ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.6:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで
引き続き、ミラノのカフェ・パスティチェリアについて書いていきたいと思っていたが、2020年11月3日の首相令によって再びミラノがロックダウンすることになってしまった。
領事館の情報によると、今回の首相令は、イタリア全土ではなく、政府が特に危険な地域として指定した州(レッド・ゾーン)が、11月6日から12月3日までロックダウンを命じるというものである。
レッド・ゾーンに指定されたのは、ミラノを含むロンバルディア州、ピエモンテ州、カラブリア州、ヴァッレ・ダオスタ州。
これらの地域には、2020年春と同様の様々な制限が命じられることになるため、当然のことながら、このnoteで紹介するカフェ・パスティチェリアも店頭での営業は停止中である(テイクアウトやオンラインなどで営業しているところはあり)。
前回がそうであったように、この措置が12月3日に終了するという保証はないし、さらに延長する可能性もある。
悪い時期にカフェ特集を書き始めてしまったなと思いつつも、またお店で珈琲とお菓子を楽しめる日を心待ちにして、最近行ったお店について書いていきたいと思っている。
1. フィウリ・ミラノ(Fiuri Milano)
こちらは一度単独のnoteでも紹介したことがあるお花屋さんが併設したカフェである。
お店の前には鉢植えの花がディスプレイされている。
またメニューは可愛らしく黒板に書かれている。
おばあちゃんのキッチンに遊びに来たようなカントリーな雰囲気だが、どの家具もセンスが光っている。
二階にはゆっくりできるテーブル席あり。
おやつもアペリティーボも楽しむことができるカフェである。
フィウリ・ミラノ(Fiuri Milano)
住所:Via Cola Montano, 24, 20159, Milano, Italy
営業時間:7:30-19:00(月曜、水曜、金曜)、7:30-19:00/22:00(木曜)、8:30-19:00(土曜)、8:00-13:00(日曜)
公式ホームページ:fiurimilano.com
2. モモ・ミラノ(MOMO Milano)
こちらはガリバルディ駅からも徒歩圏内のイーゾラ地区にある、セネガル料理を楽しむことができるカフェである。
原色のインテリアで彩られた店内はとてもカラフルである。
昼下がり、外のテラス席で食事をする人が大勢いた。
ずっしりしたチーズケーキやタルト、焼き菓子などから、
サンドイッチまで軽食メニューは豊富。
その他、テーブル席では本格的なセネガル料理を選ぶこともできる。
エスプレッソは1ユーロ。
カクテルも色々あるようである。
朝7時から夜遅くまで、1日中使えるカフェである。
モモ・ミラノ(MOMO Milano)
住所:Piazza Tito Minniti, 5, 20159 Milano, Italy
営業時間:7:00-2:00 am
公式Facebook:MOMO Milano
3. ウンガロ(Ungaro 1956)
こちらはミラノ中央駅(Centrale FS)とレプブリカ駅(Repubblica)の中間くらいにあるパスティチェリア。
このエリアは、銀行などのオフィスビルが並ぶほか、ホテルも多い。
朝ごはん込みのホテルのプランもあると思うが、ここならば近場で朝ごはんを楽しむこともできる。
ペストリーからクッキー、パネットーネなど焼き菓子やパンの類は一通り揃っている。
マキアートはカウンターで1ユーロとリーズナブル。
写真には写っていないが、店内奥のテーブル席では、ランチをとるビジネスマンたちで賑わっていた。
地元の働く大人たちが多いお店というのも、美味しいお店を決める一つの基準かなと思っている。
ウンガロ(Ungaro 1956)
住所:Via Fabio Filzi, 8, 20124 Milano, Italy
営業時間:7:00-20:00(月曜から金曜)、8:00-16:00(土日曜)
公式ホームページ:pasticceriaungaro.com
4. ボスコヴィッチ・ベーカリー・ビストロ(Boscovich Bakery Bistrot)
こちらも中央駅とレプブリカ駅の中間くらいに位置するカフェ。
