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冬至マジック

冬至。

1年で一番闇の時間が長い日。
闇と光が転換する日。
新たなものが立ち上がっていく日。

私はこの時期になると、2012年の冬至のことを思い出す。

あの時、友人の呼びかけで、20代から60代の女性たち20人くらいが 彼女の家に集まって、
冬至パーティをしたんだ。

それぞれが持ち寄った料理を頂く前に、
みんなで輪になって、やっぱりそれぞれが持ち寄ったタイコや、マラカスなどの鳴り物をならして遊び、歌い、そのあとでしばし静かに目を閉じた。

友人が、その瞑想途中で、「森の中に行ってみようよ」、とみんなに呼びかけた。

私は、夢を見ていたんだろうか?

気がつくと、私に馴染みの深い、インドの聖者が私の横にいた。

私はそのお方と手をつなぎ、夜の森の中を歩いていたのだ。
そして、ある大樹の前に出る。

大樹には入口のようにぽっかりと穴があいていて、そして中は大きな空洞だった。

私たちはそこに入り、そして、どこまでもどこまでも大樹の内側を昇っていった。見えないエレベーターに乗っているみたいに、ゆっくりと。
そしてついにはてっぺんまで登り、そこからの大空を見上げた。

ああ、満点の星々。

私の手を包みこむ、聖者の手の大きさを感じていた。
二人で、しばらく大空を見上げ、佇んだ。

私はただ、ただ、そこで感嘆するしかなく、次第にその光景に吞まれていった。

瞑想の終わりを告げるリンが鳴っても、
私は目を開けることが出来なくて、
しばらく動けないでいた。
胸に広がる途方もなく大きな何かで、自分が溢れてしまいそうだった。

いったい何が起こったんだろう?



世界が時折、私たちにミラクルを見せてくれることはないだろうか?

特別な体験から戻って来て、普通の日常が繰り返されるとき、
自分が後退したような感覚を抱くことがある。
もうその場所に自分がいないような気がして 取り残されたような気がする。あの素晴らしい体験と、自分とが切り離されたような気になる。

でもそうじゃない。

体験はどこへも行きはしない。私たちは決して後戻りなんてしない。そう現象では見えたとしても、実際はちゃんと前に進んでる。私たちは前にしか進めない。

ミラクルは真実を垣間見せてくれる。
見えないけれど、存在しているものを、
在るけれど、気づかないものを、
私たちが行き着ける可能性を、
コンフォートゾーンを広げるきっかけを。

そこに心を開きつづけないで、どうやって未知に出会い、それを生きていく?


あれから9年の年月が経った。
けれどあの時の体験は、まるで最近のことのように、いまだ瑞々しい。

あの日、集いがお開きになって、帰り支度をしている時、見えないものにビジュアルな感性を持っている友人が、私を呼びとめて言った。

「あなたをいつも守っている人、たいていあなたの横か上にいるのに 今はあなたの中にいるわよ、何があったの?!」

ああ、そういうことだったんだ、

その一体感、すべてとのワンネスの体験を私に見せてくれたんだね、
意識を向ければ、いつもココにある、

私たちのhome…,


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