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『ENGEIグランドスラム2019』が愛まみれで思わず感想書いちゃった。|てれびめも

平成30年3/30(土)放送のENGEIグランドスラムが、本当にさいっこうだったので備忘録ついでに興奮冷めやらぬうちに感想を記します。
あんまりバラエティ番組で愛がどうとかいうのは無粋になる気はしてるんですが、
とても制作者の気概を感じたので忘れないうちに記します。

2015年から不定期特番として始まった、
このフジテレビの『ENGEIグランドスラム』という番組は
「国民の誰もが『面白い』と認める最強の芸人が勢ぞろいしてネタを披露する日本一豪華なネタ番組」というキャッチコピーのもと、
『M-1グランプリ』などの各ジャンルのコンテストを勝ち上がった者を中心に、
ネタの評価が高い芸人さんたちが出演する番組です。

お笑いの番組はどうしてもカッコ良すぎると面白くなくなったり、
温故知新の精神も強い文化ということもあって(めちゃ良い精神)
番組そのものが野暮ったくなりがち(それも悪くない)なのですが、
かなりセットも音響もデザインもスタイリッシュに作り込んでいたので始まった当初嬉しい驚きを持ちました。

お笑いでカッコつけるのって勇気いるはずなんですよね。。。

ネタを披露する出演者は間違いのない芸人さんばかりなので
上質なネタを家にいながら次々に見られるなんて贅沢だし、
その芸人さんをとても大事にしている感じが画面の向こうから伝わってくるのも、
お笑いファンにはなんだか嬉しい気持ちになります。
番組はチャレンジも忘れないのに回を重ねるごとに見やすくなっていくし、とても好きな番組です


さて、今回の『ENGEIグランドスラム』は
フジテレビ開局60周年記念の一環としての放送ということで4時間超え生放送の大特番でした。

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オープニングは浅草東洋館での
ビートたけし氏による「浅草キッド」の熱唱でめちゃ渋で始まったかと思ったら、
いつの間にか火薬田ゴンに変身して
大勢の芸人にバズーカぶっ放して
最終的に自分が爆発に巻き込まれ吹っ飛んでいくというおなじみの流れ。
たけしさんはギター奏者だけをおいてひとりの歌唱したあとにそのまま屋上に登ると、
そこには東京03を始めとする芸人が待ち構えていてみんなで熱唱する流れだったんですけど

そこでまず筆者は号泣。

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たけしさんと浅草キッド歌える日が来るなんて、
たけし軍団でもないのに、すげえじゃん!という。

あと余談ですが、今回たけしさんの後ろでギターを弾いてたグレート義太夫さんの『ENGEIグランドスラム』の出演回数めちゃ高くない?
知ってる限り100%出てるんだけど出てない回あるの??というのも少し気になったりして。


そうして生放送のスタジオに移ったところにいつもの『ENGEIグランドスラム』のセットにMCのナインティナインのお二人と山崎アナ。
なんかいつもと違う気がするけどなんだっけ?と思ったら、
サブMCのいつもの松岡茉優ちゃんがいない。

しかし山崎アナのバラエティの安定感に全く違和感なくてむしろいい感じになってしまって変な感じ。

また、RYO-Zのナレーションが聞こえてきてホッとしたり。
活動を休止しているRIP SLYMEの音源が今でもちゃんと使われていてそれも当たり前に嬉しいんです。
テレビ番組って音はとても大事じゃないですか。
ここが変わっちゃうとかなり番組の雰囲気も大きく変わっちゃうから。
そしてこの、セットとナレーションの感じって
かなり『HEY!HEY!HEY!』を思い出しませんか?これも余談ですけど。

ちなみにたけしさんは、TBSでの裏被りの関係でこの先出演なし。さみし~!
(けどたけしさんがいたらあの人は出てこなかったのかもな・・・)


トップバッターは今回NON STYLEから始まりました。
毎回思うけどこのレベルのコンビがトップバッターだなんて、なんて贅沢。
贅沢なネタがいつものように次々と進む中、
いつもとは違うコーナーが次々と挟み込まれます。

こういうのっていつもだったら
「いつもと違うことすんな~~邪魔なんだよ~」
と思いがちなんだけど、今日は全くそんなことなかったんですよね。

・「平成リズムネタ博物館」
・「ENGEI歌謡祭2019春」
・「地元にゆかりの深い芸人たちによる被災地出張ライブ」
・「ネタ終わりの芸人を集めた前室中継」
全部面白かった。

