野球肘について⚾️!
こんにちは!
愛知県西尾市で理学療法士をしています。
今日は、小中学生の野球選手や保護者の方、指導者さんなどにむけて【野球肘】についてお伝えしたいと思います!
私は西尾市の整形外科クリニックに勤めており、毎日、市内の小中学生や高校生を中心に野球選手のリハビリを行なっています。
野球で多いケガやスポーツ障害といえば、野球肩、野球肘、腰椎分離症などがあると思います。
その中でも野球肘はとても多いです!
さて、野球肘という言葉にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
野球少年の成長痛?
投げすぎの疲労?
投げ続けても治るから、すぐ治るケガ?
野球肘という言葉だけでは、いろいろなイメージが浮かぶかもしれません。
実は「野球肘」は、投球スポーツをしていて肘が痛ければ全て「野球肘」といわれる総称なのです。
私自身も中学1年の時に肘を痛めて病院に行きましたが、当時医師から「野球肘だから1週間休んで、痛くなければ投げていいよ。」と言われていました…。その結果治ったり痛めたりの繰り返しや、野球肩にもなりました!(泣)
しかし野球肘にはたくさんの原因があり、痛めている場所も選手によってさまざまなんです。
では小学生、中学生の野球肘では、何が原因で痛くなるのでしょうか!?
ぜひそれを知っていただきたいと思っています!
まず、“子どもの骨は大人の骨とは違う”ということを知っていますか?
成長期の子どもの骨には、骨が長く成長するための骨端線(成長軟骨板)があります。
また、肘のまわりの骨は軟骨組織が多く、大人の骨とは違ってとても柔らかいです。
この肘の骨端線はおおよそ15〜16歳頃でなくなり、いわゆる大人の骨になるといわれています。しかし骨端線がなくなる年齢には個人差があり、早い子もいれば遅い子もいます。
つまり、その年齢までの骨は柔らかいので、
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練習で投げすぎてしまったり、投球フォームが悪くて肘に負担がかかることで、
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肘の骨や軟骨が負担に耐えられなくなり、炎症がおきて痛みます!!
👉それが成長期の野球肘に多い原因なのです!
ですので、成長痛や疲れで済ませてはいけません。
骨に異常がおきている、治療が必要なケガだということをご理解ください⚠️
成長期野球選手の肘痛であっても、具体的にいうと
●上腕骨内側上顆骨端線離開
●上腕骨内側上顆列離骨折
●上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
などの診断名があります。
3つ目の上腕骨小頭離断性骨軟骨炎はとくに悪化すれば手術が必要にもなる重篤なケガです。
早めに治療を開始することで、治療期間も短く、治る確率も高くなります。
治療期間は3か月〜長くて1年間近くになることもあります。
長期の治療をして何か月も練習に参加できない選手や、手術の話が出て涙を流していた選手を何人も見てきました。
そのような悲しむ選手が減っていってほしいと思っています!
ぜひ野球肘に関して少しでも知っていただき、選手のみなさんやチームの力になれたらと思います⚾️
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