AIで作るショートショート#413「ナビの囁き」

深夜、山道を運転していた私は、目的地をナビにセットしていた。しかし、ナビの指示がおかしい。道は次第に狭く、曲がりくねっていた。木々は密集し、月の光さえ遮る。ナビの画面がチカチカと点滅し始め、「次の分岐点を左です」と恐ろしい声で告げる。

私は戸惑いながらも、ナビの指示に従った。すると、突如としてナビの画面が真っ暗になり、エンジンまでが停止してしまう。辺りは静寂に包まれ、ただ風の音だけが聞こえる。携帯の電波はなく、助けを呼ぶこともできない。

数分後、ナビが再び点灯し、「目的地に到着しました」と告げる。しかし、そこは地図にも載っていない古びた祠があるだけの場所だった。ナビは私を心霊スポットへと導いていたのだ。

私は急いでUターンし、元来た道を戻った。家に着くまでの間、ナビは沈黙を守り続けた。家に着いてからナビを見ると、画面には「またね」とだけ表示されていた。