コウメ太夫さんや8.6秒バズーカさんのような
リズムネタ?で一発当てた芸人さんを集めた「リズムネタ博物館」は、
こんな事言うのはあれですが、
かなり放送に乗せるまでが難しい企画だったはず(笑)だと推測します。

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何でも出来る麒麟の川島さんを進行に置いて、
リズムネタ芸人を極限まで喋らないことが不自然じゃない博物館風演出、
喋ったりネタを見せるタイミングを進行役に握らせる演出がかなり細かく計算されて、
だぶつく時間が無いコーナーに仕上りほんとにすげ~と感動してしまいました。

それに視聴者投票で1位になるとスタジオで本ネタが出来るというシステムだったのですが、
おなじみの出囃子でせり上がってきたときの
あるある探険隊でお馴染みレギュラーの2人の目がキラッキラしててたまらなかったです。
ちなみにですが、わたしはジョイマンさんに投票しましたよ(笑)。

なんていうか、このコーナーがないと出られなかったであろう芸人さんを集めて、
それぞれの良さをわかってるからできる絶妙なタイミングが散りばめられてて、「愛」だなって。
これは他の局で出来るかなって考えたらちょっと想像つかないなと。
考えすぎかなぁ(笑)。

前放送から始まったコーナーである
「ENGEI歌謡祭」。
前回始まったときはそれこそ
無駄なことしないでほしいなぁと思ったものでした。
友近さんと秋山さんの歌謡曲コントは間違いなく面白いってわかってるけど、
せっかくのグランドスラムはちゃんとそれぞれのネタが見たいのにと。

しかしながら、ネタはもちろんのこと画作りがすごくて惹きつけられてしまい、結果しっかり笑っちゃうんですよ。
だってこの部分だけFNS歌謡祭を仕切る音楽班が担当しているというのですよ。なんだよ本気かよ。
今回は大黒摩季さんやT-BOLANが現れたけど、「本物の歌手がわざわざ番組来てくれたからにはその歌唱をちゃんと聞きましょう!」じゃなくて、ちゃんと芸人さんをメインにしたおもしろを届けてくれたから満足。
ココリコ遠藤さんの尾崎豊、秀逸でした。

ちなみに個人的には、トレエン斎藤さんが歌う「PEMON」(紅白の米津玄師の「LEMON」のパクリ)の映像を見て
「なんかひょうきん族みがすごい・・・」とつぶやきました。
これね↓。

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被災地に地元を持つ芸人さんが現地でネタを披露する「被災地出張LIVE」のVTR。
これはシンプルに良い企画ですよね。
ミュージシャンと違って、被災直後にはなかなか駆けつけてライブをできない職業の芸人さん。
こうやってネタをしに行く機会が出来るのはきっと重いことだと思います。
千鳥さんがとてもいい顔でネタをしていたのが印象的でした。
これをきっかけに、コーナーでもいいし、芸人さん個人的にでもいいので、凱旋する機会が続くといいなと感じます。

そして「ネタ終わりの芸人を集めた前室中継」。

本来の収録番組のときは、
自分の出番前の芸人さんの緊張した面持ちや
出番後に興奮冷めやらないめずらしい姿が
編集で使われているのですが
生放送はそれが見られません。

基本的にネタをする芸人は
ネタ以外での出番が無い番組なのですが、
生のときだけネタ出番が終わった芸人が
別の部屋(前室風)に集まりその部屋とスタジオを中継で結ぶというシステムがあります。

この部屋では「ネタ終わりに感想を聞く時間」という設定ですが結局ミニコントが始まる仕組み。

今日は1発めから今昔庵マスターのマネをする河本さんが現れて芸人さんは大ウケ。
「視聴者にはわからないよ!」というツッコミの中、マスター本人が現れるという、フジテレビお得意のウチワネタ(笑)。

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ウチワネタってよく批判されテレビ(特にフジの)悪しき文化とされているので、
フジテレビはこれから変わっていくためにもこういう演出は少なくなっていくんだろうなと感じています。

けど、個人的には何がダメなんだろうと思っています。
見ている人が取り残されてしまうから?
でも、ネタの中身がわからなくても楽しそうにしているとんねるずとかさんまさんが
なんだかカッコよくておもしろくてワクワクしたからテレビをかじりついてみていたんだけどなぁ。
というわけで今昔庵がわからない人は、検索してね。
最近、ニュースになっていたのですぐ出てきます。

そんな生粋のテレビっ子(のわたし)は今昔庵マスター登場に歓喜!
でた~~~~!
TMC撤退で会えなくなる!とタレントさんが一斉に悲しんでいましたけど、視聴者だって「今昔庵のエピソード聞けなくなる!」って悲しみましたよ!?

