最強の勉強法
みなさん、勉強していますか?
多くの人にとって勉強ができるかどうかが重要な事は言うまでもありません。
例えば大卒と高卒とでは生涯年収に5000万円ほど差がついてしまいます。
さらには医師免許、司法資格、公認会計士などの資格は勉強をして難関な試験を突破しないと得られない資格で、その資格を持った人だけが許される高収入な職業があるのも事実です。
もっと言えば転職活動での資格の有無が重要である事は明確ですし、外国語を勉強すれば職業選択の幅は倍以上になるでしょう。
このように人生のどのフェーズでも勉強が大きな意味を持つ事は明確なのです。
そこで重要となってくるのは勉強の仕方です。
例えば大学入試であれば基本的には高校3年間という全員に平等に与えられた時間の中でより良い点数を取るために効率的に勉強しなくてはなりません。
資格にしても2年の勉強を1年に縮める事ができたとしたらもう一つ資格を習得できます。
特に変動の大きなこの時代ではスキルが廃れてしまうスパンもどんどん短くなっていくでしょう。
そんな時代だからこそ効率的な勉強法を知っている事はこの時代を生きる普遍的なスキルとも言えるのです。
この記事ではそんな勉強を極限まで効率化する科学的に正しい勉強法について説明していきたいと思います!
それを聞いて
「いや、そもそも勉強法なんて人それぞれで自分に合った勉強法じゃないと意味ないよ」
そんなふうに思ったいる方もいるんではないでしょうか?
自分にあった勉強法は確かによく聞くフレーズですね。
しかしはっきり言います!!!
自分にあった勉強法など存在しません!
いや、この言い方も少し誤解を生みますね。
正確には個性にあった人それぞれの効果的な勉強法などはなく、
誰にでも合う普遍的で効率的な勉強法しかないのです。
これはインディアナ大学が数百万人の「勉強法」に関するデータを調べた結果わかっている事です。
その調査では「自分が好きな勉強法」でテストの成績は向上していなかったことがわかっています。
逆に、成績の良い学生の勉強法は、みな類似した特徴を持っている事がわかったのです。
つまり「個性にに合わせたいろいろな勉強法」などはなく「誰にでも合う効率的な勉強法」しかなかったというわけです。
このシリーズではそんな効率的な勉強法について説明していきたいと思います。
まずはメタ学習について説明しましょう。
メタ学習・・勉強の準備に時間をかける?
メタ学習とはいわば勉強についての勉強の事です。
ちょうどこの記事で勉強法について勉強する事もメタ学習に入るでしょう。そんなメタ学習の段階さえも勉強の成否には関わってきます。
いわばメタ学習とは勉強というプロジェクトの戦略なのです。
成功のために戦略は重要な事は言うまでもないでしょう。
そして何よりも大切なメタ学習は準備、いわば勉強計画だと言えます。
スタンフォード大学の研究では1日15分でも事前に勉強計画を立てるだけで成績が向上する事がわかっています。
では具体的にどのように勉強計画を立てればいいでしょうか?
