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【前編】ボルゲーゼ美術館(Borghese Gallery and Museum):ルネサンス・バロック期芸術の傑作がここに 完全予約制、森の中の美術館

序. ローマが誇る、森の中のボルゲーゼ美術館

今回のnoteでは、ローマのボルゲーゼ公園内にあるボルゲーゼ美術館(Borghese Gallery and Museum)について書いていきたい。

ボルゲーゼ美術館は、古代のモザイクや彫刻のほか、15世紀から19世紀までの絵画や彫刻など、数多くの作品を所蔵するローマの美術館である。

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(入り口。来館日は曇りだったので、外観写真はちょっと残念な感じ)


1. ボルゲーゼ美術館の歴史

カラヴァッジョ、ラファエロ、アントネッロ・ダ・メッシーナ、ジョヴァンニ・ベッリーニなどなど、多岐に渡るボルゲーゼ美術館の所蔵作品。

これらは、シエナの名門ボルゲーゼ家出身の教皇パウルス5世(Camillo Borghese;1552-1621/ Paulus V:在位1605-21)の甥である枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼ(Cardinal Scipione Borghese;1579-1633)のコレクションに由来する。 

甥のボルゲーゼ枢機卿は、カヴァリエール・ダルピーノの工房の作品を押収する形で、1607年にはおよそ100もの作品を入手するほか、翌1608年には枢機卿スフォンドラートに所属する71の作品も手に入れていた。

実際、これらの作品を手に入れる上でボルゲーゼ枢機卿は、数々の恥ずべき行為を行っていた。

特にカラヴァッジョやラファエロの幾つかの作品は、プラートのサン・フランチェスコ教会などの元の所有者から、ほぼ盗みに近い形でボルゲーゼ枢機卿の独断によって持ち出されていたのであった。

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(広大なボルゲーゼ公園の様子)

ところが時代が降って18世紀末、ボルゲーゼ家は、経済的な問題に直面した。

そのために、当時の同家当主カミッロ・ボルゲーゼ(Camillo Borghese;1775-1832)の妻ポーリーヌ・ボナパルト(Pauline Bonaparte;1780-1825)の兄にボルゲーゼ家のコレクションは売却されることになる。

ボナパルトという姓からも分かるかもしれないが、ポーリーヌの兄は、あのフランスのナポレオン・ボナパルト(Napoléon Bonaparte;1769-1821)である。

こうしてナポレオンによって、ボルゲーゼ美術館のコレクションの多くは、ルーヴル美術館に移されてしまったのであった。 

ボルゲーゼ美術館にとって苦難が続いたこの時期であったが、同時に傑作も生み出されていた。

それは妻ポーリーヌをモデルにしたアントニオ・カノーヴァ作の『ウェヌス・ウィクトリクス』 (Venus Victrix)である(このnoteのアイキャッチ画像となっている像、後にnoteでも紹介する)。

さらに時代が下り、1902年、イタリア政府がこの美術館を獲得したことで、ボルゲーゼ美術館は、国立の美術館として新たな道を歩むことになったのであった。




2. ボルゲーゼ美術館の建築と装飾

1607年、美術館は、フラミニオ・ポンツィオ(Flaminio Ponzio)の指揮のもと着工され、1613年、オランダ人のヤン・ファン・サンテン(Giovanni Vasanzio;the Flemish Jan Van Santen)によって完成した。

この建物は、自然の光をふんだんに取り入れることができる造りの上、古代の作品を模した彫刻で装飾された華やかなファサードが特徴的である。

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その後も、1770年頃には、マルカントニオ4世・ボルゲーゼ(Marcantonio IV Borghese ;1730-1800)の命によって、建築家アントニオ・アスプルッチ(Antonio Asprucci)が邸宅の装飾を大胆に変えたように、邸宅は外装も内装も時代とともに変えていった。 