ウチワネタとは言いつつも、今昔庵がなくなってしまったあと連れてくるなんてこれも愛を感じて高ぶる~~。

その後も別の前室中継では上沼さんのものまねされる方が現れてドキドキしたりした後。

現れるんですよ、あの人が。



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ダ~~~~イシ~~~。

とんねるず貴明さんが扮する、元フジテレビプロデューサーで現業界の実存する偉い人。それがダーイシ。
てゆうか!
とんねるずの石橋貴明がやってきた!

この人が下手から現れたときの他の芸人さんの顔よ。
全員一瞬目が見開いて、瞬時に全員キラキラして笑顔になるというあの光景が焼き付いています。
そりゃそうだよな!
どうやら河本さんナイナイさん山崎アナも含めて、ダーイシ登場は出演者には知らされてない様子。
しかもここに集められているのが、25,6くらいのこれからを担う若手芸人たちっていうのも憎い。
ダーイシに杖でひっぱたかれるEXITなんて最高だよ。
ポットの熱湯をぶち撒いて、若手が「熱い熱い熱い!!」て、最高だよ。
そして「松村が、松村がやべえんだよ。会見で」とブツブツいってましたね。最高かよ(笑)。
※松村もどうにか検索でたどり着いてください(笑)

これだけ盛り上がるとフジ特有のダラダラ感が出るんですけど、
ビシッと次に進んでいくのがなんだか今までのフジテレビの生放送バラエティと違うところ。
生でダラダラしない!(それは日テレ!)

しっかりボリュームをもたせたまま粛々と進行し、エンディングへ。

みんなが集まったところでケーキを持ったダーイシ登場。

フジテレビで芸人が持ってくる大きなケーキといえば、そうですね。

爆発しないわけがないですね。

怯えて離れようとして真ん中に戻される矢部さんや
少しづつ真ん中に集まり出す白くなりたい霜降りのせいやくんや小島よしおさんらなど
舞台上がごちゃごちゃしだす中
フジテレビ60周年を祝って「ハッピーバースデー」を歌い出すダーイシ。
岡村さんがロウソクの火を消したところでBOMB!!

ナインティナインが揃って真っ白。
なぜかもう一回爆発してタカさんも真っ白。
今昔庵マスターもなぜか頭をケーキに突っ込まれて真っ白。
テンションの上がりきった爆笑問題の太田さんが客席に突っ込もうとして、クリームで滑り転倒。
慌てて起きてまた転倒。
頭から転倒。

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そんなこんなで太田さんを心配しながら生放送が終わりました(笑)。
※投稿後追記:太田さんはその翌日、サンジャポを経過観察のためお休みされました(笑)


・・・あ~~~おもしろかった~~~!!

こういうフジテレビっぽいおバラエティはあんまり見れなくなるんだろうなと思っていたので、大変嬉しかったし満腹でした。
フジテレビは方向転換しなくてはいけないし、するなら正直ガラッと行っちゃってくれ!と思ってはいるのです。
これまでのフジテレビも好きですが、過去にすがっていたら変われないから。

だけど。
だけどもだっけど。

これまでのフジテレビの楽しい記憶がこの番組の随所に散りばめられていて、
それを60周年記念として放送されるのはやっぱりグッときます。
ダーイシを始め過去を肯定しながらも、
番組づくりは洗練されていて下品にならず、新しいスターを巻き込みながら丁寧に作られていてとてもとても満足しました!
これ作るの相当大変だと思うんですよ。
いいものが見れて嬉しかったです!
この特別な会に限らず、『ENGEIグランドスラム』はとても楽しみにしています。

今日は推しの霜降り明星が大目当てで見てたのですが、そんなこと忘れてずっとゲラゲラ笑って見てしまった。。。

以上!本日の備忘録!おわり!!


追記:
あ、個人的にはフットボールアワーさんの漫才が圧巻でした。
おもしろいし。ゆっくり話すし、普通の会話してるみたいなのにネタだった。いつまでも聞ける。
何あれ、すごい。
エッグキーパー。。。てなに。

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