ここでは勉強前の
「Why」・「What」・「How」を考える事を強くお勧めします。
Why・・まずは、なぜ学ぶか?をよく考えましょう。
意外とこのフェーズを適当にやってしまう人が多いです。
受験や資格といった実利のためか、それとも興味のために学ぶのか?自分がなんのためにその勉強をするのかをはっきりさせましょう。
もし興味のために学ぶのであれば学ぶ理由としてはそれで充分かもしれません。しかし実利のために学ぶのであれば自分が目指すべき道に本当に学ぶ必要があるのかをもう少しちゃんと考える必要があります。
例えば、いざ資格をとってみたが、実際にとってみると自分の目標にはあまり必要のない資格だった事に後から気がつくなんて事はよくある話です。
将来のキャリアアップのために資格の勉強したいと思っている人なら、本当にその資格取得はキャリアアップに役立つのか?をよく考える必要があると言うことです。
要は「割りに合うのか?」をよく考えましょう。
このWhyを考える事は効率的に目標を達成することにももちろん役に立ちますが、むしろよく調べることで本当に必要なスキルだと再認識することによるモチベーショアップの意味合いが大きいです。
この調べ方としては、自分の目指す道を先に進んでいる人に聞いてみるのが有効でしょう。
友人や先輩が聞きやすいかもしれませんね。
あとこれはエアプになってしまうのですが、SNSを使ってその道の第一人者にコンタクトをとってアドバイスをしてもらうことも良いかもしれません。
失礼のないように真摯にDMなんかを送ってみたら意外にも答えてくれたりするらしいんですよね。(エアプなので申し訳ありませんが、やってみる価値はありだと思います。)
次にモチベーションをあげる目標設定について説明していきましょう。
それには自己超越目標が最適です。
自己超越目標とは「良い大学に行きたい」などの個人の欲望を満たす目標ではなく「多くの人を救えるような医者になりたいから、優秀な先生と志の高い学生の集まる良い大学に行きたい」といった他者利益、社会的利益を目指す目標の事を言います。
要するにその目標達成によって周囲や社会にどのような良い影響を及ぼせるかを考えるのも重要というわけです。
テキサス大学の研究では、学校の勉強が社会問題の解決にどう役立つかといった自己超越目標を考えた学生はそうでない学生より2倍も勉強時間が増えたという報告もあります。
世界をより良くするために今から学ぶ事がどう役立つか?を勉強前に考えてみると良いでしょう。
それに何も世界にまでスケールを広げなくても、自分だけでない大切な人のために、勉強した事をどう活かせるのか考えるのも自己超越目標になりえます。私自身も自分の記事を読んでくれた人の人生を少しでも豊かにしたいと考え、日々勉強している所はあります。(大部分は個人的な興味を満たすためですが、、、)
ぜひ勉強する前にはこの自己超越目標を考えてみてはどうでしょうか?
また自分の根源的な価値観に基づいた目標を立てることも効果的です。
私自身も自己の「成長」という大切な価値観を満たすために日々勉強しています。
自分にとって大切な価値観は何でその価値観に沿った目標を立てられているかをもう一度確認してみると良いでしょう。
次にWhat何を学かについて説明していきたいと思います。
ここでは「概念」「事実」「行動」に分類して考えると良いでしょう。
まず「概念」とは柔軟な形で理解しておく必要のある「考え方」のことです。
数学や物理学などはこの概念に大きく依存している学問だと言えます。
次に「事実」とは深く理解していなくてもとりあえず覚えておけば良い「暗記事項」のことです。
歴史における年号などはこれにあたるでしょう。
最後に「行動」は練習が必要となる「スキル」のことです。
プログラミングにおけるコードを実際に書くことはこの行動にあたるでしょう。
そしてこれらの分類の中で自分の勉強のボトルネックになるであろうものの対策をしておくことが勉強の準備では大切です。
例えば数学の試験勉強であれば、公式や定理の暗記といった「事実」の理解より、その公式がどう使えるのかといった「概念」の理解や、減点されない解答の論述練習といった「行動」がボトルネックになると考えられるので、それらをどう習得していくべきかを考えていくといった具合です。
この分類を使い自分が勉強したいもののどこにボトルネックがあるのかを予想し、対策を立てておきましょう。
最後に「How」どうやって学かについて説明していきたいと思います。
このどう学ぶかという事は多くの人が勉強を始める前に考える事でしょう。
その中でも科学的に根拠のある方法を紹介していきたいと思います。
それがスタンフォード大学が開発した戦略的リソース利用法です。
この戦略的リソース利用法は7つのステップから構成されています。
①〜⑦まで順に考えていって下さい。
①成績判断・・目標点はどのくらいか?を考える
②重要度測定・・その成績はどれくらい重要か100点満点で採点する
③自信測定・・その成績を取る自信を100点満点で採点する
④問題推定・・出そうな問題を2~3問選んでみる
⑤資料抽出・・参考書や資料から使えそうな所を最大15箇所まで選んで書き出す
⑥理由判定・・⑤の理由を書き出す
⑦使用判定法・・⑤をどのように使うか紙に書き出す。
これが戦略的リソース利用法です。
まず①~③で自分がどの程度のリソースを割かなければならないのかを客観視し、④~⑦で自分の持っているリソースを使い、目標達成のためにやるべきことを明確にし効率良く学習を進めていくという効果がこの戦略的リソース利用法には含まれています。
ぜひ勉強前に考えてみたらどうでしょうか?こういう一手間が大きく結果を左右するものです。
次に勉強で最も大切と言えるテストについて説明していきたいと思います。
テスト!テスト!テスト!とにかくテスト!