またボルゲーゼ美術館のコレクションは、1階は主に彫刻、2階は絵画というように20の部屋に分けられて展示されている。


3. チケット予約方法

ボルゲーゼ美術館は、基本的に公式サイトから予約するのがお勧めである→

2021年現在、一般のチケット料金は13ユーロ、18歳から25歳まで2ユーロ、美術や建築専攻の学生やEU圏内の18歳より下の人などは無料。

ただしどの人もチケット予約料として2ユーロかかるため注意である。

他にもプラス料金を払えば、ガイドツアーなどをつけることができる。

こちらのチケット売り場と売店で、予約フォームを提示し、チケットを受け取る。

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入館時間までしばらく美術館前で待って、係の人の指示に従ってから入館。

なお安全上の理由から、ボルゲーゼ美術館は、予約時間に従って、平時より2時間ごとに来館者を入れ替えている。

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階段を登って2階から下の展示室に降りていくという順路。

以下、作品を紹介していきたい。

なお紹介する順番は、筆者が館内を歩いて写真を撮っていった順であり、部屋番号順とはなっていないことをあらかじめ断っておく。



1. ランフランコ・ロッジャ(Lanfranco Loggia;Room 14)

まず階段を上がってすぐのこの部屋は、もともと18世紀後半までは秘密の庭園に続くロッジアとして使われていた。

ところが、室内に描かれたジョヴァンニ・ランフランコ(Giovanni Lanfranco;1582-1647)作の『神々の会議』(Council of the Gods;1624-1625)の保護のために、ロッジアには壁が取り付けられることになった。

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この部屋に展示されるほとんどの作品は、17世紀に製作されたものである。

またボルゲーゼ美術館でいくつもお目にかかることができるローマの芸術家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini;1598-1680)の作品もこの部屋に展示されている。 

その一例を挙げるならば、この美術館を造ったボルゲーゼ家出身の教皇パウルス5世やその甥である枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼの胸像のほか、子供の肖像やベルニーニの自画像などなど。

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まだまだ入り口だというのに、壮麗な内装に目が釘付けになってしまう部屋である。



2. オーロラの間(Aurora room;Room 15)

この部屋には、16世紀前半のロンバルディア、ヴェネト、フェラーラの芸術家の作品が展示されている。

その中には、下の写真の左側に見えるヤコポ・バッサーノ(Jacopo Bassano;1510 - 1592)作の『最後の晩餐』などなど。

この部屋のコレクションから、枢機卿シピオーネの16世紀フェラーラ絵画に対する情熱を伺うことができる。

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(Ponte Jacopo called Jacopo Bassano(Bassano del Grappa;1510 - 1592), Last Supper, oil on canvas, cm 168 x 27)


また天井には、1782年にドメニコ・コルヴィ(Domenico Corvi;1721-1803)によって『オーロラと薄明の寓話』(the Allegory of Aurora and the Twilights of Dawn and Dusk)が描かれている。

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また部分的にしか撮影できなかったのだが、壁にも金色の背景にグロテスクが施されている。

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3. フローラの間(Flora Room;Room 16)

この部屋は、ドメニコ・デ・アンジェリス(Domenico De Angelis;1735–1804)によって1785年に製作された植物の母フローラを描いた天井画の名前に由来している。

またここに展示されている絵画は、ミケランジェロの影響を受けて16世紀後半に製作されたものである。

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天井画を真下から写した写真。

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暖炉の反対側に展示されている『聖パオロ』と対になっているとされる『聖ペトロ』の絵。

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(Marco Pino(1517/22-1579), An Apostle(Saint Peter), c. 1555, oil on canvas, cm 136×77)



そしてこちらの『キューピットとプシュケ』の絵は、もともとフィレンツェにて1589年に行われたフェルディナンド1世・デ・メディチ(Ferdinando I de Medici;1549-1609)と クリスティーナ・ディ・ロレーナ (Christina of Lorraine;1565-1637)の結婚式の際に製作されたものである。

花嫁のクリスティーナの祖母は、他ならぬフィレンツェのメディチ家出身のフランス王妃・母后カトリーヌ・ド・メディシス(Catherine de Médicis;1519-1589)。