ちなみに店名は、住所であるルッジェーロ・ボスコヴィッチ通り 31番(Via Ruggero Boscovich 31)に由来しているみたいだが、この東欧風の名前に興味を持ちちょっと調べてみた。
するとルッジェーロ・ボスコヴィッチ(Rugjer Josip Bošković ;1711-1787)とは、ドゥブロヴニク出身、イタリアやイギリス、そしてフランスで活躍したイエズス会司祭、天文学者、物理学者、数学者とのことであった。
この多才なボスコヴィッチは、各方面で業績を残し、ミラノで亡くなった。
イタリアの通りには、歴史上の偉人の名前がそのまま付いていることが多く、イタリア建国の父ジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi)を模したガリバルディ通りは、イタリアのどの都市にもある印象を受けている。
ちょっと話が脱線したが、このカフェの入り口にあるショーケースにはブリオッシュやパニーニ、お菓子など見た目にも美味しそうなものが種類豊富に並ぶ。
写真には納めていないが、店内の至る所にワインボトルが並べられている他、ビジネスマン風の男性たちが、ゆったりランチをとる姿が見かけられた。
店内のテーブル席のほか、テラス席もあり、地元の人の憩いの場という印象を受けたのであった。
ボスコヴィッチ・ベーカリー・ビストロ(Boscovich Bakery Bistrot)
住所:Via Ruggero Boscovich 31, 20124, Milano, Italy
営業時間:7:00-22:00(月曜から金曜)、7:00-15:00(土曜)
公式ホームページ:milanobakery.it
5. パスティチェリア・スカリンジ(Pasticceria Scaringi)
このパスティチェリア・スカリンジ(Pasticceria Scaringi)は、ミラノ市内に数店舗展開するカフェである。
筆者が訪れたのはレプブリカ駅とポルタ・ヴェネツィア駅(Porta Venezia)の中間くらいにある店舗である。
種類豊富な小さなクッキーや、
焼き菓子、そしてパスティチーノなどがショーケースには並ぶ。
カウンターもテーブル席もなんとなくメルヘンで可愛らしいデザインである。
エスプレッソ1ユーロのほか、ピスタチオクリームが絞られたパスティチーノを選んだ。
地元の男性がゆっくり新聞を読んでいるような緩やかな雰囲気のお店であった。
パスティチェリア・スカリンジ(Pasticceria Scaringi)
住所:Via Felice Casati, 22, 20124 Milano, Italy
営業時間:7:00-20:00(火曜のみ14時営業終了)
6. パンツェラ・ミラノ(Panzera Milano)
こちらは20世紀初頭にミラノのレッコ通り(現在のポルタ・ヴェネツィア近く)で営業を始めたパスティチェリアであり、ミラノ市内にいくつかの店舗を展開しているようである。
今回紹介するのは、ポルタ・ヌオーヴァ(Porta Nuova)エリアにある店舗であり、店内には大きな白いショーケースがある。
そこにはタルトやパスティチーノなど、種類豊富なお菓子が並んでいる。
エスプレッソは1ユーロ。
テーブル席でも値段が変わらないのは嬉しい。
壁紙の鳥が可愛らしく、とても落ち着く空間であった。
パンツェラ・ミラノ(Panzera Milano)
住所:Viale Monte Santo, 10, 20124 Milano, Italy
営業時間:7:00-19:00
公式ホームページ:panzeramilano.com
7. エウトピア(Eutopia)
こちらは2020年10月に初めて来訪したのだが、あまりの素敵さに以前、単独でnoteを書いてしまったほどである。
シンプルでありながらも、とても趣味の良い家具が並び、木の枠のショーケースに入った手作りのお菓子たちは、どれも美味しそうである。
果物のタルトやクッキーなどなど。
どのテーブルにも花が飾られており、テーブルに彩りを添えている。
どの席に座ろうか迷ってしまうほど、どこも素敵である。
季節のタルトとして並んでいた無花果タルトを選んだ。
タルト地には、ココナッツフレークが配合されており、シャキシャキした食感とふんわりとした甘い香りがたまらない。
また行きたいと思っているカフェの一つである。
エウトピア(Eutopia)
住所:Via Alessandro Volta, 19, 20121 Milano, Italy
営業時間:8:30-19:30(月曜から金曜)、9:00-19:30(土曜)
