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#013 【進化系】パッカブルトートバッグ FAST PACK TOTE /進化1_丸型巾着ポーチはどのようにして生まれたのか?

〈はじめて読んでいただく方へ〉
アクセスありがとうございます。
独立して起業、自分のブランドを立ち上げるまでの話を、1話から連続して書いています。途中から読むと少し分かりにくい点もあるかも知れませんが、その際には過去を遡りながら読んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
〈今回の話〉
3ヶ月振りの更新で、話が少し飛びますが、前回まで書いていたエコトートバッグに関して、クラウドファンディングで資金調達に成功して、商品化できることが決定しました!今回は、どんなバッグを作ったのか?の前編です。
(*書きたいことがたくさんあって、いつもの3倍くらいの長さになってます。)

前回の更新からだいぶ時間が空いてしまいました、、

が、何をしていたかと言うと、プロダクトのアイデアをまとめて、OEM生産してくださる会社と打ち合わせを重ね、クラウドファンディングの準備をして、11月11日にプロジェクトをローンチしました!

使う時の着脱と、広げたり収納する時の利便性が特徴なので、< FAST PACK TOTE >と名付けました。

そしてローンチ後は、WEBやSNSで集客とPR活動を行い、応援して下さる知人やプロジェクトをきっかけに私の活動を知って下さった多くの方にご支援いただき、開始から10日程で目標金額を達成することが出来ました!

応援やご支援くださっている方の中には、このnoteを読んでくださっている方もいると思います。この場をかりて改めてお礼申し上げます。本当に有難うございます!

そして、現在検討中の方には、ここからのnoteを読んでいただき< FAST PACK TOTE >に興味をもっていただいたり、応援や支援してくださるととっても嬉しいです。プロジェクトは12月27日まで先行予約受付中です!
どうぞよろしくお願いいたします!

この3ヶ月の間に、紆余曲折しながらもプロジェクト成功まで辿り着いた経緯は、また後日詳しく書きたいのですが、前半と後半に分けて「どんなプロダクトになったのか?」についてご説明したいと思います。

前回まで書いていた通り、カテゴリーとしてはエコトートバッグです。つまり、エコバッグとトートバッグの特徴を併せ持つバッグ。別の言い方をすると「パッカブルなトートバッグ」です。

でもそこには私なりのこだわりとアイデアをたくさん詰め込んだので、クラウドファンディング上では思い切って【進化系】パッカブルトートバッグと副題を付けさせてもらいました。

何をもって【進化系】などと大それたことを謳うのか?
そう確かに、クラウドファンディング上で皆さんの目に留まるために、ややガジェット感を出したネーミングにした部分は否めません。

でも大きく2つの点で、これは『進化』だと思えるアイデアが、このバッグには込められているのです。

ちなみに、開発の方向性としては、構造もデザインも極力シンプルにまとめること(引き算のデザイン)と、とにかく使い勝手を向上させること(ストレスのない利便性)、この2つを軸に考えました。

それでは『進化』(だと私が思っている)のポイントをご紹介します。

進化1
畳まず収納することで、持ち運ぶ時の丸型巾着ポーチの形状になる

順を追ってご説明しましょう。

初期の試作は、畳んでから付属の小さな袋に収納する設定でした。でもこの方法には2つの問題がありました。

付属のポーチは小さいので、バッグを取り出した後、気を抜くとすぐ見失います。あーこれは、失くすのは時間の問題だなと思いました。折りたたみ傘の収納袋とかと同じです。あれ、すぐに無くなりませんか。

そして、最大のネックとも言える「畳むのが面倒くさい」です。あるリサーチ会社が実施した『エコバッグについて感じていることは?』の調査結果でも、2位が「折りたたむのが大変」でした。

つまり、収納する小さな袋は本体と一体化していた方が良くて、その袋に収めるにあたっては畳まない収納方法が望ましい、ということです。まー当たり前と言われたらそうかも知れません。ここまでは、順当に考えればそうなるような気がしますし、進化の兆しは見当たりません。

でもここで、何かブレイクスルーのヒントがあるんじゃないかと思いました。2つの課題は表裏一体で、課題Aと課題Bを一気にクリアできる解決策Cが考えられるんじゃないかと思ったのです。

