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成果をあげるために、はじめにやるべきこと

自分がめざす夢や目標に向かって一つひとつ成果をあげていくために、できる限りいい環境をつくる事は非常に重要である。
環境創造はエンプロイアビリティに直結すると言っていい。
「考え抜く」、「何かを企てる」と言うコンセプトワークには、それにふさわしい場所というものがある。
静かでゴージャスな空間を用意すべきだということではない。ある程度ハングリーな状況が功を奏することもある。居間の一角に確保した1平方メートルほどのスペースでも、未来の基地とすることはできる。 都心にある喫茶店の片隅に、混雑時でも集中力を維持できる席があるということもある。
いずれにせよ、自分を見つめて将来を考えることのできる最低限の環境がないなら、あらゆる工夫をして、なんとかしてつくらなくてはいけない。それなりの環境を設定することで、発想が湧き、思考の整理がおおきく進むことは非常に多い。
環境を変えること自体がきっかけになり、推進力となるという効果もある。環境創造は、コンセプトワークをするための場をつくるというだけではない。フィールドワークをするためにも必要である。
エンプロイアビリティを高めるためには、仕事をするフィールドがなくてはいけない。 少なくとも、自分のやりたいことにつながることができる場がなければ先に進むことができない。そうしてはじめて、経験と実績を作ることができる。
また、いい人脈を作り、人間関係を維持し発展させていくためには、自分が相手に提供できる情報(もちろん会社の機密事項をもらすような情報提供をまずいが) の質や、自分自身の魅力を高めることがプラスに働くのは言うまでもない。
自分が現在どのような仕事環境で何をめざして何をしているのか、何に興味をもっているか、時間をどのように使っているか、社会とどのように関っているか、自分の周囲にどんな人がいるかということが問われる。
ネットワークにとっても環境創造は重要なのである。
これらは、仕事の環境に左右される要因だ。
仕事のやり方に関する仕組み、時間・思考・行動の制約も含めた風土や慣習、コミュニケーションツールの有無や技術的レベルなどもふくめて、いい環境の中に自分を置くべきである。
毎日の職場が、そうした環境にないのなら、自分の手で今の環境を変えた方がいい。職場に変化を起こすのもいいし、上司や部下との関係を変えるのもいい。全く会社を離れたところで、ネットワークの仕組みを作ってもいい。それも難しいなら、異動して職場を変えるか、転職を考えた方がいい場合もあるだろう。
自分のやりたいことをやれる環境を実現するためには、周囲に働きかけて理解と共感を得なくてはいけないかもしれない。自分にとって都合がいいというだけでなく同僚たちにとってもメリットがあり、何らかの問題解決につながったり、夢や希望の実現に結びつくような付加価値の提案が必要になるかもしれない。
そうした試みは、自分がやりたいことが、どれだけ価値のあるものかということを自分自身に問いなおすとともに、 人々にとってどれだけ支持されうるものかをはかることになる。何を我慢すべきで、何をあくまで譲らずこだわりとおすべきのかも見えてくる。
周囲に働きかけながら、ぶつかったり、共感しあったりするなかでうまれる人間関係は、のちに情報力の源泉になることが少なくない。
いまある環境を、やりたいことができる状況に変えていくという発想は、常に重要である。
だが、自分だけに都合の良い環境というのは、そうあるものではない。
我慢や忍耐も必要になる。人を説得することなしに得られない環境もある。いま自分を取り巻いている環境をポジティブにとらえ、将来のために活用してやろうと言うマインドをもって仕事をしている人ほど、その人の魅力が高まる。
環境創造には、新しい環境を整備するだけでなく、いまあるものを、積極的にとらえなおして最大限活用するという意味もある。
それは、自分のテーマを追究する材料をいつも探すことにつながり、ひとと前向きに関係を結びながら自分のビジョンを表現する機会を増やし、現実に適応しながらもより高いものをめざす姿勢を失わないことにつながる。
環境創造のプロセスには、必然的に、エンプロイアビリティの基本となる専門能力、自己表現力、情報力、適応力と言う4つの能力が磨かれる機会が生まれるのである。

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