みなさんにとってテストとはなんですか?勉強の習熟度の確認のために行うものだと思ってませんか?それも不正解ではありません。
しかしテストの意味はそれだけではないのです。
むしろ
テストのために勉強するのではなく
テストのためにテストをするべきとも言えます。
それには2つ理由があり、まずはありきたりな1つ目の理由から説明しましょう。
テストが最強である1つ目の理由は学習の直接性とも言える性質に適しているからです。
例えばテストで点をとるにはテストを、プログラムを打てるようになりたいならプログラムを打ってみる事が一番といったように、目標の評価手法を直接やってみる事が最も大きな成果を生む事をここでは直接性と呼ぶことにします。
この学習の直接性は学習の転移の起こりづらさに起因します。
転移とはある状況で学んだ事が、他の別の状況でも使えるようになる事を指します。例えば「勉強をしっかりしておけば、社会人になった時に役に立つ」などの言葉は一度くらいは言われたことがあるでしょう。
しかし正直にいって学校で習った教科を社会で使う機会など限られてきます。例えば古文なんて全く役に立たないですしょう。(※個人の意見ですw)では「この勉強しておけば社会で役に立つ」は果たして正しいのでしょうか?
私は転移という面では正しくないと考えております。
なぜなら現代の科学では、転移はごく近い状況(テニスとスカッシュといった)でしか起こらないとされているからです。
つまり学生時代、国語を頑張って勉強したからといって社会人になってからの資格の勉強に役立つか?と言われたら多分そんなことはないでしょう。
しかしそれはあくまでスキルの転移という点においてはです。
試験という目標をクリアするための計画性と努力、目標達成による自己効力感の向上は確実にその後の人生を実りあるものにしてくれると私は信じています。
少し話が逸れてしまいましたが、しかしやはり転移は基本起こらないという事を覚えておくべきでしょう。
転移が難しい以上、学習の軸は直接性に基づいたものがベストといえるのです。しかしその学習のなかで出てくる弱点についてはそこにフォーカスした勉強も有効と言えます。
例えば英文が読むための学習の中で英単語だけ集中的に学習する事は効果があるという事です。
次にテストが学習法として優れていると言える2つ目の理由を説明しましょう。
その理由はテストを解く過程で思い出さなければならないからです。
は?と思うかもしれませんね。しかし結論はシンプルなものです
思い出すとは記憶の構造上、最強の勉強法なのです。
ここでは心理学者ジェフリー・カーピックとジャネル・ブラントの研究を紹介したいと思います。この実験では学生に
「1回だけ教科書を読み直す」
「何回も教科書を読み直す」
「マインドマップを作成する」
「学習内容を自由に思い出す」
といった違う勉強法を同じ時間してもらった後マインドマップの作成という試験を受けてもらいました。マインドマップとは以下のような階層構造をしたまとめ方です。
この結果なんと「自由に思い出す」グループが「マインドマップを作成する」グループより成績が良かったのです。
いやいや、それでじゃ学習の直接性に反しているのではないか?と言う意見もわかります。
しかし勉強でのマインドマップ作成は資料を見ながらで試験のマインドマップ作成は何も見ないでと条件は異なります。
つまりどんな学習法より思い出そうとすることが学習効果が高かったのです。
この頑張って思い出そうとする事を検索練習と言います。
検索練習は教科書の再読より50%以上も記憶の定着率が高くなるとされている最強の勉強法なのです。
