![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33922870/rectangle_large_type_2_94f3c80d24bc83182c31db8a5c4171d9.jpg?width=1200)
離れていく悲しみと、離れているからこそ得られる幸せ
「あ、またLINEブロックされてる・・・」
お店の公式LINEはいつもご丁寧に友達追加数やブロック数を教えてくれます。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「安定しているよね」とか「計画的で順調そう」って言われたり、「頻繁に文章書けるの凄い」って言っていただくのは嬉しいし、有難いことですが、全然まだまだなんです。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
そもそも美容師という職業についた時点で不安定な安定がその時点で確約されている気がしますが。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
電話やメールだったら、また気が向いたり、時期が来たら足を運んでもらえるかな…と僅かな希望が残されているものの、文明の進化とは時に残酷で、お客様の名前があるはずの場所に「Unknown」の文字。永遠の別れを言い放たれたような、いや、告白していないのに振られたような切ない感覚が近いでしょうか。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
確認程度しかチェックしないですし、事あるごとに一喜一憂していたら精神衛生上あまり良くないので、今はその感情に振り回されることなく先に進めています。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
自然と身についたその術は特技と言えるかもしれません。相性の良し悪しもあるし、そもそもアカウントごと変わった場合もありますし。当人に聞かないと本当のところはわかりません。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
自ら去った方もいれば、転職や結婚等で環境が変わり通いたくても通うのが難しいお客様も年々増えていきます。ただ後者は、物理的距離が離れても近い感じがするんです。(一方的だったらごめんなさい)
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
引越し先で、いつもは美容室難民になるところ、フォロワーの方にもご協力いただいたお陰で「新しい美容室に通えそうです!」と嬉しいLINEが届いたり、離れた先からオンラインショップで商品を購入し、茨城に残っている友達にお店を紹介していただいた方、新型コロナウイルスが蔓延してから気にかけて連絡を下さった方もいました。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
県外のお客様は今は行けないけど「早くnoiloniで癒されたい」言っていただいたり、行ったことのない美容室のニュースレターを読んで「いつか必ず行きますね。」とDMを下さった方も。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
離れていく人の存在で、身近な人の大切さが分かるようになる。シンプルな構図ですがよくできてますよね。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
高校卒業してから今までずっと美容師を続けてきたので、出会いも別れもたくさん経験してきました。だから、一度ご来店されたお客様がまた来てくれるのは奇跡のようなことだと思っています。ご利用のみなさま、本当にありがとうございます。面と向かって言われたら「急にどうしました?」となるので、この場を借りてお伝えします。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
これからも無理して振り向かせたいと思わず、こちらを向いている人にしっかり向き合っていきたい。お客様と美容師 の関係ではなく、人と人の関係性を基盤に、大切にしている価値を共有し続ける。生産性や店舗数で測る美容室の価値基準に終止符を打つために。
僕ができるのはこうして文字を打ち続けること。言葉ならどこまででも広げられますからね。今日も来週も、来月も来年もずっと打ち続けると思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?