買い忘れを補うために立ち寄る太田屋の無数のレシート。
月ごとにまとめた封筒が12枚。封筒を整理しながら全国を訪れた人々や買い物の内容を眺めていた。
私が料理をするということは
卵を買う→養鶏場に貢献
魚を買う→漁師さんや、水産会社さんに貢献
野菜を買う→農家さん、小売店に貢献
容器を買う→パッケージ屋さんに貢献
お米、お酒を買う→酒造、農家さん、お酒屋さんに貢献
そして揃えた材料で料理を作ると食べた人にはハッピーになってもらえるし、生産者、料理人、食べてくれた人、みんなが満たされること。
忘年会も新年会も、結婚式も、自粛。
作りたいのに作れない、食べたい人にもお断りしなきゃいけない、生産者も丹精込めて作った作物などの出荷先を途方に暮れる、自粛するとありとあらゆる活動が止まってしまうという事実。
私の小さな小さな経済圏でも滞っているのに、今日のニュースでは60件もの飲食店が閉店を決断したと言っていた。これはとても悲しいことだし、とても危機的状況です。
テイクアウトや、デリバリーに乗り換えれば解決する話ではないよなあ、とも思います。
私は飲食店を持っていませんが、飲食店を経営する人を尊敬しているし、自分にはとてもできないと思っているからです。
料理の腕はもちろん、人柄、計算能力、ビジネス力、長時間労働する力、インテリアセンス、資金力、宣伝力、ありとあらゆる要素がないとお店なんて開けないし、お店を10年続けることがどれだけ大変か、周りの人をみてきて思い知りました。
そんな難関を乗り越えて、飲食店を経営している方々が次々に閉店に追い込まれている危機的状況。すごい決断と思いいれを持って準備して、開店して、経営されていたんだろうと思います。
そして、そうした飲食店がなくなってしまうと先程の生産者さんたちも困ってしまうはず。
私のようなもどうやって生きていけばいいか、考え中ですが店も持たず、従業員も在庫も持たず、こだわりもないので、なんとかなるとは思っています。
料理人は自分を守るべきか?
社会に貢献するべきか?
どうやったら状況を良くできるのか?
いつも通り、落ち込んだりしますが、まだまだ失うものがない身軽な身分なので、どうにか行動していきたいと思います。
私に何ができるのでしょうか??