この検索練習はなんと習う前に行っても有効だという結果さえ出ています。
例えばマインドマップってなんだっけ?という検索練習をマインドマップが何かについて知る前に行っても学習効果が上がるのです。
この事を先行テスト効果と言います。
これについては「頭の中にまだ存在しない答えを見つけようとすることは、まだ建設されていない建物に通じる道を敷くようなもの」といった秀逸な例えが有名でわかりやすいでしょう。
習ってようが習っていまいが検索練習には効果があるのです。
しかしただ思い出せば良いという訳ではなく、効果的な思い出すタイミングというものがあるわけです。
いわば復習のタイミングというやつです。先生によっては「今日の夜にすぐ復習しろ」とか「毎日復習しろ」とか色々な意見があると思います。この復習を何回も繰り返し記憶を定着させる事を分散学習と言います。
実はこの分散学習にも科学的なタイミングというものが存在するのです。
次にそのタイミングを紹介しましょう。
結論から言うと、復習は忘れかけ(思い出せるかギリギリ)くらいのタイミングで行うと効果的と言われています。
そうは言われてもそのタイミングって具体的にどうなの?を調べた方もいるのでそれもご紹介しましょう。
研究者ピョートル・ウォズニアックが過去のデータから導き出した最適な復習タイミングでは
1回目の復習 1~2日後
2回目の復習 7日後
3回目の復習 16日後
4回目の復習 35日後
5回目の復習 62日後
となっています。しかし少し刻みが細かいですよね。これはあくまで平均ですのでわかりやすく、
明日
1週間後
2週間後
1ヶ月後
2ヶ月後
で復習すれば十分だと考えられます。
検索練習と分散学習、この2つは勉強の基本ですのでぜひ頭に入れておいてもらえれば幸いです。
効率的な勉強時間
次に分散学習の中でも効果的と言われているインターヒリング学習について説明していきましょう。
インターヒリング学習とは複数の分野を交互に学習する勉強法の事です。これは習得してから次に進んでいくブロック学習より効果が高いと言われています。
つまり意図的に複数の強化を交互に勉強した方が効率が良いというわけですね。
もっと具体的にいうと2~3分野をウルトラディアンリズムやポモドーロ・テクニック、ウェイクフルレストと併用して使うと効果的と言えるでしょう。
いきなりの横文字地獄、申し訳ありませんw
ではこれらの横文字について説明していきましょう。
ウルトラディアンリズムとは
90分作業・20分休憩のリズムの事を言います。これは時間生物学における人間の体内時計のリズムと同じとされていて、精神生理学者のペレツ・ラヴィー博士が指摘したものです。
実際様々な研究でこのウルトラディアンリズムの効果は立証されていて、例えば優れたヴァイオリニストはこのリズムに近いリズムで練習する傾向が高かったことなどがわかっています。
次にポモドーロ・テクニックとは
25分作業・5分休憩のリズムの事です。これは作家のフランチェスコ・シリロにより考案されたもので、ちなみにポモドーロはイタリア語でトマトのことだそうです。
彼が愛用していたトマト型のキッチンタイマーにちなんでこの名前がついています。
こうれらのテクニックのポイントは90分でも25分でも時間になったら必ず作業を切り替えてください。
それには2つの意味があります。
一つ目は締切効果を曖昧にしない事です。要するに25分といった時間制限があるからその間は集中できるわけであってその時間を毎回曖昧にしていたら意味がないからです。
