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中国🇨🇳 電車を間違えたことが恐怖の始まり 後編

前編はこちらから↓

「なに?」
と怖い顔で聞いてくる女性。

まあ、1時間ほど前に予約したのだから知らなくても無理はないだろう。

予約したことを伝える。

「Where are you from?」

「Japan」

女性の動きが止まる。
奥にいる誰かを呼ぶ。

え?日本人はダメなの?

日本人がダメという差別はこの旅でまだ受けていない。

夜遅くに変な人きてごめんね、、、


奥から男性が出てきた、顔を舐め回すように見て
Google翻訳でこう伝えてきた。

「ここはホームステイなんだ。外国人は受け入れていないんだ」

なるほど…

部屋の佇まいと2人の様子が合点した。

確かに、予約した中国のアプリの名前を確認すると『民宿』のような文字があった。

確認不足…

わけもわからず「謝謝」とだけ言ってその場所を離れる。


とぼとぼあてもなく歩き始めた。

なんか画像粗いし…雨降ってきたし…


時刻はもうすでに23時近かった。

ここからどこかに泊まるのは現実的ではない。
というかどこかへ行く終電もなかった。

途方に暮れるとはこういうことを指すのだろう。

電車の駅を間違える前に戻りたい…


しばらくして、私が出した決断は
空港で寝るということ。

先ほどまでいた上海虹桥駅の隣は空港になっている。
空港であれば24時間開いているはず。
そこで寝て朝上海駅へ移動しよう。

空港までは3駅ほどだったため歩くことも苦じゃないだろう。

そうして、空港に向かって歩き出した。

さらに地獄の時間がやってくるとも知らずに…


空港まではナビで1時間もかからない予定だった。
暑い中荷物を担ぎ歩き続ける。

その道中は暗い暗い人通りも車通りもほとんどない。
空港の周りは大きな道路になっていることは多いと思うが、そんなイメージ。

歩くこと45分。
空港周辺にいることはわかるのだが、なかなかそれらしき建物は見えてこない。
もう時刻は明日になろうとしていた。

それにしても真っ暗。誰もいない。


もう一度ナビを見てみると、歩きではいけない経路に来てしまっていたようだった。
橋が閉鎖されていた。

(写真も動画も撮っていないことからも、あのときの自分に余裕がなかったのが伝わってくるよ…)

来た道を戻るとなるとほぼ振り出しに戻る。
しかし、この道でいけないとなると、最初からやり直すしかない。

本気で道端に寝ようかと考えた。
ただ、まだ時間はある。

振り出しの位置まで戻り、別の道を歩き始めた。

30分ほどでちらほら人に会うようになってきた。

道ゆく人に聞いてみる。

ほとんどの人の第一声は「わからない」だが調べてくれた方角を教えてくれる。

ちょっと栄えてきたところで、私の心もちょっと安心する。

男の人に聞いてみる。

するとその人も今から空港へ行くとのこと…!

一緒に連れて行ってもらうことに。

ただ…

その人も初めて上海に来たらしく、ナビを見ても迷ってしまう。
空港へ歩いて行く人はいないのか!?

そう思いながら、一緒に道を探す。

歩くこと20分。

ついに、先ほどまでいた上海虹桥駅に到着した。
時刻は2時近かった。
閉まっていたが、その周りで寝ている人が何人かいた。

男の人もそこで寝て待つという。
空港までの道が閉まっているかもしれないから、ここにいた方がいいかも、とのこと。

私も疲れていた。
何より、精神的に疲れていた。

横になったのは3:24。


この男の人に出会わなかったら、もっと辛かっただろうなあ。

最後に助けてくれるのは、やっぱり人間なんだよなぁと実感。

寝袋を取り出して、30分おきに起きて(勝手に起きちゃう)荷物と周りを確認してまた寝る。

こんな感じ〜


その繰り返しでようやく朝が来た。

さぁ、いざ北京へ。




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