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日々、電動製品にお世話になる。~50代のエイジング
夫がしばらく家を留守をするので、新しく購入したものがある。
電動の缶切り、
電動のワインオープナー、
電動のペッパーミル。
これまでは、電動でない、普通の缶切り、ワインオープナー、ペッパーミルを使っていた。
使うのは夫。
私は、香りのいいコショウが、パスタやサラダの上にふりかけられたり、グラスに、ワインが注がれるのを待っていた(笑)。
去年あたりから右手首の痛みを気にするようになって、以来、気を付けている。
レストランを初めてから公私ともに、数えきれないほどワインを開けてきた、
それが理由かどうかは分からないけれど、
ひとまず、ワインを開けるという動作は一切、止めた。(私は ワインをポン!と軽く開ける瞬間が大好きだったのだけど)。
オフィスで使うコンピューターのマウスも、キーボードも、左利き用にして、とにかく右手を休ませた。
そして手首に良いとされるエクササイズ、指や手のひらのストレッチ、腕のマッサージなどを頻繁に繰り返した。
店ではスタッフに、家では夫に、
「これは私の手首のためには、やらない方がいい」
と思うことは、何でも任せた。
忙しいと、つい、
「このくらい、いいや!」と自分でやってしまいがちだけど、
そこをぐっと堪えて、人に頼む。
それは多くの人同様、私にとっても簡単ではなかった。
でも一方で、これぞ「セルフラブ」よね、と悦にも入ったりして。
お陰で手首の痛みはすっかりなくなった。
でも、それでいい気になって、右手を使いすぎると、右手が警報を鳴らしてくるのがよく分かる。今朝も、長く庭掃除に精を出していたら、ずっとホウキを握っていたせいで、親指の付け根に重さを感じる。
年を重ねて改めて思うのは、今まで以上に身体の声を聞いて、労わってあげないといけないということ。でも、それは年齢は関係なく、とても当たり前のことなのに、若い頃は、身体よりも、心の声を聞くことの方に重きを置いていた。
これまで50年を超えて、一日も休むことなく、私の肉体は日々、機能してくれていたことに、感謝と愛おしさが増してくる。
この身体を、私以上に慈しむ人はいないことに、
気が付く。
誰が言ったかは忘れたけれど、
「もし一生のうちで、たった一台しか自分の車が持てないとしたら、自分はどんなふうにその車を扱うだろうか」
というふうな言葉を聞いたのは、そんなに前ではない。
でも、今だからこそ、その言葉にしみじみとうなずく自分がいるのだろうと思う。
電動の缶切り、
電動のワインオープナー、
電動のペッパーミル。
そういったものを、自分が購入することになるとは思ってもみなかった。
ずい分前、引っ越してゆく友人がいらないかと聞いてきたときも、断った。まったく無駄だと思っていたから。
それが今では、日々のこんな小さな小物たちが、私の暮らしを
健やかに、
便利に、
豊かにしてくれる。
それに、最近では多くの電動のものは、たいていUSBポートがついていて、乾電池を買わなくていいのも素晴らしい。電動、というよりリチャージブル。
夫だけは、妻の独り立ちに、一抹の淋しさを感じてはいるようだけど(笑)。
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