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少数点の割り算をこう教えて欲しかった

僕は数学にまったく興味ないし苦手ですが、前に読んだ本(名前は忘れた)でなるほど!と思った割り算の教え方があったので紹介します。

ここに6 ÷ 2という式があるとします。小学校でこの解き方を教えるときは、「6個のミカンを2人で分けると1人いくつもらえますか?」のように、「○人で分ける」という考え方を教えられた記憶があります。この考え方は単純な割り算なら効果的ですが、次のような小数の割り算になるとどうでしょうか。

3 ÷ 1.5

同じ考え方なら「3個のミカンを1.5人で分ける」となりますが、"1.5人"とはどういうことでしょうか?意味がわかりません。きっと子ども頃の僕はこの瞬間に算数が嫌いになって、残りの小学校生活をゲームキューブに全振りすることを決めたのだと思います。これを解くためには考え方を次のように変えます。

「3の中に1.5はいくつ入っているか?」

これなら、3の中に1.5は2個あることが分かるので、3 ÷ 1.5 = 2と簡単に解くことができます。冒頭の6 ÷ 2なら「6の中に2はいくつ入っているか?」となります。6の中には2が3つ入っているので、答えは3と導き出すことができます。つまり割り算とは、○ ÷ △という式があった時に「○の中に△はいくつ入っているか?」を求める式だと言えます。

タイトルの件とは違いますが、もう一つ同じように学校での教え方がイケてなかったのではと思う例を思い出しました。

どんな数も0乗すると1

べき乗の話です。べき乗は「ある数を○回かけること」と学校で教わった記憶があります。例えば、3の3乗なら3 × 3 × 3で答えは27になります。しかし学校では、「どんな数でも0乗すると必ず1になる」とも教わるそうです。例えば、3の0乗は1になります。意味がわかりません。

よく考えてみると、この2つの教えは矛盾しています。なぜなら、もし「ある数を○回かけること」がべき乗なら、たとえば3の0乗は、3を0回かけるので0になるはずです。

3の0乗 → 3を0回かける → つまり一回も掛け算しないので0のはず

ところが実際は「どんな数でも0乗すると必ず1になる」という教えの通り、3の0乗の答えは0でなく1になります。こうなると、最初の「べき乗はある数を○回かけること」という考え方がイケてなかったのではと思い始めてきます。そこで、べき乗というのは「1にある数を○回かけること」と考えるとつじつまが合います。先程の3の0乗で考えると、1に3を0回かける(つまり3を一回もかけない)ので答えは1のままです。

3の0乗 → 1に3を0回かける → つまり1に3を一回もかけないので、1がそのまま答え

3の3乗の場合、1に3を3回かける(1 × 3 × 3 × 3)で答えは27、正しい答えですね!

小学生の頃、「1192(いいくに)作ろう鎌倉幕府」という語呂合わせで鎌倉幕府の成立を覚えた方も多いと思います。しかし現在の中学歴史教科書の多くは1192年でなく1185年になっているそうです。どうやら昔とは違う説が有力になったのが理由のようです。何が言いたいかというと、自分が思う常識がすべてではないということです。当たり前に思っていることこそ、そもそもこれって何だっけ?と根本から考え直すと、新しい発見が見つかるかもしれません。

僕は居酒屋にいくと自動的にビールを頼んでいたのですが、健康のこともあり「そもそもビールを絶対頼まないといけないんだっけ?」と考え直したことがありました。今のところ新しい考え方は見つかっていません。

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