2つ目はツァイガルニク効果を利用するためです。ツァイガルニク効果とは完了した体験より未完了の体験の方が人の記憶には強く残るというものです。
「あ〜まだ途中で少し気持ち悪いなぁ」という感覚が学習をより助けるというわけです。
またこのウルトラディアンリズムとポモドーロテクニックは組み合わせることも可能です。要はポモドーロテクニックの3セットをウルトラディアンリズムの1セットの中に入れてしまうのです。
これらはいわば集中するための戦略でもあります。集中力に関する記事もこちらに載せときますのでよかったら参照ください。
最後にウェイクフルレストとは何もしない休憩の事です。
学習後に何もしない、つまり不要な情報を入れない事で学習した記憶を定着させる事に脳が集中できるため記憶の定着に効果的と言われています。
特に超常刺激であるスマホなどは休憩中は控えた方が良いと言えるでしょう。
休憩だったら真っ先にスマホを確認したくなる気持ちはわかります。
しかし作業後5分くらいは何もしないウェイクフルレストを取るのが賢明でしょう。またいわゆるパワーナップと言われるような昼寝も有効でしょう。
それについては睡眠の記事も載せていますのでそちらの方を参照していただけると幸いです。
最後にオーバーラーニングについて説明していきたいと思います。
オーバーラーニングとは修得してからもさらに練習する事を言います。
学生時代にやったような数学の計算練習が良い例でしょう。
このオーバーラーニングは一見効率が悪そうに見えるかもしれません。
しかし記憶の定着率が高くなり覚えている期間が延びる事がオーバーラーニングの効果として確認されています。
かつてブルース・リーも「一度に一万種類のキックを練習する男は怖くないが、1つのキックを1万回練習する男には恐怖を覚える」と語っています。オーバーラーニングによる反復練習で体に染み込ませるフェーズも学習には必要でしょう。
以下の事を踏まえて実際に勉強プランの具体例を考えると
戦略的リソース利用法(20分)
①数学テスト(60分)→答え合わせ(30分)
ウェイクフルレスト(10分)→自由休憩(10分)
②物理テスト(60分)→答え合わせ(30分)
昼寝(20分)
③数学の解き直し(25分)→ウェイクフルレスト(5分)
物理の解き直し(25分)→ウェイクフルレスト(5分)
数学・物理の解き直しの答え合わせ(30分)
こんな勉強プランが立てられるでしょう。
まず戦略的リソース利用法で勉強の指針を立て、①②ではテスト中心の検索練習を90分間。
合間の休憩にも気を配りつつ、③ではこれまでやったことの解き直しをポモドーロテクニックを活用しながらすることでオーバーラーニングの効果にも期待するといった具合です。
トータルの時間は5時間半とかなりハードですが、学習効果が高いことは間違いないでしょう。
学びを深めるために
ここではいわゆる勉強法の中でも語呂合わせのような細かいテクニックをご紹介しましょう。
まずは全米記憶力選手権のチャンピオンも使っている記憶術について説明していきたいと思います。このテクニックをマスターすれば
021404011225
というこの覚えにくい数字の羅列を一瞬で記憶できるようになる・・・
かもしれません。ではどうするのか?まずは
0214ー0401ー1225 と固まりごとに分割してみると少し覚えやすくなります。これをチャンキング(チャンク化)といって電話番号などはチャンキングされている事で多少覚えやすくなっているのです。
でもこれではまだ全然覚えにくいですよね。ではこれではどうでしょうか?
