＜＜創作大賞 恋愛小説部門＞＞連載小説「憂鬱」- 22 バレエダンサーとIT企業のコラボで新しいことを始められるのか？

美里はオフィスでユリアのことを考えながら、AIも使ってビジネスプランをリストにしてみた。

### 1. **オンラインダンスプラットフォーム**

- **内容**：バレエダンサーとしてのユリアの専門知識と、美里のITスキルを組み合わせ、オンラインでバレエやダンスのレッスンを提供するプラットフォームを構築します。

- **利点**：ダンス愛好者やプロを目指す人々に向けて、高品質なレッスンを世界中に提供できます。

### 2. **バレエフィットネスアプリ**

- **内容**：バレエの動きを取り入れたフィットネスプログラムを提供するアプリを開発。ユーザーがバレエを通じて健康維持やダイエットを行えるようサポートします。

- **利点**：健康志向の高い現代人にアピールでき、広い市場があります。

### 3. **バレエとテクノロジーの融合イベント**

- **内容**：バレエ公演に最新のIT技術を組み合わせ、ホログラムやAR（拡張現実）を使った斬新な舞台を企画。

- **利点**：従来のバレエ公演とは異なる新しい体験を提供でき、話題性も高いです。

### 4. **ダンサー向けの健康管理システム**

- **内容**：ダンサーの健康状態やトレーニングを管理するためのウェアラブルデバイスと連動したアプリを開発。怪我の予防やパフォーマンスの向上に役立てます。

- **利点**：プロダンサーやスポーツ選手にとって価値のあるツールとなり、専門的な市場での信頼性を得られます。

### 5. **バレエファッションブランド**

- **内容**：バレエやダンスに特化したファッションアイテムやアクセサリーをデザインし、オンラインショップで販売。

- **利点**：ダンスファッション市場に新しい風を吹き込み、ダンサーや愛好者に向けた特化型ブランドとして成功する可能性があります。

### 6. **SMクラブ**

- **内容**：安全でプロフェッショナルな環境でのSMクラブの設立。バレエのエレガンスとITによる管理・運営の効率化を組み合わせた施設。

- **利点**：独自性が高く、特定のニッチ市場をターゲットにできます。ただし、運営には細心の注意と法的な配慮が必要です。

「ビジネスには、どれもメリットとデメリットがあるわね。とはいえ、SMクラブというのは、案外、簡単に始められそうだわ。」と、美里はフフッと意味深な笑いを浮かべた。

今の時代ならバレエダンサーに写真を提供してもらえるならば、ダンサーの顔とボディーだけを拝借して、AIでSMの女王様を簡単に映像化できる。その動画を貼り付けて、顧客をゲットするの。

完全な会員制にして、もちろん女の子は指名もしてもらうけど。本番はなしという規則にする。NYは家賃も物価も高いから、本物のバレエダンサーの子もお金に困ってる子はいるから、働く子もいるかもしれない。

会員制で指名客相手だけという仕事ならば、時間的な融通もきくわよね。」

「それはそうと、AIでSMの女王様の動画を作るなんて、そんなことが簡単にできるんですか？」

「山下くん、もちろん簡単にできるわよ。もう少し、ネットワークのほうの仕事量を減らして構わないから、山下くんはAIで動画制作するほうを学んでもらえるとありがたいかもしれない。動画制作に興味あるかしら？」

美里の会社の社員であるエンジニアの山下は、ちょっとSMの女王様という言葉に抵抗を感じていた。しかし、

「バレエとITという異なる分野を融合させることで、もっともっと新しい市場を開拓するチャンスがあるわね。」と言いながらホワイトボードに真剣に書き込みを続けている美里のクソ真面目な顔つきを見た瞬間、社長に逆らうわけにもいかず、ただ黙ってホワイトボードを見つめたのだった。