ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.5:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで
前回「ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.4」(2020年10月27日付記事)を書いたが、今回も続けてカフェ・パスティチェリアを特集していきたいと思う。
実は、2020年11月初頭現在、10月24日の首相令によって、イタリア全土の飲食サービス業の営業は5:00から18:00までと定められたほか(テイクアウトは引き続き営業可能)、11月2日の首相令では美術館・博物館の閉鎖が決められた。
その他、劇場やジムとといった施設は閉鎖されるなど部分的な制限が課された結果、イタリア各地でデモが起こり、何とも不穏な空気が流れつつある。
それでもイタリアの街の人々は、春のロックダウンの記憶に怯えながらも日々の暮らしを続けている。
筆者がいつまで気軽にコーヒー休憩に行けるか分からない状態ではあるが、ひとまずは最近訪問した美味しいお店を書いていくことにしよう。
1. パスティチェリア・ザ・スイート・ラボ(Pasticceria The Sweet Lab torte personalizzate)
こちらはサン・アゴスティーノ駅(San Agostino)とサン・アンブロージョ駅(San Ambrogio)の中間に位置するパスティチェリア。
ドゥオーモからだとトリノ通り(Via Torino)から歩けないこともない。
ピンクとグリーンの鮮やかな店内には手作りのスイーツが並ぶ。
ビスコットやサブレなどの焼き菓子や生ケーキ、チョコレートなどなど。
小さなテーブル席もあるのでイートインも可能(席料かからず)。
マキアートを頼んだら、ヘーゼルナッツの砂糖がけを一粒サービスで付けてくれた。
ホームメイドのクッキーがとても美味しそうだったので次回はコーヒーとともに味わいたいと思ったのであった。
パスティチェリア・ザ・スイート・ラボ(Pasticceria The Sweet Lab torte personalizzate)
住所:Via Cesare Correnti, 23, 20123 Milano, Italy
営業時間:8:00-18:30(日曜定休)
公式ホームページ:thesweetlab.it
2. ヒロミ・ケーキ(Hiromi Cake Pasticceria giapponese)
こちらは2019年にオープンしたばかりの「日本風の」ケーキ屋さんである。
全てのケーキには一つ一つ日本語の名前がついている他、抹茶やゆずなど和の素材を使った美しいケーキが目立つ。
イタリアで緑色と言ったらピスタチオ が主流なので抹茶を見ると嬉しくなる。
ケーキの他、どら焼きや大福もあるので和菓子はの人には嬉しい。
たまにスーパーの寿司コーナーでも大福がデザートで売っている時もあるが、餅菓子は貴重な存在である。
飲み物は、イタリアの定番エスプレッソ1ユーロから抹茶4ユーロまで。
その他、グリーンティーやジェラートもあるとのこと。
和菓子に飢えていた身としては、どれを選ぶか非常に迷った。
筆者が選んだのは、柚子大福3ユーロとエスプレッソ1ユーロ。
中にはジェラートが入っており、まるで雪見だいふくのようであった。
また和菓子が恋しくなったら、ここに来たいと思ったのであった。
ヒロミ・ケーキ(Hiromi Cake Pasticceria giapponese)
住所:Viale Coni Zugna, 52, 20144 Milano, Italy
営業時間:11:00-20:00
公式ホームページ:hiromicake.it
3. パスティチェリア・クリヴァーティ(Pasticceria Clivati)
こちらは、実はヒロミ・ケーキの真向かいにあるパスティチェリアである。
創業は1969年と、50年以上ミラノの街で営業し続ける老舗パスティチェリア。
テラス席がとてもお洒落。
白地に青い気球が書かれた壁紙など、店内の内装は青でまとめられている。
販売スペースとバールスペースは広々。
お菓子のディスプレイも素敵である。
ちょうど秋の旬のお菓子であるマロングラッセが真ん中に置かれている。