このカトリーヌ・ド・メディシスは、フランス王アンリ2世に嫁ぐときにイタリアの宮廷文化をフランスにもたらしたり、また国内ではプロテスタントを弾圧したりしたことで有名だが、孫娘の結婚によって、フランスと自身の生まれたイタリアの名家・メディチ家との結びつきを強めようとしていたのであった。

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(Jacopo Zucchi, Cupid and Psyche, signed and dated 1589, oil on canvas, cm 173×130)

絵には、ギリシア神話よりキューピットとプシュケのエピソードの決定的な瞬間が描かれている。

素性を隠したまま、人間の娘プシュケの夫として会っていたキューピット。

当然、プシュケは、姿を見せない夫に不安を抱く。

ある夜、プシュケは、短剣を持って灯りを手にし、眠る夫の姿を初めて目にした。

そこにいたのは、美しい翼と金の巻毛、白い肌を持ったキューピッドであった。

灯りの蝋がキューピッドの翼に垂れたことでキューピッドは、目を覚まし、プシュケが自身を信じなかったことに傷つき、出奔するというストーリーである。

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作者のズッキは、花、宝石、衣類、調度品などを細やかに絵の中に描き込んでいる。


また反射してしまって画質が悪いのだが、ジョルジョ・ヴァザーリの作品も展示されていた。

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(Giorgio Vasari, Nativity, c. 1564, oil on panel, cm 105×77)

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4. アンジェ伯爵の間(Count of Angers Room;Room 17)

この部屋の名前は、1787年にジュゼッペ・カーデ(Giuseppe Cades;1750-1799)によって製作された『アンジェ伯爵ゴルチエの挨拶』(The Recognition of Gaultier, Count of Angers)に由来する。

また部屋に展示されるのは、17世紀のフランドルやオランダ絵画がメインであり、それらは、マルカントニオ4世・ボルゲーゼ(Marcantonio IV Borghese;1730-1800)の命によって集められたものである。


写真の右側の壁にある大型絵画は、『旧約聖書』の中でも有名なエピソードである水浴をするスザンナに襲いかかる老人を描いたものである。

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(右 Honthorst Gerrit van called Gherardo delle notti(1590-1656), Susannah and the Elders, the 17th century, oil on canvas, cm 157 x 213)


少し暗いが天井画を真下から写した様子。

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5. ユピテルとアンティオペの間(Jupiter and Antiope Room;Room 18)

この部屋には、17世紀のフランドルとイタリアの絵画が展示されている。

その中でも下の写真の右側の絵画は、1601年から02年にかけてローマに滞在したピーテル・パウル・ルーベンス(Pieter Paul Rubens;1577-1640)の作品である。

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(Pieter Paul Rubens, Lamentation over the dead Christ, about 1602, oil on canvas, 180×157cm)


天井画に描かれているのは、1787年に製作されたオウィディウスの『変身物語』より『ユピテルとアンティオペ』のエピソード。

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6. ヘレネとパリスの間(Helen and Paris Room;Room 19)

こちらの部屋の見事な装飾は、18世紀に施されたもの。

冒頭で触れたポーリーヌを模したヴィーナス像(このnoteのアイキャッチ画像として使用している画像参照)は、1838年から81年まで、もともとこの部屋に設置されていた。

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天井画を手掛けたのは、スコットランドの新古典主義の画家ゲイヴィン・ハミルトン(Gavin Hamilton;1723-1798)。

1782年から84年に製作された天井画の中央には、ニンフたちに囲まれた死せるパリスが描かれている。

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このパリスとヘレネ、そして美の女神アフロディテのことを説明しようとすると、トロイア戦争の全貌を語らなければならなくなるため、ここでは割愛する。

このnoteのボルゲーゼ美術館特集【後編】にて、軽く触れる予定でいるので乞うご期待。


また部屋の中央には、白と黒の大理石で作られた像が設置されている。

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Cordier Nicolas(1567-1612), Young Brunette with Boy and Dog, the 17th century, marble, high 70 cm)