トートバッグ形状の生地を、どう収めるのがもっとも操作性が良いのだろうか?を何日間か、一人で考え続けました。時に、腕を組み、目を閉じて、じーっと考えている姿は、側から見て寝ているのと見分けがつかなかったと思います。

でも頭の中ではさまざまな動きや形をイメージしながら、次のようなことが段々とまとまっていきました。

▶︎両手を使って収めるにあたって、手がどのような動きをして収納するのが楽で早いのか?
▶︎せっかく指が10本ある訳だから、その指がそれぞれ別々の動きをしてバッグをグイグイ収納できたらいいんじゃないだろうか。
▶︎袋の形は、偏りなく生地を収納できる丸型が良い。
▶︎閉じる部分は、シンプルな巾着型であればワンアクションで開閉できる。
▶︎その巾着が、バッグの生地量のセンターに位置していれば、収納するときも安定するし、収納効率も良い気がする。

つまり、丸型の巾着が、バッグのセンターに、しかもバッグの側面を底面とした横向きに付いているのがいいんじゃないかと思い到ったのです。

多くのパッカブルなバッグは、外ポケットや内ポケットが収納袋を兼用していますが、その内ポケットを諦めて収納しやすい巾着をつけることで、利便性が高まるような予感がしていました。

そして、この収納方法は、私が使っているハンモックの構造と同じでした。収納する生地量が違うのでハンモックを収納する時の動きはもっとダイナミックになるのですが、円柱形の巾着ポーチにグイグイ押し込んでいくという発想は同じ。頭の中でこのイメージがリンクしていました。

アイデアがまとまり、すぐ試作にとりかかりました。
トートバッグに使う分量の生地をカットして、クシャクシャと丸めて、巾着のおおよその寸法を決める。巾着ポーチが、外ポケットの裏側に位置することで縫い目も上手い具合に隠れてくれる。後は何度か作っているトートバッグと同じ要領で作業を進めました。

暫くして、試作が出来上がりました。
本体をひっくり返し、イメージしていたように両手を使って巾着ポーチにバッグを収納してみた驚きました。シルナイロンのすべすべした生地感とも相まって、スルスルっと、思った以上にスムーズに収納できたのです。これは良い!と思いました。

その後すぐ、アウトドア用品店や東急ハンズなどを回り、さまざまなパッカブルバッグを試してみたのですが、私の試作品よりも簡便に収納できるものはなく、自信に繋がりました。

それに加えて、丸い巾着ポーチは実に可愛らしいデザインでした。饅頭のようなふっくらとした形は、どことなく陶芸の手捻りのようでもあり、毎回違う形におさまります。

これにカラビナを取り付ければ、人気のスマートフォンショルダーや、手持ちのバッグにアタッチメントすることも出来てしまう。分量もそれほど大きくないので、スマートフォンと並べて吊るすこともできる。今の空気感にもフィットしているスタイルだと思いました。

そもそも「巾着」は日本古来のデザインで、火打ち石の袋から転じて、貴重品を入れて腰から下げて持ち歩くのに使われていました(後で知った、後付けの説明ですが)。火打ち石袋はキャンプとも通じる発想であり、日本人のDNA的にこの形が腰回りにくることに違和感がないことに納得しました。

余談ですが、今回お世話になっているクラウドファンディング会社の1社は、Kibidangoさんといいます。そう、桃太郎の話に出てくる「お腰につけた~きびだんご~」です。当然、きびだんごが巾着袋に入っていたことは想像に難くありません。そんなところにも不思議なご縁を感じます。

このようにして、< FAST PACK TOTE >の特徴である、丸型巾着ポーチは生まれました。この丸い形は意図してできたものではなく、使い勝手を高めたいと考えた結果たまたま行き着いた形状であり、『用の美』とも言えるものなのです。

偶発的に生み出されたこの形が、若い女性から年配の男性まで、皆さんから「何とも可愛らしい」と表現されるのは不思議なことです。構築された完成度の高い美しさも、無意識だったり無作為の中から生まれる心地よさも、感じ取ることのできる人間の感受性って何だろうとか思うことがあります。

また次回、2つ目の『進化』(だと私が思っている)について書きたいと思います。

〈お礼〉
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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