一口サイズのパスティチーノたち。
フルーツが乗ったミニタルトの種類がとても豊富。
その他、ビニェやマリトッツォ、カンノンチーノなどなど。
ババや一人分のケーキのミニバーションなどなど本当に種類が多い。
その他、チョコレートも。
バールでマキアート1ユーロを頼んだのであるが、なんとも可愛らしいラテアートを描いてもらった。
ちょうどハロウィン前の季節でプレゼント用のお菓子が並ぶ。
地元の人が次々と訪れるクラシカルなお店であった。
パスティチェリア・クリヴァーティ(Pasticceria Clivati)
住所:Viale Coni Zugna, 57, 20144 Milano, Italy
営業時間:7:00-22:00(月曜から土曜)、7:00-20:00(日曜)
公式ホームページ:pasticceriaclivati.it
4. マグ・カフェ(Mag Cafè)
こちらは以前のnoteで紹介したことがあるナヴィリ運河沿いのカフェである。
朝食から夜遅い時間のお酒まで、全てのシチュエーションに対し使えるお店でもある。
まるで骨董市のような家具にも注目。
木のカウンターも味がある。
エスプレッソは1ユーロ。
お酒のボトルがずらりと並ぶカウンターには焼き菓子が準備されていた。
参考:
マグ・カフェ(Mag Cafè)
営業時間:7:30-1:30 am
住所:Ripa di Porta Ticinese, 43, 20143 Milano, Italy
5. マルラ・パスティチェリア(Marlà Pasticceria)
こちらはポルタ・ロマーナ駅(Porta Romana)から歩いて3-4分ほどのところにあるパスティチェリア。
定番からムースケーキまで色々なパスティチーノが並ぶ。
奥に見えるクリームたっぷりのスイーツはマリトッツォというお菓子である。
それにしてもパスティチーノの種類が多く選ぶのも大変である。
ホールケーキやアントルメもある。
ここはフルーツを使ったムースの種類が豊富な印象を受けた。
またパニーニやピザなど食事になるようなものも扱われている。
朝食の定番ブリオッシュ。
マフィンやペストリーなどなど。
席料がかからないこちらのテーブル席にて休憩。
パスティチーノもエスプレッソもそれぞれ1.2ユーロと良心的な値段。
この日はラズベリーとホワイトチョコのものにしたが、次はまた違う味のものを食べたいと思ったのであった。
マルラ・パスティチェリア(Marlà Pasticceria)
住所:Corso Lodi, 15, 20135 Milano, Italy
営業時間:8:00-19:00(火曜から金曜)、8:30-19:00(土・日曜)
公式ホームページ:marlapasticceria.it
6. マ・ケ・ブオーノ(Ma che buono)
こちらもポルタ・ロマーナ駅(Porta Romana)近くのカフェである。
可愛らしいキッチンといった感じの内装。
こじんまりとした店内には、お菓子用のショーケースと食事系のパン用のショーケースが設置されている。
またギフト用のお菓子なども揃っている。
パスティチーノはやや大ぶりな印象を受けたが、値段は1.5ユーロとお手頃。
その他、3-4人用のタルトも。
エスプレッソは1ユーロ。
自分用のお菓子もギフトも揃うお店なのであった。
マ・ケ・ブオーノ(Ma che buono)
住所:Corso Lodi, 1, 20135 Milano, Italy
営業時間:7:00-20:30(月曜から金曜)、8:30-20:30(土日曜)
公式Facebook:machebuono
7. パニフィチオ・ダヴィデ・ロンゴーニ(Panificio Davide Longoni)
パニフィチオというとお菓子屋さんというよりは、パン屋さんというニュアンスが強いのだが、こちらでは甘いお菓子も扱われている。
昼過ぎに訪れたところ、午前中に焼いたパンがほとんどなくなっているという盛況ぶりであった(奥のパン置き場にパンが一つもない)。
定番ブリオッシュやタルトは残っていた。
また一人用の無花果や梨のタルトやジャムが入ったお菓子も。
窓にはめられた形の席がお洒落である。
荷物掛けがとてもユーモラス。
エスプレッソは1ユーロ。
その他、ゆっくり食事ができる緑いっぱいのテラス席があった。
