漆原直行

うるしばら・なおゆき。編集者/ライター。無芸大食。お気楽系ビジネス書ウォッチャー

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最近の記事

「なんと言われようと、メタルが大好きだ!」という衝迫を全力で肯定してくれる一冊──『「メタルの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)

労作です。そして、なんとも贅沢な本です。 『「メタルの基本」がこの100枚でわかる!』 もともと購入予定だったのですが、編集担当・築地教介さんからご恵投いただいてしまいました。恐縮です。ありがとうございます。 星海社新書はスタート当時から意欲作を量産してきたレーベルですが、相変わらず攻めてますね。興味深い本が多いです。 雑誌『ヘドバン』編集長の梅澤直幸氏が編者に立ち、「メタルの基本」をテーマにして必聴アルバム100枚をセレクトしたという本作。タテ軸に「歴史」、ヨコ軸に

    • フワッとした希死念慮 ~相次ぐ自死に寄せて~

      以下に述べるのはあくまで、過去に「うつ病」を患って通院・服薬し、その後「寛解」となり、現在までだましだまし暮らしてきた僕の個人的な心の動き方、感情の捉え方である。「うつ病寛解者の多くがこういうものだ」などと一般化するつもりはまったくない。ましてや僕は、医師や臨床心理士、心理カウンセラーといった専門家でもない。「自分の場合は、こんな感じなんだけどね」と個人的な事柄を一例としてお伝えしているにすぎないことを、まずお含みおきいただきたい。 ■自殺には、端的な理由が存在しないことも

      • 「それができれば、そもそもこんなことにはなっていない」は欺瞞なのか

        「○○な人から比べたら、アナタはどんなに恵まれていることか」 「きっとアナタを見て『羨ましい』と思っている人がいる」 そういった言葉で、精神的な弱さを見せる人間を励ましたり、鼓舞したりする人がいます。 「上を見てもキリがない」「自分は自分。他人は他人。自分は他人にはなれない」「『過去』ではなく、『いま』にフォーカスせよ」みたいな話ですよね。視点を変えてみろ、切り替えろ、いまの自分も悪いモンじゃないとポジティブに捉えよう、と。いやまあ、その通りだと思います。 ただ、それ

        • 書き直したい

          酷い。こんなに酷かったとは。 いや、久しぶりに拙書『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』をきちんと読み返してみたのです。 衝撃でした。文章があまりに酷い。背筋に冷たいものが流れて、暑いのに震えています。 さすがに素人ではないので、読んでもまったく意味不明だったり、明らかに日本語として破綻していたりするわけではありません。時間がないなか、校正さんも頑張って目を通してくれましたし。 ただ、とにかく文章がこなれていないのですよ。なんか、全体的に一文が長いし、どこか収ま

        「なんと言われようと、メタルが大好きだ!」という衝迫を全力で肯定してくれる一冊──『「メタルの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)

          家事で劣等感を抱くなんてバカげている

          先日、仕事をしつつ、なんとなくつけっぱなしになっていたテレビを横目でチラチラと見ていたのです。そこでは、アイデアマンで勤勉で節約上手な大家族ママの家事テクニックが紹介されていました。 「スーパー主婦の家事テクニック」にわだかまるいや、素晴らしかったです。なんとプロフェッショナリズムに溢れた主婦の方だと感心しました。コスト意識が高く、合理的であり、クリエイティブでもある。まさに、有能なワーキングパーソン。敬服するしかありません。 ただ、この手の“スーパー主婦”のような方が紹

          家事で劣等感を抱くなんてバカげている

          「メンヘラおやじ」からの脱却

          年始早々、辛気くさい話である。いやまあ、もとより辛気くさい人間なので、ひっくり返せば基本的に辛気くさい話しか出てこないのだが。 要は「今年の抱負」みたいな、この時期にありがちの話題だ。 アラフィフにもなって、この体たらく 今年こそ「メンヘラおやじ」からの脱却をはかりたい。心からそう思っている。 物心ついたころから情緒不安定なタチだったとはいえ、まさか自分がアラフィフになってもグラグラの脆弱メンタルをこじらせたまま、自尊感情や自己効力感に乏しい状態で職業生活や私生活を送る

          「メンヘラおやじ」からの脱却

          宴席のキレ芸ほど醜いものはない

          年末年始はプライベートだけでなく、仕事や学校関連でも催しがアレコレと重なりますよね。皆が酒をカッ喰らっている裏で、スタッフやサポート役として立ち回っている方々には、本当に感謝しかありません。 赤い顔をした先輩連中からの勝手で無遠慮で往々にして横暴なオーダーに応えるべく、若手がクルクルと動き回っているのを見たりすると、心から応援したくなります。素晴らしいです。僕とアナタにはなんの接点もなんの縁もありませんが、クソおやじ、クソおばさんの加齢臭に目をつぶり、乱暴なフリに応えてくれ

          宴席のキレ芸ほど醜いものはない

          “傍流サウナー”的 入浴剤レビュー

          サウナって、あまり得意じゃないのです。 「じゃあ、なんでこんな企画に前のめりで参加したんだよ」と思いますよね? 「サウナ好き男性、大集合」みたいな趣旨ですから。 イベント自体はそりゃもう楽しかったです。オッサンたちが汗だくになりながら、きゃっきゃウフフの裸祭り。AMEMIYAさんの生歌も最高でした。 でもって冒頭の一文に戻るわけですが、正確にいうと「メチャメチャ高温のドライサウナって、体型的に熱がこもりやすいのか、すぐにクラクラしてしまうので、あまり長時間は入っていられ

          “傍流サウナー”的 入浴剤レビュー

          行儀は悪い。でも、身体にはいい(らしい)

          近ごろ、妙に「太モモがダルい」「ふくらはぎに疲労感があり、なかなか抜けない」と感じることが続いていたのですよ。 まあ、歳も歳だし、運動不足か、加齢か、体重のせいか……なんてことをボンヤリと思っていたのですが、原因、わかりました。 貧乏ゆすりです。 ここのところずっと、某案件の仕事で机にへばりつき、足りないアタマをフル回転させて、頭痛や胃痛を堪えつつ、ただもうひたすらに終わりの見えない荒野を転びながら進む……みたいな状況が続いておりまして、気が付けば、すっかり貧乏ゆすりが

          行儀は悪い。でも、身体にはいい(らしい)

          ライティング/編集プロ論が怖い

          noteってとてもよくできた、使いやすいプラットフォームだと思うけど、見ているとどうも疲れてしまう。人々の「書きたい!」「伝えたい!」てな表現欲求が濃厚に渦巻いており、圧倒されるというか。 とりわけ僕自身の仕事にも関係する領域の発言──「編集とは…」「ライティングとは…」みたいな“オレ流/アタクシ流プロ論”的言説は、大概キッツイ。すぐにソッと閉じてしまう。 とくにキツイのは、キラキラした若手とか、老若男女幅広く友人知人が多そうな中堅どころ(要は求心力のある、敏腕の中堅)の

          ライティング/編集プロ論が怖い

          なにをどうすればいいのかイマイチ判然としないので、とりあえずマイフェイバリット寝癖写真をあげてみますね。

          なにをどうすればいいのかイマイチ判然としないので、とりあえずマイフェイバリット寝癖写真をあげてみますね。