室内の扉に施された立体感のある装飾にも注目である。

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そのほか、イタリア・ルネサンス期のヴェネツィア派の画家ベッリーニの作品もこの部屋に展示されている。

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(Giovanni Bellini(c. 1430-1516), The Virgin and Child, about 1510, oil on panel, 49.5×40.5cm)



7. プシュケの間(Psyche Room;Room 20)

こちらの部屋には、ルネサンス期ヴェネツィアの絵画をメインに展示されている。

また写真には写っていないが、この部屋の天井にはピエトロ・アントニオ・ノヴェッリ(Pietro Antonio Novelli;1729-1804)作のキューピットとプシュケをテーマにした絵が描かれている。

3. フローラの間(Flora Room;Room 16)」のところで、キューピットとプシュケのエピソードを書いたが、キューピットの出奔後、数々の困難を乗り越えたプシュケは、オリンポスの神々に認められ、キューピットと結婚する。

この天井画は、これらのエピソードを元にしているとのことである。



またこの部屋の展示作品の中には、アントネッロ・ダ・メッシーナ (Antonello da Messina;1429/30-1479)の作品もあり、2019年にミラノの特別展で鑑賞したものと再開することができた。

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(Antonello da Messina(c. 1430-1479, Portrait of a man, 1474/75, tempera and oil on panel, 31×25.2cm)



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こちらはティツィアーノの作品。

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(Vecellio Tiziano(1488-90-1576), Venus Blindfolding Cupid, oil on canvas, cm 116 x 184)



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とても立体感のあるドアの装飾。

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こちらは17世紀に描いたとされるボルゲーゼ邸の様子。

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(Johann Wilhelm Baur, View of the Villa Borghese, signed and dated 1636, tempera on parchment, 30×45cm)


名前をメモすることを忘れてしまったのだが、鉱物で作られた美しい絵もあった。

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8. ディドーの間(Dido Room;Room 9)

三美神(the room of the Three Graces)の間として知られるこちらの部屋は、アイネアスとディドーのエピソードを描いた天井画からその名前が付けられていえる。

所蔵作品を撮影するのでいっぱいで、天井画の撮影を失念してしまって残念、それは次の機会に。

天井画を描いたのは、1756年から61年にローマに滞在したアントン・ラファエル・メングス(Anton Raphael Mengs;1728-1779)の弟子、オーストリア人画家アントン・フォン・マロン(Anton von Maron;1733-1797)である。

この部屋には、ペルジーノ、ピントゥリッキオ、ボッティチェッリ、ラファエロなど数々のルネサンス期のトスカーナやウンブリアの作品が展示されている。

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まずはラファエロの絵画から。

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(Raffaello(1483-1520), Portrait of a man, c. 1502, tempera and oil on panel, cm 46×31)



このラファエロ作の『一角獣を抱く貴婦人』を一度は目にしたことがある人も多いのではないであろうか。

ペルジーノの工房で修行していたラファエッロであったが、この頃にはフィレンツェの絵画の要素を取り入れ、自身のスタイルを確立させていったと言われている。

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(Raffaello(1483-1520), Lady with a unicorn, c. 1506, oil on canvas laid down on panel, cm 67×56)

実は筆者は、2009年に京都国立近代博物館で開催された「ボルゲーゼ美術館展」(会期:2009年10月31日から12月27日まで)でこの絵画を目にしていたため、実に12年ぶりにこの作品と再会したのであった。

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深紅のベルベットの袖に、鶯色の生地、金の留め具がついたベルト、そしてガーネットと真珠のネックレス。

緩やかに結い上げられた柔らかな金色の髪の貴婦人は、当時のモードを語っている。

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ドアの上部にかけられているのはラファエロ作の『教皇ユリウス2世の肖像』の模写作品。

非常に好戦的であったこの教皇は、芸術家たちのパトロンとしても知られている。

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(after Raffaello(1483-1520), Portrait of pope Giulio II, the end of the 16th century, oil on canvas, cm 101×83.5)