ポルタ・ロマーナ駅から徒歩圏内。
ちょっと都心から離れているが、地元の人が好んで通うお店という印象を受けたのであった。
パニフィチオ・ダヴィデ・ロンゴーニ(Panificio Davide Longoni)
住所:Via Gerolamo Tiraboschi, 19, 20135 Milano, Italy
営業時間:8:00-15:00(月曜)、8:00-21:00(火曜から土曜)、8:30-13:30(日曜)
8. バブーシュ(Babouche)
こちらはリソルジメント地区(Zona Risorgimento)とポルタ・ロマーナ(Porta Romana)のエリアの中間にあるお店なのだが、この近辺は良いお店が多いと改めて実感している。
バブーシュは、朝ご飯からおやつ、ランチ、そして夜のお酒まで、オールマイティーに楽しむことができるお店である。
お店の内装もポップで可愛らしい。
ちょうどハロウィンの季節だったのでハロウィンモチーフのお菓子や、
定番のブリオッシュ、
パスティチーノも色々である。
席料がかからないソファー席はお洒落で落ち着いている。
エスプレッソは1ユーロ。
店内はランチ目当てのお客さんも多くいて賑わっていた。
バブーシュ(Babouche)
住所:Via Maestri Campionesi, 16, 20135 Milano, Italy
営業時間:7:00-15:00(月曜)、7:00-21:00(火曜から金曜)、8:00-21:00(土・日曜)
公式ホームページ:babouchemilano.it
9. パナレッロ(Panarello)
パナレッロは、1885年にジェノヴァで創業した老舗菓子メーカーである。
市販のお菓子を製造するほか、ジェノヴァやミラノにカフェ・ジェラテリア・パスティチェリアを展開している。
今回紹介するのはミラノに6店舗あるうちの一つのパナレッロ。
ミラノ大学の裏手にあるこの店舗には、学生の姿もちらほら見える。
甘いブリオッシュや、
焼き菓子など、実に種類豊富。
フルーツタルトもとても美味しそうである。
店内には市販のパナレッロの商品も並んでいる。
中にはグルテンフリーシリーズもあるので、健康志向の人は要チェックである。
エスプレッソは1ユーロ。
ほか、モスコヴァなどにも店舗があるので、立ち寄ってみるのもお勧めである。
パナレッロ(Panarello)
住所:Piazza San Nazaro in Brolo, 15, 20122 Milano, Italy
営業時間:7:30-19:30
公式ホームページ:panarello.com
10. グラン・カッフェ・キミッノ(Caffè Cimmino)
こちらはドゥオーモ裏にある噴水広場(Piazza Fontana)近くにあるカフェである。
噴水広場は、ドゥオーモの近くにもかかわらず、ちょっとゆるい雰囲気のところで人々の憩いの場となっている(ちょっと治安が悪そうな時もあるが)。
飾らないイタリアの老舗バールといった感じの内装。
わりとずっしりした甘いものが、ショーケースには並んでいる。
このショコラテリーヌは、胃にずしっときそうだが、美味しそう。
その他、カンノーリやババ、フルーツタルトなどなどお菓子の定番たちが揃っている。
エスプレッソはカウンターで1ユーロ。
お客さんの層も地元の年配の方が多く、落ち着いた店内であった。
グラン・カッフェ・キミッノ(Caffè Cimmino)
住所:Via Larga, 2, 20122 Milano, Italy
営業時間:7:00-20:00
公式Facebook:Cimminomilano
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以上、第五弾も次々とカフェ・パスティチェリアを紹介していった。
今これを書いている2020年11月3日現在も、今後イタリアの飲食店がどうなっていくかは分からないこともあり、1日のエスプレッソ休憩が当たり前にできる環境のありがたさを見にしみて感じている。
実は第六弾も準備中であるため、引き続きお付き合いいただけたらと思っている。
(写真・文責:増永菜生 @nao_masunaga)
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