連載小説「憂鬱」-9 ユリアの家で二人きりになれた玲実
お互いが好きとわかってうれしかった。しかし、ここから先、どう進めていくべきなのかは女子高校生の二人にはわからなかった。
「今度、バレエのクラスの後に、家に遊びに来ない?」ユリアは、急に強気で誘ってしまったことに自身も驚いていた。
「もちろん!一緒にクッキー焼いたりしましょうよ。私、クッキーの型をたくさん持ってるから、持っていくね。」
その誘いに玲実は大喜びでうなずき、彼女の顔には明るい笑顔が広がった。ユリアもまた、彼女の笑顔に安堵の息をついた。
そして、待ち合わせの日