見出し画像

医師起業日記_vol.17_「マインドが10割」は果たして本当なのか

そもそもマインドって何を指しているのか?

「"できるかどうか"ではなく"やるかやらないか"」
「成功するマインドさえあれば現実は思い通りに」

自己啓発本コーナーをぶらついていても、Twitterのホームをスクロールしていても、一度はこの手のフレーズに出会う。なんだかうさんくさいし、耳障りもよくない。

この手のフレーズがなぜうさんくさくて、耳障りがよくなくて、居心地悪さを感じさせるかと言えば、9割の人の心の底にはハッキリとこういう信念があるからだ。しかも、実はこれがマインドの正体だ

自分は根本的には変われない

逆にこの手のフレーズでやる気をぐんぐん伸ばす人もいる。というか、むしろ自身が心の底から「マインド次第ですべて思い通り」と確信しているケースだ。

このフレーズが『真』なのか『偽』なのか、という二項対立論で話すことに意味はない。ただ、自分がこれまで生きてきた中で、一つだけ確信に近いことがある。

『マインドが10割』と心底確信している人ほどうまくいっている

自分自身もこのマインドが整っている時ほど事業が好転し、そうでない時ほど事業が暗転することをイヤというほど体感してきた。

今回は「"マインドが10割"は果たして本当なのか」というテーマで、日記を書いていきたい。


マインドとは何なのか

『マインド』なんて言われると、スピリチュアル・オカルト感満載で、最高にうさんくさい。反射的に否定したくなってしまう人も多いだろう。

では、このマインドとは何なのだろうか。

マインド自分の全ての思考・行動を司っている"信念"

信念と言葉を変えたものの、これまたキレイゴト感が出てしまっている。これではいつまでたってもキレイゴト感が抜けないので、信念がどう大事なのかを考えていきたい。

そもそも、人間の行動・結果はどう生まれているのだろうか。

信念
全てのものごとに対する見方・とらえ方

思考
信念というレンズを通して、あるものを見た時に浮かぶ考え

行動
その思考から生まれる実際の物理的なアクション

結果
行動の結果として発生した成果

すべての人は、普段この流れでなにかを見て、思考して行動して、それに対する結果を得ている。こうすると信念(=マインド)の重要性が見えてくる。


この奥底に「ありのままの自分ではいけない」「もっと努力していないと」「もっと優れていないと」という信念がある人(A子)と、

「自分はありのままでいい」「やりたいことを自由にやっていい」という信念がある人(B子)では、思考・行動・結果にどんな差が生まれてくるだろう。

まずはA子を見ていこう。

A子の場合
信念
「ありのままの自分はダメ」「目標に向けて努力していないと」

思考
「早く人に認められるナニカを得ないと」
「まだ手に入ってないのは自分が努力してないからだ」

行動
常に早寝早起き・読書・筋トレ・自己研鑽
何となく友人と過ごす時間は無意味だから省く

結果
求めていたナニカが手に入らないと憂うつ
手に入ってもすぐに満たされなくなり努力中毒に
人との交流が浅くなり孤独感が強くなってくる

一方、B子はどうだろうか。

B子の場合
信念
「ありのままでいい」「やりたいように生きていい」

思考
「(すごい人を見て)この人の◯◯は自分にも取り入れよう」
「人にはとやかく言われるけど、自分はこれをやりたい」

行動
自分のやりたいことを楽しく継続し続ける
人との出会いにもどんどん恵まれ、
いいところを吸収したりして成長

結果
充実した人間関係が身の回りにあり、
やりたいことをのばした先のご縁
それ自体での成果・実績も手に入り始める

本人が獲得する成果は一目瞭然だ。A君は自ら苦しい方に歩みを進め続けてしまい、B君はどんどん豊かになっていく。信念とはこれほど大きな差分を生むものなのだ。


マインドをどう整えればいいのか

先ほどの例で、マインド(=信念)をどんどん豊かになるものへシフトしていけば、自ずと幸せになれることがわかっただろう。

ところでマインドはどうシフトしていけばいいのだろうか。ここに2つのアプローチ方法がある。

  1. 未来志向アプローチ

  2. 過去志向アプローチ

これは良し悪しではなく、個々人によって使い分けが必要だ。


1. 未来志向アプローチ

  • 「こんなマインドになりたい」と思えるロールモデルを真似する

  • 「こんなマインドの自分になる」と決めてその行動パターンを繰り返す

これはまさに"行動"からアプローチする方法だ。「どうなりたいか」で自分の行動を変容させ、それを反復させることで"思考"が変わり、"信念"が変わるというもの。

このアプローチの源流は、『認知行動科学』と呼ばれる学問であり、「過去と向き合うことは苦痛にしかならない」というコンセプトが根底にある。1950年ごろに発足した新しい学問だ。

たしかに過去に向き合って苦痛に感じるより「どうなりたいか」を徹底して明確化した方がよい気もする。しかし、"脳筋感"や"こじつけ感"を感じるのもまた事実だ

このアプローチでどんどん豊かになれる人もいるので、ぜひ試してほしいものの、一定数これでは苦しくなる人もいる点に注意したい。


2. 過去志向アプローチ

  • 自分の信念の原因となった幼少期の経験に向き合う

  • 信念をつくった時の自分をしっかりと癒してあげる

これは"信念"からアプローチする方法だ。「どうなりたいか」というより「なぜそうなれていないか」を紐解くことを優先するものだ。

このアプローチの源流を明言することは難しいものの『フロイト』『ユング』のコンセプトが根本にある点がおもしろい。認知行動科学に比べて、歴史が深い。

未来志向アプローチで努力しても苦しくなってしまう場合は、こちらのアプローチからトライしていくことがおすすめだ。


今回は「"マインドが10割"は果たして本当なのか」というテーマについて書いてみたが、個人的なスタンスとしては「YES」だ。

信念=マインドが根本的に書きかわっていないまま、いくら優秀な方法論を知っても、物心とも満たされる結果が得られないのは目に見えている

もし今何か求めている結果が得られずモヤついているなら、マインド=信念に注目してみてみることを推奨したい。


走り書きだが、少しでも参考になっていれば嬉しい。


メッセージ

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

記事を読んで少しでも興味をお持ちいただいた際は「スキ」「フォロー」をいただけますと嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?