バレンタイン
エイプリルフール
クリスマス
これはみなさん、覚えられますよね?しかしなぜいきなり祝日の話なのか?それは
0214→02/14→バレンタイン
0401→04/01→エイプリルフール
1225→12/25→クリスマス
バレンタイン・エイプリルフール・クリスマス → 021404011225
というわけです。これなら一瞬で覚えられますよね。
何も難しい話ではありません。
そのまま頭に入れるのではなく覚えやすい様に意味付け(他の記憶と繋げて)覚えてしまう。
これが記憶力選手権でも使われるテクニックなのです。
つまり新しい記憶を既存の記憶や覚えやすい記憶にアレンジしてしまうというわけです。
語呂合わせはこの原理を使っているのですね。
重要なのは既存の記憶と新しい記憶をつなげるという事です。
もっと一般的な記憶術としては記憶の宮殿が有名でしょう。
記憶の宮殿とは既存の記憶、特に場所の記憶と新しい記憶を結びつける方法です。
場所の記憶とは例えばみなさんのご自宅の間取りは何も見なくてもある程度頭に入っているでしょうし、いつも通る通勤路の景色は頭の中である程度思い出せるでしょう。
このように人間にとって空間の記憶は強いものとされています。
きっとそれは地図もない時代から集団で生活していた私たちの祖先の名残でしょう。
この強い場所の記憶と新しい記憶を結びつける方法が記憶の宮殿です。
チーズ2個
ノート1冊
マグロ一匹
ワイン6本
靴下3本
例えば上記の例を記憶の宮殿を使って覚えてみましょう。
「帰宅すると玄関に2個のチーズが開いたノートの上に置いてある、玄関を上がると我が家の猫がマグロを咥えてお出迎え、廊下には6本のワインが六芒星を描いておいてあり、そのうち3本のワインには靴下がかぶさっている」
どうでしょうか?これが記憶の宮殿のやり方です。
みなさんがよく知る場所のよく通るルートに記憶したいものを設置して想像するのです。
その際なるべくインパクトが強いレイアウトで設置することをお勧めします。
今回の場所は私の家としますが、もちろんみなさん知らないwwと思いますので自分のご自宅を想像してご自身でこのストーリーを考えてみおて下さい。
一瞬で記憶できるのが実感できると思いますよ。
語呂合わせでもなんでも自分の言葉に変換することは学習では重要です。
次にこの再言語化について説明しましょう。
例えば、勉強したのにいざテストになると全く解けなかったなんて経験に覚えはありませんか?その原因はもちろん理解度が低かったからでしょう。
よく数学なんかでありがちですね、解答を見て理解したような気になってしまっているということです。この理解したような錯覚を回避する事が、結果に繋がる学びのためには重要となってくるのです。
ではどのくらい理解すれば充分といえるか?それは自分の言葉で説明できるくらいまでの理解があれば結果に繋がる学びといえるでしょう。つまり再言語化できるまで学ぶ事が重要なのです。
研究者レベッカ・ローソンは人が理解してない事を理解したように錯覚することを説明深度の錯覚と呼び、多くの人が落ちいる代表的なバイアスだと提唱しています。わかったつもりが一番危険なのです。
ではそんなバイアスを回避するためにどう再言語化すれば良いのか具体的に説明していきましょう。
一番は友人などに実際に教え、説明してみることでしょう。再言語化ができていなければ説明など到底できません。
例え上手く説明できなくてもまずはトライし自分がどのくらい理解しているのか確かめてみましょう。
その話を聞いて「そんな友人いないよ」と思ったそこのあなた!!!
大丈夫です。私もあなたの仲間ですwwしかし説明は1人でもできます。それが一番お勧めのラバーダック勉強法です。ラバーダックとはよくあるお風呂のアヒルのおもちゃです。
そのおもちゃに説明してみる、つまり説明している風の独り言を言ってみるという勉強法です。
この際に重要なのはなるべく簡単な言葉を使って説明できることを意識することです。難しい専門用語で本質的な説明をぼやかさないということですね。
実はこのnoteの投稿も私自身の勉強のために始めたようなものです。
今の時代ならSNSに投稿するのも再言語化の良いやり方かもしれませんね。
以上で勉強法のシリーズは終わりとなります。
この記事がみなさんも勉強に少しでも役立てば幸いです。
最後に参照文献だけ載せておきたいと思います。
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