公式ホームページ:eutopiamilano.com
8. 18 スローウェア(18 Slowear)
こちらは、ヴェネツィア発のブランド・スローウェア(Slowear)のブティックに併設するカフェである。
東京にも店舗があるとのことであるが、このカフェについている「18」という数字は、ミラノ店の番地である。
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こちらのバールには、コーヒーやアルコール、ブリオッシュなどの軽食が揃っている。
マキアート1.2ユーロに小さなクッキーが付いてきたが、サクサクしてとても美味しいクッキーであった。
イタリアのバールの凄いところは、どんなに小さなバールでもそのお酒のラインナップが充実していることであるが、ここでも色とりどりの酒瓶がきれいに並べられていた。
外にはテラス席もあり、買い物帰りにオススメである。
18 スローウェア(18 Slowear)
住所:Via Solferino, 18, 20121 Milano, Italy
営業時間:8:00-13:00(月曜、水曜から土曜)、7:45-16:13(火曜)
9. ブラーヴォ・カフェ・ビストロ(BRAVO Caffè&Bistrot)
こちらはドゥオーモからコルドゥージオ(Cordusio)、そしてスフォルチェスコ城(Castel Sforcesco)と続く華やかな通りの中間にあるカフェであり、テラス席の方は人々で賑わっている。
買い物中にも便利な立地にあり、穴場カフェかもしれない。
ショーケースの中には、デザートが色々。
このお店では、テーブル席とカウンターの値段が違うため、用途に合わせて使いたいところ。
ひとまずカウンターでエスプレッソ1.2ユーロ。
アペロールとカンパリの瓶が綺麗に並んでいる。
この日はアプリコットジャムがのったクッキーなどをテイクアウトした。
テラス席に比べて店内は落ち着いているので、静かに休憩したい人にはカウンターがお勧めである。
ブラーヴォ・カフェ・ビストロ(BRAVO Caffè&Bistrot)
住所:Via Manfredo Camperio/Via Giorgio Giulini, 5, 20123 Milano, Italy
営業時間:7:30-20:30(月から水曜、金曜)、7:30-21:00(木曜)、9:30-20:30(土日曜)
公式ホームページ:bravobistro.it
10. クラム・スナック・カフェ(Crumb snack e cafe)
こちらはサンタンブロージョ教会(Basilica di Sant'Ambrogio)とサクロ・クオーレ・カトリック大学(Università Cattolica del Sacro Cuore)の近くにあるカフェである。
お店の外観の写真を撮らなかったので分かりにくいかもしれないが、このエリアは古い建物が並んでおり、このお店もその建物を利用して作られている。
そのために中は新しいが、外はとても味のある雰囲気である。
ショーケースには、ラップサンドやサンドイッチ、ピザ、ライスボウルなどが並んでいる。
また焼き菓子も充実しており、しっかりめのランチもおやつも両方味わうことができる。
席料もかからないので一杯のマキアートでしばらくのんびりした。
クラム・スナック・カフェ(Crumb snack e cafe)
住所:Via Lanzone, 22, 20123 Milano, Italy
営業時間:7:00-18:45(月曜から金曜)、8:00-15:30(土曜)
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以上、ミラノのカフェ・パスティチェリアを10店紹介したが、いずれの店舗も、2020年11月6日(実はイタリア時間ではまだ11月5日夜)現在、店舗での営業は休止中である。
次の首相令でまたロックダウンがあけるのを待ってから、お店にコーヒーを飲みに行きたいものである。
これで最後かなと思っていたが、記事をまとめていたら、もう一つミラノのカフェ・パスティチェリア特集が書けそうだったので、第七弾を作成中である。
前回も同じことを書いたが、今しばらくお付き合いいただきたい。
(文責・写真:増永菜生 @nao_masunaga)
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