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(Raffaello(1483-1520), Deposition, 1507, oil on panel, cm 174.5×178.5)


 

ヴァチカン美術館のボルジアの間を製作したことで知られているピントゥリッキオの絵画。


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(Bernardino di Betto, called Pinturicchio(1454-1513), Crucifixion with Saint Christopher and Jerome, c. 1473, oil on panel, cm 59×40)


またこの部屋は、絵画の配置の仕方も絶妙である。

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中央の円形の絵は、とても華やかなボッティチェリの作品である。

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(Botticelli and assistants (1445-1510), The Virgin and Child with the Infant Saint John and angels, c. 1488, tempera on panel, diam. cm 170)


部屋に設置されていた見事なモザイクの小テーブル。

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ラファエロの師ペルジーノ作の聖母子画。

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(Pietro Vannucci called Perugino(1450-1524), The Virgin and Child, oil on panel, cm 44×34)



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(この写真にちょっとだけ天井画が写っている)



9. ヘラクレスの間(Hercules Room;Room 10)

【前編】の最後に紹介するのは、クラーナハの作品などが展示される間。

他の部屋と同じように、この部屋の天井にはギリシア神話の英雄ヘラクレスの絵が描かれており、そこから部屋の名前が付けられている。

ここに展示される作品は、フィレンツェ、パルマ、ボローニャ、ブレッシャ、ジェノヴァなどで16世紀に製作された絵画である。

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(右 Tosini Michele called Michele di Ridolfo del Ghirlandaio(1503-1577), Lucrezia, the 16th century, oil on panel, cm 72 x 51)


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(Tosini Michele called Michele di Ridolfo del Ghirlandaio(1503-1577), Leda, the 16th century, oil on panel, cm 78 x 51)

 

ルーカス・クラーナハ(Lucas Cranach;1472-1553)の作品はこちら。

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細くくびれた長身のヴィーナスの白い裸体がぼんやりと浮かび上がっている。

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(Lucas Cranach the elder(1472-1553), Venus and Cupid with the honeycomb, 1531, oil on panel, cm 169×67)


髪型は当時の女性のように編み込み、羽付きの帽子と薄いヴェールを身につけている。

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同時代のふくよかな女性像とは正反対であるが、この妖艶なヴィーナスから目が離せなくなってしまうのである。



10. フェラーラ絵画の間(Room of Ferrarese Painting;Room11)

Room 12と13につながるこちらの部屋は、「女性の肖像画ギャラリー」とも呼ばれる小さなギャラリーとなっている。

ここには、主に16世紀前半のフェラーラ絵画が展示されている。

フェラーラが1598年に教会国家に併合された後、枢機卿エンツォ・ベンティヴォリオ(Cardinal Enzo Bentivoglio)の協力もあって、シピオーネ・ボルゲーゼ(Scipione Borghese)は、フェラーラが所有する作品を獲得したのであった。

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(見えにくいが写真の左側にあるのはBenvenuti Giovanni Battista called Ortolano(1487-after 1527), Descent from the Cross, the 16th century, oil on panel trasferred to aluminium panel, cm 241 x 181.5)

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天井には、ヴィチェンツォ・ベッレッティーニ(Vincenzo Berrettini, the 18th century)によって『神々の審議』が描かれている。


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まだまだボルゲーゼ美術館の魅力は尽きない。

【後編】に乞うご期待!


ボルゲーゼ美術館(Borghese Gallery and Museum)

住所: Piazzale Scipione Borghese, 5, 00197 Roma, Italy

開館時間:9:00-19:00(火曜から日曜)、12月25日と1月1日は休館。

公式ホームページ:galleriaborghese.beniculturali.it

入場料:(18歳以下など特定の条件を満たす人は入場料無料、ただし予約料2ユーロは必要)。

※チケットは公式ホームページから購入可能→

※入場するには、1日のうち9:00-11:00、11:00-13:00、13:00-15:00、15:00-17:00、17:00-19:00の5つの枠から選択し予約する必要あり。

※木曜のみ19:00-21:00の枠あり。







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