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認知度とブランディング

認知度が上がれば必ず勝てる?

今回はコンサルティングで高い頻度で出てくる経営者の悩み「認知度」について書いてみたいと思います。
当社は、ブランディング・マーケティングを専門領域としているので、コンサルティングさせていただく案件は、広告施策であったり、PRでの施策を打っていくというアクションを取っていくことが多いのですが、その根本にある経営者の望みは、

認知度があれば、ビジネスに勝つことができる

というものです。当然といえば当然なのですが、この認知度を上げることとブランディングの関係をきちんと理解しておかなければ、効率が非常に悪くなります。
というのは、とにかくなんでも良いから認知度を上げてほしい、ブランドを作るのでもいいし、効果的な広告を入れるのもいい、という思考に陥ってしまっていて、

誰に、どのような会社(ブランド)の姿を、どう見せたいのか

という視点が完全に丸投げになってしまっているので、広告を打つにしても流行りに乗って奇抜なクリエイティブにしてみたり、広告業者のおすすめのままに実行してしまったりすることで、一番大切なメッセージが統一されずぼやけてしまうからです。

大切なのはブランドメッセージ

ブランディングで私が大切にしているのは、商品やサービスを通じてどういった価値を提供しようとしているのか?という点を掘り下げ明確にしていくことです。商品やサービスが既にある場合は、そこには明確なお客様がいらっしゃいますから、明確なベネフィットが顕在化されているはずです。そういった現顧客の声を丁寧に聞いていくことからブランディングは始まります。
認知度を取っていくのはビジネス上は大切ですが、それだけではブランドは育ちませんし、認知を取るためにリーチしたその瞬間にブランドのメッセージを伝えていくことが何よりも大切なのです。この当たり前の作業が実はできていないことが多いのが実情です。

認知獲得策より前にブランドの輪郭を明確に

上記してきたように、今回のnoteの結論は、

認知を取る手法は後からでも考えられるので、ブランドを明確にする準備作業を怠るな。

ということになります。これまでの #みんなのブランディング  では、明確に結論を書いてきてことは稀ですが、今回ははっきり断言したいと思います。というのは、ブランドを明確にする作業は、今の会社を盛り上げてきた創業者や経営者の想いなしでは実行できません。もし読者の方がブランディングの担当者であれば、まずは会社・ブランドの起源に立ち返ってみて、必要な人たちのインタビューなどを通じて歴史や意図などをきちんと深掘りして理解することが大切です。

これ以外にもブランドを再定義する上で大切な視点はいくつかありますが、それはまた別の機会に書いてみようと思います。

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